もしも仮面ライダーになったら
もしも仮面ライダーになったら
「もしも仮面ライダーになったらどうするの?」
「いいね!俺仮面ライダー大好き!超喜ぶね!」
「果たしてそんな簡単な問題で済むかな?」
「え?」
「お前みたいな、何の訓練もしてない奴がいきなりなるんだぞ。大体学校はどうするんだ?」
二人とも大学生。
「そりゃあ仮面ライダーとの掛け持ちかな。ほら!フォーゼも学生だったし、何とかなるっしょ!」
「あれは学生、もしくは先生が敵だっただろ?すげー近い場所での事件なんだ。でも実際の怪人は世界を狙ってるんだから場所を選ばず出てくるぞ!」
「うーん、そしたら一年間休学して対応する。」
「まあ世界は広すぎだから、日本限定でいっか、それでも北海道から沖縄まで怪人出てくるぞ。交通費やばいだろ。」
「金の問題か、でも仮面ライダー好きな人多いからスポンサーになってもらう!握手とか変身シーンを見せればスポンサーになってくれるよ!」
「絶対マスコミに話さないって約束忘れるなよ!!」
「わかったよ。何だよ。お前一回仮面ライダーになって体験したみたいな雰囲気出しやがって…」
「あと怪我!痛いぞ!あざだらけで家に帰ってきたら、親にすげー心配されるぞ。何でもないじゃすまされないし。入退院を繰り返すことになるんだ!体もたない。」
「そこもネックだな。そこはフォームチェンジで何とかするよ…」
「フォームチェンジするには強えー敵と戦って力を手に入れる必要があるんだ!お前その前に死んじゃうぞ!」
「うるせェな!じゃあ基本フォームで一ヶ月だけ修行させて!お願い!!それで武器の使い方覚えるから!」
「しょうがないな。一ヶ月だけだぞ。まあ鉄砲とか剣とかあるから強いかもな。」
「あとパンチ、キックも忘れるなよ。あれは何十トンの力も出るんだ。あれだけでも相当だな。」
「お前そんな力でパンチしたことあるのか? いくらスーツが力を吸収してくれるとはいえ、変身解いたら毎回筋肉痛で動けないぞ!」
「じゃあ基本戦うのは武器で、ライダーキックはラスト一回だけ!その制限で戦う!」
「敵がどこに出るかわからないってのは、シンケンジャーの文字センサーがあってお知らせしてくれるってことにしとこう!俺も鬼じゃないからそれくらいは許してやろう。」「偉そうに、戦隊まで出しやがって…でも助かるわ。」
「あと怪人!テレビではかっこいいのが多いけど、実際は気持ち悪いし、すげー臭いからな!それを耐えるのがライダーの強さだ!」
「いや、気持ち悪いのはわかるけど、臭いのはお前のイメージだろ!」
「いや絶対臭いぜ。お風呂じゃなくてせいぜい水浴びだろ?血の匂いもするし」
「だったら文字センサー逆にいらないわ!そんなくせーなら、1000キロ先からでもわかるよ。匂いを辿ってけばいいんだろ?」
「お前それは言い過ぎだろ。」
「ごめん、ちょっとムキになっちゃったよ。臭いのはよくわかったよ…」
「分かればいい。お前始めに一年休学して対応するって言ったよな。あれ仮面ライダーが一年通してやってるからそれで考えただろ?本当はもっと長い月日がいるぞ。悪の親玉を倒さなきゃいけないし、そこまでに辿り着くのに、お前みたいな素人が何年かかると思ってるんだ!」
「じゃあもうなりたいなんて言わないよ!何なんだよ!もう!」
結論
半端な覚悟なら仮面ライダーにならない方がいい。死んじゃう可能性がある。