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目覚めた公爵令嬢は、悪事を許しません  作者: トモブー
あなたを愛するのに疲れました
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七夕祭り6

「どういう事!?」カレン

「どういう事ですか!?」クルリ。

2人のその驚き納得いかない反応は嬉しいな。私の事を心配していると分かるから、ますます楽しくなる。

「なんかね、殿下の婚約者のスティングは、我儘で、気位が高くて、喚き散らす人で、ブサイクでレインの可愛さに嫉妬しているんだって」

「はあ!?」

「何ですか、その荒唐無稽な話は!?」

いいわ、2人の反応とフィーのその通りだと言う顔。

まあ、レインの可愛い顔には確かに羨ましいと思う事はある。

「いいのいいの。噂だからね。それよりも私やりたい事があるの。早くお昼食べたいから急ごう。ねえ、あれ!あれ食べようよ!」

串に、肉、玉ねぎ、肉、ピーマン、肉、トウモロコシが串に刺して、くるくる回しながら焼いていた。

いい匂い。

「スティング、何考えてるの?」

カレンが見上げるような笑いで、私を見てきた。

カレンは、と言うよりも、フィーも勘がいい。

カレンは全てを見透かしながら、自分が上に立つ威厳と威圧を、笑いで表してくる。

それと相反して、フィーは、無言ながら瞳の雰囲気がそれに変わる。

それは、帝国での教育なのだろう。少しでも隙を見せれば足元をすくわれる、それなら、相手の一挙一動を見て、先を読む。

当然だわ。だって帝国、皇子、皇女だもの。

「とりあえず、今は一つだけ。お昼食べたら動くから、見たいなら早く食べようよ」

「俺が手伝う事はないか?」

フィーの言葉にザンが鋭く睨んできた。

「ないわ。馬車で言ったのは冗談よ。私が」

王妃様を

「動かなければ意味が無いわ」

潰したいの。

「ふうん。いい顔だね。じゃあ、私はあれが食べたいから、あれも買いに行こうよ」

カレンの指差す方向を見ると、クレープだった。

「却下」

私は即答した。

「何でよ!」

「あれはデザートだから最後」

「じゃあ、あれ」

ジャガイモを揚げているのを指さした。

「私も食べたいです」

おずおずとクルリが言ってきたから、勿論よ、と言った。

そこからわいわいと皆で騒ぎなが色々食べて行った。

串焼き。

コロッケ。

揚げポテト。

アジの串焼き。

クレープ。

バナナチョコ。

正直、初めて聞く名前ばかりで、クルリが教えてくれたけど、どれも美味しかった。

こんなに何も考えなく食べるのは初めてだった。

屋敷にいた時さえも、必ず毒味をしてもらい食べていたし、ナイフやフォークを使って食べていたのに、ここでは、手で掴んで食べる。

それもできたてだ!

なんて楽しいんだろう。

こんなに沢山の庶民と一緒に過ごす事もないし、

誰も、

私を知らない。

貴族世界という、狭くて淀んだ世界では、いつも私は、

公爵令嬢であり、

殿下の婚約者だった。

それが、

ここでは、

私は、

ただの、

祭り楽しむ1人の人間。

人混みの中、肩が当たったり、押しのけられたりしたが、

すみません、

その一言と軽く頭を下げるだけで、

事が済む。

あんな、

申し訳ありません、

と深々と頭を下げ、長々と社交的な話をしなくてもいい。

私は、

本当に狭い世界しか知らなかったんだ。

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