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新しい朝⑤

 特にソフトボールが嫌になったわけでも、怪我を隠している訳でもない。強豪校からの誘いを断ったことや、吹奏楽部に入りたいと思ったことの全ては、私だった。

 小学生の事からソフトボールをしていて、中学に入っても迷わずソフトボール部に入った。

 同じ頃、私と出会った。

 花火大会に一緒に行ったとき、他に楽しいことがいっぱいあるのにズットロンの傍を離れないで河川敷の一番端っこでロンと居る私を最初は変だと思っていた。

 だけど、そのあとで行われた運動会のときに、私のなくしたバトンを咥えて一緒にグラウンドを走るロンや、スキーのとき止まらなくなった私を助けるロンを見ているうちに、共に過ごす大切さを知り、誰と共に生きていくのかで人の幸せは変わるのだと思うようになった。

 そして、里沙ちゃんはソフトボールを続けるよりも、私と一緒に居たいと思うようになったと言ってくれた。

 だから受験勉強も頑張ったし、吹奏楽部に入るために内緒でサックスも習いに行った。

 聞いていて少し恥ずかしかったけど、それ以上に嬉しかった。

「明日から、ここで一緒に練習しようか!」

 嬉しくてそう言うと、里沙ちゃんも喜んでくれた。

「じゃあ、ロンは私達のボディーガードね!」

 里沙ちゃんに撫でられてロンも大喜び。

「ワン!」

 と元気のいいお返事をして、やる気満々。

 その返事を聞いて、里沙ちゃんも私も噴き出して笑うと、ロンは更に喜んで吠えた。


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