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夢と出会い

読みにくいかも知れませんので少しずつ訂正を加えていきたいと思います。

文章能力低くてごめんなさいorz


夢を見る。

黒い影ではっきりと人物はわからないが綺麗な洋風の部屋で誰かと向かい合い何かを話す夢。


«  様、  は わらない ですか?»


酷いノイズで所々でしか聞き取れない声

けれど、どこか悲壮感に満ちたような声色の気がする。

縋り付くように私を抱きしめる。

そんな影に私は苦笑いを浮かべながら頭を撫でた。


ーーーええ…ごめんなさい、    …私は に向かうわ。


勝手に私の意思とは関係なく口が動く、それは私が私であって私ではないということ。

どうやら私は誰かの目を通してこの光景を見ているようだ。

しかし、自分の発する言葉ですらちゃんと聞こえない自由に体を動かせない…自分の夢なのに変なことだらけだ。


« です、いや…い です。貴女に  られるなど えられない…っ!それなら、 てられてしまう前に  を!»


ーーくろ、…  …?……ん、ぅっ


目の前の出来事は目まぐるしく変わる。話し合っていた筈なのに目の前の影は取り乱したように慌ただしい動きをする。それを宥めようとする私だけれど不意にそれに抱き締められ口を塞がれた。

私の訴えは届くはずもなく背中と後頭部に手が回され逃げられないようにされる。口内を激しく動き回るものにガクガクと足が震える。しかし、それと同時に体から何かが抜かれたような、大事なものが離れた気配がした。


«  様、いえ…   サ様、どれだけ が変わろうとも け してみ ます。そして次は れて  うとしないよう だけを てください……  ていますメリッサ様。»


そんな感覚と深い口付けで朦朧とした意識の中やっと離されたかと思えば影の言葉の後視界が一瞬にして黒に覆い尽くされた。

何故か熱くズキズキと痛む胸の痛みを感じながら私は夢で意識を失った。




«申し訳、ありま、せん…けれど誰にも渡しは、しない。»







*****




「…うん、ちょっと待て!なんで私が他人のラブシーンを体験せにゃならんのだ!!」


目が覚め上半身を起き上がらせ開口一番に発した言葉は…仕方ないと思う。夢は鮮明に残るもやはり人物には影がかかり言葉もノイズでぼんやりとしか覚えていない。

けれど、でも、最後の口付けは覚えている、最後の最後で囁かれた言葉も。

そっと唇を人差し指でなぞる。柔らかくはなかったが熱く何もかも息さえも奪うような濃厚な……


「そんなの思い出さなくていいから!恥ずかしい恥ずかしい恥ずかしい…」


もだもだとベットに倒れ布団に包まる。夢であるはずなのに私ではないはずなのに他人事夢として処理しきれない。そこまで欲求不満になった覚えはない。

それでも見てしまったものは見てしまったのだと無理矢理自己解決させる。


「……って、ヤバい!バイト!!」


ごろんごろんとのたうち回るのを止めハッと時計を見ればバイトの時間が迫っていた。慌てて用意を済ませ朝食は食べずに外に出る、もちろん戸締りはしっかりと。

朝はコンビニで買えばいいやとぼんやり考え駅へと走りで向かう。

自転車は家から駅が近いのと駐輪代をケチる為に乗らない。節約大事。





「………?」


ふと毎朝走る景色のはずなのに違和感を感じる。首を傾げるがその原因を探っている余裕はなく急がねばと足を進めるので精一杯。

それからしばらく走り続ける、いつならもう着いてもおかしくないのに一向に着く気配がしない。

たったったっ、と軽い足音が響く様な気がする、否気がするではない実際そうなのだ。人の気配が、生活音が、ない。恐怖で走って上がったはずの体温が失われる。1人世界に残されたような錯覚が襲う。なんでもない日だった筈なのに、少しおかしな夢を見ただけなのに、少しいつもより覚えていただけなのに。


「だれ、か、いない…の」


辿り着かない目的地、見当たらない人影、無音の空間全てに胸が締め付けられるように苦しく目尻に涙が浮かぶ。

怖い、怖い怖い怖い。その言葉だけが頭を支配する。

朝起きた時との差に泣き叫びたくなる。


「あの変な夢のせいだ。なんで、どうして…!だれ、か…誰か…!!…っ」


走り続けたせいでカラカラになった喉を気遣うことすら出来ず声を張り上げる。会えるなら誰でも良かった。私以外も人がいるならなんだって。目を閉じ前を見ずに走る、周りを見ても変わらない景色に絶望しか抱かないから。

しかし、すぐさま何かにぶつかり目を開けることになった。勢いよくぶつかったにも関わらずぶつかった何かは倒れることもなく逆に私を支えるように背中に腕を回した。この時点で物ではなく人だと認識できた、やっと自分以外の人間に会えた、と。

パッと顔を上げ目を開いた先に居たのは


「ああ…やっと見つけました。私の…私達の主」


愛おしそうに私を見つめるイケメンでした。


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