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早瀬湊の日常  作者: 彩心


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7/7

晩御飯

 映画を見終わった後、俺はソファーの背もたれにもたれ、グッタリとしていた。

 

 心臓がまだドクドクしてる。


 「おーい、湊大丈夫?」


 「大丈夫じゃねー。誰だよ、怖くないって言った奴……グロofグロじゃねーか」


 「まさか食べるとは思わなかったね」


 「確かにな。って事は、最初のシーンで皆んなが食べてた肉も」


 「要! それ以上言うな! 晩御飯が食べれなくなる!」


 「ハハハ、あんなの作り物じゃねーか」


 「作り物だけどリアルだったね。天井から吊るされてる内臓とか」


 「朝陽! だから言うなって!」


 「湊って映画観てる時もうるさかったけど、観終わった後もうるせーな」


 「それな。でも、うるさいだけで俺の髪の毛は大丈夫だった」


 「何それ。結局髪引っ張られたの俺だけかよ」


 「でも代わりに腕(つか)まれてた」


 朝陽は要に掴まれていた方の腕を見せた。


 「え、キモすぎ! 朝陽のTシャツに湊の手形ついてんだけど」


 「え? あ、ほんとだ。どれだけ手汗かいたんだよ」


 俺も一緒になって見るが、確かに朝陽のTシャツに俺の手形がくっきりと残っていた。


 キモいってか怖い。


 要が「これが一番ホラーじゃん」とか言って、2人は大爆笑している。


 「うるさーい! しょーがねーだろ、怖かったんだから!」


 「よしよし、怖かったでちゅねー」


 要はそう言いながら俺の頭を撫でてきた。


 それを見た朝陽も俺の頭を撫でてきた。


 「もう怖くないでちゅよー」


 「2人して何してんだよ」


 「あ? 湊をなぐさめてんだろ。俺優しすぎね?」


 「これ優しいのか? 遊んでるんじゃなくて?」


 「ぷふっ、遊んでない遊んでない」


 「もう笑っちゃってるじゃん」


 「要……笑っちゃダメじゃん……」


 「いや、お前も笑っちゃってるからな」


 俺がそう言うと朝陽は笑うのをやめて、キリッとした表情をして俺の頭を抱きしめてきた。


 「湊君どうしたの? ご機嫌ななめでちゅね?」


 そう言いながら俺の頭をポンポンする。


 「だーー! うるせー! 暑いから離れろ!」


 「はいはい、よしよーし」


 朝陽は俺の言葉を無視してポンポンし続ける。


 「男によしよしされても何も嬉しくねー」


 「ダッハハハハハ! 湊の、湊の顔が死んでる!」


 「え? どれ? あ、ほんとだ」


 朝陽も俺の顔を見て爆笑してきた。


 腹抱えて笑ってるおかげで朝陽は俺から離れたけど、なんかしゃくにさわる。


 「あー、ほんと湊のリアクションおもしれーんだよな。いじりがいがある」


 「今度お前をいじってやるからな」


 「別にいいよ。お前が反撃されるだけだから」


 要はニヤッと笑いながら言うが、目が本気だ。


 確かにいつも俺が敗北している気がする……。


 俺が「ぐぬぬ……」とうなっていると「ご飯出来たよー」と愛子さんが声を掛けてきた。


 俺達は「はーい」と返事をして、すぐにダイニングテーブルの席に座った。


 朝陽の横に俺、朝陽の前の席が要っていうのがいつもの定位置だ。


 「今日はオムライスだよ」と言って、愛子さんは俺達の前に料理を並べてくれる。


 オムライスと味噌汁とサラダが今日の晩御飯のメニューだった。


 肉じゃなくて良かった……。


 安心して「美味しそう」と言う俺の横で、朝陽はサラダを見て顔をしかめた。


 俺もサラダを見て気付いた。


 朝陽が嫌いなミニトマトがあった。


 「後で食べてやるよ」と愛子さんに気付かれないように、朝陽にコソッと耳打ちをした。


 朝陽は頷いて、俺を見て「神……」と言ってきた。


 「ふはっ、調子良い奴」


 俺が笑っていると、要は「いただきまーす」とでかい声で言ってご飯にガッツいていた。


 俺達も「いただきます」と言って食べ始めた。


 うまー!


 愛子さんの料理ほんといつも美味しい!


 だから大体朝陽の家でご飯食べちゃうんだよな。


 味噌汁もうまっ!


 そんな時、横からチョンチョンと肩を叩かれた。


 「何?」と横を向くと、朝陽は俺の口にミニトマトを突っ込んできた。


 チラチラと愛子さんの様子を伺って、朝陽の手には次のミニトマトがもう用意されていた。


 俺がもぐもぐしていると朝陽は「早く飲み込めよ」と言ってきた。


 食べてあげてるのに理不尽……。


 トマトを飲み込んでまた口を開けると、朝陽は素早くまた俺の口にミニトマトを入れた。


 朝陽はやり遂げたぜって顔をして、オムライスを頬張った。


 俺はまだトマトをもぐもぐしているのに「ごちそーさま!」と要が言った。


 「え? 早くね?」


 要の皿を見ると綺麗に空になっていた。


 「あ? オムライスは飲み物だろ」


 「ちょっと何言ってるか分からない」


 「お前らが遅いだけだっつーの。ふー、お腹いっぱい」


 要はポンポンと腹を叩くと、お茶を飲んだ。


 「要もう食べたの? プリンあるけどいる?」

 

 愛子さんがキッチンからそう声をかけてきた。


 要は「いる!」と返事して、愛子さんはプリンを持ってきた。


 「はい、どーぞ。それと、朝陽にはこれ」


 愛子さんは朝陽のサラダの皿にミニトマトを2つ入れた。


 愛子さんはニコニコと朝陽を見て、朝陽は驚いた顔をして愛子さんを見ていた。


 バレてた。




これにて一旦日常編は終わりになります(^^)


スピンオフ作品なので

まだこの3人の日常が見たいと思ったら

ブックマーク、評価をよろしくお願いします。


続きを検討させていただきます( ̄^ ̄)ゞ

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