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第二百六話 発掘品がチート?

体調崩していましたorz

「予定よりもずっと順調なのね」


「そりゃ、そうだよエリー。何せこのアマデウスには、本来いないはずの二千人がいて、しかもその人達は新しい道具を使えるんだから。普通なら鍬とかでやる作業も、魔道具で全部出来るのは大きいよ。おかげで麦などの食糧自給率は暫定値だけど五百パーセント超え。しかも、あの二千人がいての状態だからね。他の食料にしても、正直ダブつくのは目に見えてるかな? まあ、新しく資源として有効利用できそうなラテス・グリンブの飼料として使っても良いしね。まさか脂肪がゴムと似た物だなんて、僕だって想像もしていなかったし」


「私もビックリよ。と言うか、見ている人達はみんな驚いているわね。それまで荒れ地だった所が、あの魔道トラクターというのかしら? それが通るだけで畑として使えるようになっていくんですもの」


「本当なの、イロ?」


「嘘なんて言っても仕方ないじゃない。それどころか、設定するだけでいくつかの農作物には適した畑にしてくれるくらいよ。みんな呆れているわ」


 それどころか、トラクターなのに整地作業も出来て、舗装こそ出来ないけど道だって作れる。付け加えると、それを舗装するための魔道具らしき車も見つかっているくらいだ。問題は舗装するためにアスファルトみたいな物が必要らしく、石油またはそれに代わる物が見つかっていないので、今のところ使い道がないんだけどね。


「ところでベティは大丈夫? 子供達は大人しいみたいだけど」


 子供達が寝ているそばで、ベティも話を聞いている。最初こそ三人の子供達も起きていたけど、今は完全に夢の中みたいだ。それはそれで可愛いけどね。


「一応私も聞いておかないと。今は何も出来ないかもしれないけど。それに、クラディが話してくれる事も面白いし」


 最近はベティと一緒に寝る事が多くなった。まあ不公平がないようにエリーやイロとも一緒に寝たりしているんだけどね。おかげで僕の寝室は、ここしばらくまるで使っていない。それはそれで問題があると思うけど。


「なら、私達は構わないわ。でもベティ、無理だけはしないでよ?」


 イロもここしばらくベティの事を見てきたので、出産後に陥りやすい不安定な状態が分かってきたみたいだ。


「それで話を戻すけど、農地や作物の問題は無いわけね? 鉱山の方は?」


「そっちも問題ないよ。エリーが心配していた線路とかの問題も、アマツカミボシに協力してもらって専門の技術的な事を最初から分かっている人を用意したから。まあ、人数としては三十人程かな。発掘した魔道トラックも使って、ここと鉱山の両方から工事を進めているし、今回は町の外に専用の駅を作ったから。開通まではあと一ヶ月かな? まあ、それは最低限の開通だけど、それが出来ればさらに効率よく工事も出来るから、魔動鉄道の問題はあと三ヶ月もあれば全部解決すると思う」


 領地の基盤として鉱山が使えるのであれば、それを最大限に使うのは当然だと思う。本当ならアマデウスの近くにも精錬所を作ろうかと計画したんだけど、流石に大気汚染とかの問題もあるから、鉱山とアマデウスの中間に近い所にも、精錬所と操車場を作る事にした。操車場は出来上がっているし、小規模だけど精練所も稼働し始めている。かなり大規模な鉱脈なので、少なくとも今の採掘を続けても数百年は大丈夫なはずだ。


「じゃあ、あと三ヶ月もすれば目処は付きそうなのね?」


「そうだね」


 エリーの問いに頷くと、エリーは安心したような顔をした。


「まあ、三ヶ月後は早いとしても、五ヶ月もすればおおよそ準備が整いそうね。クラディは領主としての勉強は出来ているの?」


「ちょっと手間取っているかな? でも五ヶ月も余裕を見てくれるなら、何とかなるとは思う。それに地下にあるアマツカミボシも色々と有用な情報を持っているから」


 エリーの考えでは、時期が来たら正式に独立をする。そしてさらに基盤を整えながら、独自に他の国とのやり取りもするつもりだ。幸いな事にこの領地は海に面していて、全てでは無いにしても他の国へ行く事も可能。今まで外洋船が無かったけど、それもアマツカミボシの協力で現在建造している。


 外洋船は見た目完全に普通の貨物船だ。小型の魔道炉を搭載しているので燃料の心配も無く、少人数での航海にも耐えられる設計。何せ金属は豊富にあるから、最初から金属船を作れたのは大きいと思う。これが木造船だと材料となる木材の問題もあったんだけどね。


「じゃあイロ、クラディにベティも、今まで通りにお願いね。私は出来るだけ王国に情報が漏れないようにするわ。まあ、多少は感づかれているとは思うけど、クラディが発掘してくれたアレのおかげで色々助かっているのも事実。いい加減私達も期限を決めて、動き出すわよ」


 エリーの言葉に僕らは頷いた。

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