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ロストメモリー  作者: 島山 平
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交換日記(7) 六月六日 (日)

 有紀子さん、さすがです! すでにボクの性格を把握しているのかも!笑

 朝、有紀子さんをアピタまで送っていって、そのときに日記を渡してもらって、待ち切れずに、車の中で読んじゃいました。もちろん、コンビニの駐車場で車を停めてですけれどね。そうしたら、まさに有紀子さんに予言された状態になっていて、一人で笑っちゃいました。

 それと、ボクの行動を予測してくれていたことが嬉しくて、自分が幸せだなって感じました。今はちゃんと家に着いて日記を書いていますから、安心してください。午後八時半、有紀子さんからお風呂に入るってラインがきたので、その間に書いています。お風呂に入っているなら、のんびり書く時間くらいはあるだろうし。


 今日は、有紀子さんをアピタに送っていった後、買い物をして、部屋の掃除をして、水曜日にどこへ出掛けようかと考えていました。お昼には有紀子さんから連絡がきて、たった一時間でも話せたのが嬉しくて、午後からはネットで色んな場所を検索していました。映画、ボーリング、カラオケにも行きたいと書いてあったので、どれにしようか迷ってしまっています。調べてみたら、おもしろそうな映画もあるし、どうせなら一日過ごせるような大きなところもいいかなと。名古屋に行けば何かしらあると思いますけど、(さかえ)も悪くないみたいです。案外、有紀子さんの方が詳しいかもしれませんね。どこか具体的に行きたいところがあるなら、ぜひ教えて下さい。次の水曜日、一日中一緒に過ごせることが楽しみで仕方ないです!


 そういえば、中村課長には謝らないといけませんね。ボクの勘違いで、勝手に悪者扱いしてしまいました。冷静に考えれば、接客業の、サービスカウンターっていう一番目立つところでセクハラなんてするわけがないのに。きっと、心配になりすぎて、冷静に考えることすらできなくなっていたんだと思います。すみませんでした。それと、中村課長、ごめんなさい 笑。でも、安心しました。


 四日の日記にボクが書いた、『秘密』について、受け入れてくれると書いてありました。それがとても嬉しくて、ありがたく感じています。有紀子さんを傷つけることではないと書いて、実際にそうだと思うんですけれど、それでも少し不安はあります。もし伝えて、少しでもボクたちの関係にヒビが入ったら・・そのきっかけになってしまったら。そんな余計な心配もしてしまいます。

 でも、有紀子さんが受け入れると書いてくれたので、ボクも正直に伝える覚悟ができました。日記に書くのは難しいので、直接お伝えしますね。有紀子さんがこれを読んでいるのは明日(七日)の夜だと思うので、話すのは八日ということで。繰り返しになりますが、傷つけたり不快にさせてしまうことではないと思うので、それだけは安心してください。あんまりしつこいと、余計に不安にさせてしまうかもしれませんね 笑。

 

 今、ラインが届きました。お風呂が終わったんですね。ボクはいつもシャワーで済ませてしまうので、そんなに時間が掛かりません。今日も、二十分くらいでしたし。今日のこの日記を書くのに四十分ほど掛かっていたことになるので、普段よりも考えながら書いているのかもしれません。

 今からはラインでお話しできるので、日記はこれくらいにします。明日、有紀子さんがこれを読んでいるのは、家に帰宅してからでしょうか。ボクがまんま(・・・)とやられたように、有紀子さんの今の状況を当ててみたいです。でも、ボクはあんまり人の考えとか行動を読み取るのが得意ではないので、当てられないんだろうなって諦めています。一応、想像してみると、家に着いて、ふーっと休憩しながら読んでいるのかな? もし当たってたら、すぐにラインして教えて下さい 笑。


 それでは、有紀子さんに秘密を伝える方法を考えながら、ラインを楽しみたいと思います。誤解させるようなこと言うなよ! 成田賢太郎!

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