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第5話
「……いや、行くのはもうちょっと待とうと思っているんだ」
そうなの、と顔が語ってくる。
どうやら意外だったらしい。
「でも、クルノスがそういうっていうときは、何か作戦があるってことでしょ」
「まあな」
クラートゥスを一口飲んでからその計画を話す。
「すくなくとも村一つつぶすような魔物の群れだ。モンスターとして登録されるだろう。そうなってから向かうようにしても遅くはないさ」
「となると問題はその登録のレベルね。村一つなら初級よりは上ね。中か上級っていったところかしら」
イシーラが俺へと考えを伝えてきた。
俺もそれに同意見だ。