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少女と犬との家族のはじまり
動物病院から兄がもらって来てくれた犬は車から降りて私たち家族に会うなり、その長い尻尾をパタパタと振り回してよろこんでくれた。
あなたがよろこんでくれて、私もとってもうれしいわ。
私はその犬の頬を両手で支え、顔を正面にしてあいさつをした。
あいさつが終わったとたん、犬は私の顔をペロペロ舐めだす。
「可愛い!」
とホンの最初だけ犬に舐められてよろこんでいた私だけど、そのうち舐め方は激しくなり息が苦しくなってきて、そのうえ犬は私の肩に前足を掛けて体重をあずけてくる。
押された私がバランスを崩して仰向けに転ぶと、犬のくせに私の上に馬乗りになる。
足をバタバタさせている私に、お父さんもお母さんも兄も最初は笑っていたが、声も出せないでいる私に気付いて、犬を引きはがしてくれた。
あ~……窒息するかと思ったぁ~。





