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第30話
作戦はいつも通りのものだ。
遠距離な弓のイシーラと魔術師のトールムは後ろや上から。
近距離で拳士のグリーモルと剣士の俺は敵に近づいて攻撃を加える。
「準備は」
トールムを介して、別行動になっているイシーラと俺は話をする。
「いつでも」
「じゃあ、行こう」
俺らがダッシュし始めるのと同時に、頭上の森からタン、タンと飛び移るときの音が聞こえる。
これらも、いつもとは変わらないものばかりだ。
「……ついてきてるな」
「そうね」
ただ一つ、予想外だったのはミラーディがついてきたことだけだ。
「ミラーディ自身に何かを攻撃するという自発的な行動はないわ。ただ、主人が殺されそうになったり、なにかあったりするとそれをかばおうとするけど」
「あの魔物を攻撃でもするつもりなのかと思ったが」
グリーモルがつぶやいたが、どうやらそれは違うらしかった。




