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第71話
「少し、相談をしてもよろしいでしょうか」
「ああ、もちろん」
国王の横で、王妃は何かを唱えているように、口を動かしているのが見える。
それを見ていながらも、俺はいったん二人から目を離す。
「どうしたい」
全員への質問だ。
「……正直な話、金ランクなんていうのは夢のまた夢のようなものだ。自分は欲しいと思ってる」
グリーモルが最初に話始める。
だが、その口調は、明らかに重い。
「トールムとイシーラは」
「私はクルノスについて行くよ」
「わたしも」
2人とも、もう覚悟は決まっているようだ。
そうなれば、俺も腹をくくるしかない。
「いいかグリーモル。俺はお前のことを永遠に忘れないし、裏切ったとも思わない。それだけは覚えておいてくれ」
ポンと俺はグリーモルの肩を叩いて、安心するように伝えた。
本当に安心したかどうかはわからない。




