がつんと!
「お父様、口では言えないような事を、がつんとやってきました!」
屋敷に戻るなり、
お父様の部屋に行き、
お父様以外を部屋からだし、
お母様とセインお兄様も部屋からだし、
ソファにお父様の横に座るなり、
お父様の顔を真っ直ぐ見て、
昨日、今日はの事の詳細を説明した。
「や、や、や」
「や?」
初めはにこやかに聞いていたのが、だんだん真顔になり、最後は目を大きくさせ呆気にとられ、わたしが説明終わると、や、とか言い出した。
「やってくれたな!!まさか、そんな思いっきった事をやってくるとは予想外だ!婚約破棄してくるだろうと思っていたが全く違った」
顔を真っ赤にさせ、ガシッと私の両肩を握ると、ギュッと抱きしめてきた。
「はい、お父様、頑張ってきまた!これで、王妃様の側近は全員削ぎ落として来ました!」
「よくやった!本当にがつんとやってきたな!!」
うふふ。
凄い喜んでいる。
褒めてくれている。
昨日私が頬を叩かれて帰ってきた時には大騒ぎになり、
お父様とセインお兄様が、
王妃様に抗議する!!
そう言って、王宮に乗り込んで行く勢いを、どうにか止めた。
お母様は、泣いて喚き散らすし、お父様とセインお兄様は私に何故こうなったのか、問い詰めてきた。
でも、私、フィー、カレンが
明日全て話します、今日は我慢して下さい、
私達の顔を見て、どうにか我慢してもらった。
今日王宮に出かける時、お母様はもう行かないで、と泣いていた。
お父様、セインお兄様、お母様がとても心配してくれるのが手に取るようにわかり、嬉しかった。
大切な娘が、冷遇されていたのは知っているがまさか手を出されるとは、とても許し難く、心配で心が痛んでいるのだろう。
帰ってくるなり、お母様は私を抱きしめ、何度も酷い事はされなかった?と聞いてきた。
私は、大丈夫よ。
そう答る私に、皆は安堵した顔になったが、その背後でニヤニヤと笑うフィーとカレンとクルリが目に入り私も笑ってしまった。
だって、
私は、大丈夫よ。
でも、王妃派は大変だものね。
その後すぐにお父様とだけ話があるとお願いし、執務室に来て、さっきの流れです。




