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第66話
「ああ、そうだ」
それを聞いたとたん、今度は王妃の顔色が変わる。
「では、国王陛下がその魔女の任を担っておられるのでしょうか」
俺はさらに尋ねる。
しかし一つの疑問が浮かんでくる。
魔法を使うことができる男性はいないわけではないが、女性に比べて100分の1くらいの人数しかいない。
目の前の国王ができたとしても不思議ではない割合ではあるが、魔女と呼ばれるからには女性だろうと思っていた。
「そなたは賢い、とても賢い」
まるで心の内側を見透かすかのようにして、王妃がジッと俺を見つめてくる。
「だが、賢すぎるのも考えものよね」
右腕を自然に差し出し手のひらを上にしたかと思えば、何かの球がうっすらと見えだす。
それが何かを気づく前に、一瞬トールムが先に動いた。




