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第52話
読み進めていくと、いくつか面白いことが分かった。
まず、最初にあの話が出てきたのは、かなり昔からだということだ。
一番初めのものは今から500年も昔のころの民話として、当時は、魔物という言い回しではなく、大きな熊のような、要は人では対応できないような巨大な獣とされていた。
だが、獣は人が化けたものであった。
その獣が飼っていた一匹のペットが、いまでいうところのミラーディだ。
獣が倒された後、ペットが獣にキスをして、実はその獣が人が化けていたものだったというものだ。
「あの……」
いくつかの民話を読んでみても、似たような話ばかりが出てくるところに、司書が少し古くなった本を差し出してきた。




