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第5章『静かな中心』 第3節 静かな中心
旅の終わり
全てを語り終えた彼の表情はとても柔らかかったそうだの
夢の中で、あの懐中時計が鳴っていた。 赤と青の光に照らされ、止まっていた針がわずかに震えている。 目を覚ました男は、その音の残響を胸の奥で確かに感じていた。 それは過去の記憶ではなく、今この瞬間の鼓動のようだった。
歩きながら、彼はこれまでに訪れた街を思い出す。 喧騒と静寂の街――人が消えたあともなお、情報の波が踊っていた。
停止と再生の街――動かない時間の中で、風が息づいていた。
過去と現在の街――崩れた壁の奥に、手の温もりが確かに残っていた。
それらの街は、別々の場所ではなかった。 線のように繋がり、男の歩みとともに一つの円を描いていた。 世界は止まってなどいなかった。 彼が立ち止まっていただけだった。
「取り残されたと思っていた。けれど、世界はずっと歩いていた。 俺の足跡の中を。」
風が頬を撫でる。 音はない。
だが確かに“息”がある。 空はゆっくりと光を取り戻し、
男の影が大きく伸びをした。
ポケットの中で、懐中時計がまたひとつ、時を刻む音を立てた。
ごめんなさい、、終わる終わる詐欺でした「(。>ω<。) ヤッチマッタ
次のエピローグで最後です!




