表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
世界の呼吸  作者: ユウ
11/14

第5章『静かな中心』第1節 夢の中の時

動き出した彼の懐中時計

確かに感じた世界の動き

さぁ 教えてよ 君が感じた全ての事を

 音がした。

 それは懐中時計の針が刻む音だった。  遠くで、近くで、一定のリズムを保ちながら響いている。  ただの夢だとわかっているのに、妙に現実的な音だった。  男は暗闇の中でその音を追う。


 やがて、光が見えた。  赤と青――あの街の色だ。  ホログラムが滲む夜の街角、機械音声がかすかに鳴る。  だが、そこには誰もいない。  ネオンの反射だけが、無人の通りを濡らしていた。


 懐中時計が、宙に浮かんでいる。  時計の針が、音もなく回り続けていた。  男は手を伸ばす。  指先が触れた瞬間、世界が波紋のように揺れた。


 街が、消えた。  代わりに現れたのは、光のない空間。  上下も、時間もない。  ただ、あの懐中時計の音だけが続いている。


 ──止まっていたのは、世界じゃない。


 心の奥で、誰かの声が囁いた。  その声が、まるで自分自身のもののように感じられた。


 男はゆっくりと目を閉じる。  時計の音が鼓動に重なり、  暗闇の中に、わずかな温もりが灯った。

完結まで残り2話!

もう余計な事は書きませんm(_ _)m

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

↑ページトップへ