第十話 錬金術を失敗?
2016/01/30 誤字等修正しました
2015/04/14 内容修正しました。
召喚魔法をある程度使えるようになった。案の定どの属性でも最初は竜で、当然その召喚した竜には勝ったんだけど普通の召喚獣を呼び出せるようになるまでに一年。さらに安定して小型の召喚獣を呼び出せるのに二年かかった。
ちなみに小型だからといって侮っていると滅茶苦茶強い。普通のサラマンダーを召喚しただけでも、サラマンダーがファイアボールを普通に扱えるし、僕が勝手に名付けた『火炎の乱れ』も最初から使えていたりする。ちなみに『火炎の乱れ』はファイアボールの強化版を進行方向に連射する魔法。その他にも誘導性のあるファイアボールなんかも使える。さすがに連射は出来ないけど、それでも見た感じの速度は前世での小型飛行機並みに速い。さすがに音速は超えていないはずだけど……。
僕が火炎の乱れを唱えると中級魔法レベルの威力があるファイアボールが出来ちゃうんだけど、僕のサラマンダーの場合は初級よりも少し強いファイアボールをほぼ無限に連発出来る。
一般的にサラマンダーを召喚しても攻撃魔法が使える事はないらしい。そういう意味でも僕の魔力で召喚する召喚獣は異常なんだとか。そもそも召喚魔法で呼び出した物は、独自に魔法が使えるなんて事は無いそうだ。
そんな僕はもう十歳。身長もだいぶ伸びて、たぶん百八十センチくらいある。
この世界での長さの単位だと一ケイス八十ジュルって単位で表すけど、その他にも百八十ジュルなんて使い方もする。基本的にこの世界では、単位が切り替わる値になるとその単位を使う事が多いらしく、百八十ジュルって使う人はほとんどいない。
妹のリアーナも九歳になって身長は一ケイス六十五ジュル。エルフの血が濃いと高身長になるそうだ。ちなみにお父さんの身長は一ケイス六十八ジュル。
三歳違いで七歳になった弟のポルアナも、身長は一ケイス四十ジュル。人族の血が濃いため身長の伸びはこれくらいが普通らしい。
ちなみにお母さんの身長は一ケイス七十二ジュル。お父さんの身長は一ケイス六十五ジュル。エルフのクォーターであるお母さんの身長は比較的一般的な身長。お父さんは純粋な人族としてはかなり高い部類って聞いた。普通の人族だと男性でも一ケイス六十ジュル前後が普通らしい。
僕と違ってリアーナは初級から中級までも魔法をちゃんと使える。ただ召喚術は使えないみたいだ。魔術は生活レベルの物は使えても、それ以上はまだ難しいみたい。
適正ってわけじゃないらしいけど、やっぱり人によって魔法が得意とか召喚が得意とかあるみたい。むしろ僕みたいに全部使える方が珍しいのだとか。
弟のポルアナに関しては初級の魔法を使うのがやっと。でも人族だとこれが普通で問題ないのだとか。弟に魔法の事をうらやましがれるんだけど、僕としてはまだ魔力を上手く扱えない事の方が不安になる。
以前程ではないにしても、僕の魔法は弱く使ってやっと中級レベル。なのでその魔法で薪に火を点けると薪が瞬時に燃え尽きちゃう。まあ、単に火を点けるだけの魔法は使えるので問題ないんだけど、それでも初級魔法が使えないのはかなり悔しい。
実際に普段の生活では初級魔法を使う事が多いらしい。特に魔方陣に関して言えば初級が必須かもしれない。ほとんどの生活に使う魔方陣は初級の人でも十分に使える事が前提で作ってあり、僕が使うと異常反応で魔方陣が使えないどころか、魔方陣その物が壊れちゃうから。
水魔法に関してはもっと問題で、一番威力を弱くしてウォーターボール(水を球状にして対象に攻撃する魔法)でも大きさが二ケイスを超える岩を砕いてしまう。風魔法が元々強いので、その相乗効果もあるみたいだ。
前世の記憶を頼りにウォーターカッターのような魔法を使うと、百ケイス……一ケイリくらい先まで岩に穴が開くので、これも普段は使えない。
この世界でもカッターの概念はあるんだけど、僕のウォーターカッターはカッターの威力じゃないので、僕が勝手に『ウォーターレーザー』って名前を付けた。
ちなみにレーザーの概念はまだ無いみたいだけど、魔法に詳しいお母さんからも特に名前の事で言われる事はなかった。使う人がイメージしやすい言葉である事が重要なので、僕が分かりやすければ問題ないって。その辺はかなり曖昧だと思う。
リアーナはちゃんとウォーターカッターが使えて、一つの岩を綺麗に切断出来たりするんだけど、僕の場合は一ケイリ以上先の岩まで切断してしまう。それはそれで岩の採石に役立つかもってお母さんが言っているけど、僕としてはやっぱり納得出来ない。
召喚土魔法にでゴーレムが作れるのかお母さんに聞いたけど、ゴーレムは召喚魔術らしい。僕はまだ成功した事がないけど。ゴーレムは初級の召喚魔法らしくて、初級なら土で出来たゴーレム。中級なら石で出来たゴーレムになるそうなんだけど、水や風よりも僕は相性が悪いはずなのに、実際に使おうとすると上級になっているらしい。上級のゴーレムは存在しないって言われた。
土魔法の初歩は落とし穴や壁の作成らしいんだけど、僕の魔力だとその上の岩盤崩壊や城壁作成になってしまう。岩盤崩壊や城壁作成は広範囲を一度に陥没させたり、長くて強固な壁を一瞬で作る魔法だ。
他にも土魔法は地面を砂地獄にしたり、指定地点を底なし沼のような状態にする物もあるけど、これらはどれも中級魔法。なので僕の悩みは解決していない。
身長の話に戻すと、エルフ族で男性の平均身長は一ケイス九十ジュルらしい。僕の場合はハーフエルフだし、年齢的にもまだ伸びる可能性が高いそうだ。ちなみに女性でも一ケイス八十ジュルが平均身長なのだとか。エルフ族の身長は思っていたよりも高い。
身長が高い種族はオーク族やオーガ族。その他に竜人族が高いらしく、特にオーガ族は三ケイスを超えるのが普通だとか。
例外的にさらに大きいのはドラゴン族だけど、まあドラゴン族は色々と別格扱いなので、町の人も別に問題にしていないし、僕にも子供のドラゴン族の友達がいる。
ドラゴン族の友達は三人いて、身長は二ケイスをすでに超えているんだけどまだ三歳くらい。最近知ったんだけど、ドラゴン族は成長にかなりばらつきがあって一歳から普通に話す事が出来る子もいれば、五歳でもまだ赤ん坊状態の子供もいるのだとか。
当然成長速度が遅いドラゴン族はその後に大きくなる事が多くて、特に大きなドラゴン族だと五十ケイスを超える身長も珍しくないって聞いた。それとドラゴン族の身長に尻尾は含まれない。長さもばらつきがあるみたいだけど、一般的には身長と同じくらいらしい。
そして僕はそんなドラゴン族の友達やオーク族、エルフ族、サキュリア族と人族に混じりながら錬金術の初歩を習っている。僕の隣にはリアーナも一緒で、部屋には二十人くらいいる。
錬金術は魔法の中でもかなり難しい部類で、使える人は中級魔法が扱える人でも百人に一人いれば良い方。なので錬金術を扱える人には色々な保護政策があるらしい。特に高度な魔法剣など魔法や魔術を付与する事ができる錬金術師になると、錬金術師の中でも三十人に一人いるかどうか。
この世界での錬金術は薬品を使用して金属の性質を変える事だけど、二種類以上の金属を融合させて魔力のある金属を生み出す事も錬金術とされている。ちなみに魔力を伴わない合金を作るだけなら錬金術とは言わない。
薬の種類はかなり多いらしく、錬金術に使用する物になると千種類を超えるのだとか。金属は鉄や銅などの一般的な物はもちろん、ミスリルやオリハルコンといった物もある。
ミスリルに関しては二種類あるそうで、それぞれミスリル金とミスリル銀と呼ばれる。
希少性は圧倒的にミスリル金で、天然にはほとんど無いらしい。ミスリル金は鉄の七倍も強靱で、ミスリル銀の五倍の魔力を宿す事が出来るそうだ。ただしミスリル金は凄腕の錬金術師でも製作が困難で、天然のオリハルコン鉱石が出る事からミスリル金はオリハルコンよりも高価。ただオリハルコンは加工が難しく、宝石状にして武器や防具、アクセサリーに使用する。
その点ミスリル金は加工に関しては比較的楽で、普通の武器防具にすることも出来るんだとか。ただ量が少ないので、普通は武器や鎧のパーツとして使用することが多いらしいけども。
ミスリル銀に関してはそこそこ産出も出来て、そのまま武器防具にすることも出来るそうだ。ただ一般的にはメッキのように武器防具に溶かしたミスリル銀を何層にもすることが多いのだとか。
ミスリル銀はミスリル金程ではなくても、鉄の五倍の強度と魔力を溜める効果があり、厚塗りの武器防具でなければかなりの量が売られている。鉄よりも熱を伝えるのが容易らしく、鍋などの生活道具にも使用されているのを道具屋で見つけた。
ミスリル銀に関しては人工ミスリル銀も開発されている。ちなみに天然のミスリル銀には特定の魔法属性がなく、加工の際に様々な魔法属性を付けるのだとか。人工ミスリル銀は制作の段階で魔法属性を加えているという。なので人工ミスリル銀の方が幾分安価だ。
このミスリル銀だけど、実は偽物が結構あるらしい。鉛に少量の銀を混ぜているそうだ。もちろん駆け出しならともかく、そこそこの錬金術者なら偽物はすぐに分かるのだとか。冒険者などでも、そこそこ実力があれば分かるらしい。
魔法金属という意味ではアダマンタイトと呼ばれる金属や魔鉄や魔銅、魔鋼などもある。精錬することで魔力を引き出せる鉱物は魔結晶や魔水晶、プラチナやカルサイト、ラピスラズリ、トルマリンなどがあるそうだ。物によっては単体では意味をなさないらしいけども、組み合わせる事で武器防具の性能を飛躍的に上げるのだとか。
前世でのトルマリンやラピスラズリと物が同じなのかは分からないけど、同じ名前の物がそこそこある。まあ、魔力を持っている点で前世とはだいぶ違うとは思うけど。
そんな錬金術の授業はハッキリ言って難しい。
精錬に使う炉の温度管理はもちろん、精錬する時に圧力をかける場合もあったり、精錬時に温度と圧力を何度も変化させる工程があったりする。
当然原料の配合もこの世界にしては厳密で、一ポウムという単位がある。どうも一ポウムは一グラムに近い重さらしく、百ポウムで一ポウト、十ポウトで一フェンリとなる。
原料が鉱石の場合は当然一度インゴットのような状態にする必要があり、それを必要な分だけ炉で溶かして魔力のあるインゴットを作成する。そこから武器や防具、道具を制作するそうだ。
希少価値の高いミスリル金などは一ポウム単位でインゴットが作成されるらしく、鉄などは一フェンリ単位で作成されていると習った。とにかく前世の知識が下手にあるので、単位とかはいまだによく分からなかったりする。
ミスリル金はとにかく高価で、一ポウムでも金貨が何枚もいるらしい。それに比べてミスリル銀は一ポウトで銀貨一枚。ミスリル金以外のインゴットは授業の中でも見せてもらえた。教えるためのインゴットなので、重さはどれも一ポウムの物らしいけど。
この世界で一般的なインゴットは完全な長方形。基本的に縦と幅がそれぞれ十ジュルで、長さが三十ジュルに統一されている。例外はオリハルコンやミスリル金などで、この二つに限れば幅五ジュル、高さ五ジューク、長さが十ジュルらしい。本物は見た事無いけど。
標本のインゴットに偽ミスリル銀もあって、確かに見た目はミスリル銀と区別が付かない。ほとんどは表面に鉛と銀を混ぜた物を塗っているだけで、表面を削ったり断面を見ればすぐに偽物と分かる。あとは魔力反応を見れば簡単に識別可能だけど、なぜか偽物のインゴットは後を絶たないのだとか。
今習っているのはそんな錬金術の初歩でもあるミスリル銀を鉄の上にメッキというか、塗布する作業。作るのはショートソードよりは短い剣というかナイフ。初心者でも一番工程を覚えるのに楽な物で、本職の人もまずはこれで練習をするそうだ。
塗ると言っても正直正しいのか判断に困る。鍛えた鉄をミスリル銀の入った炉に一瞬入れて、ハンマーで叩く作業だ。一度ミスリル銀に浸してから、大体浸した箇所を出来るだけ早く二十回くらい叩く。
焼き入れとも正直違うし、鍛造とも違うと思う。融解メッキの一種だとは思うんだけど、メッキで魔力を付与するなんて当然聞いたこともない。融解メッキではその後にハンマーで繰り返し叩くなんて聞いたことがないから。まあ前世の記憶がこの辺は確かじゃないから、もしかしたら違うかもしれないけど。
ミスリル銀を塗布した金属は叩くたびに一瞬だけ虹色に輝く。これが上手く出来ないと何も起きないそうだ。叩くときは魔力を込めながら叩くのも忘れちゃいけない。
ただこの世界では融解メッキ? で魔法金属を作ることはごく普通らしいので、この世界の常識として受け入れた方が楽なんだろう。
当然だけどこの世界には電気メッキは存在しない。電気がないから。まあそれを魔石で代用していたりするんだけど、電気とは使い方が異なるので魔力メッキという言葉もないみたいだ。そもそもメッキという言葉の概念が無いらしい。
鉄にミスリル銀を塗布してからハンマーで叩く前に、余計なミスリル銀を落とす工程がある。とは言っても、専用の金属で両側を挟み込み、余計なミスリル銀を専用の箱に落とすだけ。落としたミスリル銀は再びミスリル銀の炉に戻される。
ミスリル銀の入った炉から取り出してハンマーで叩くまでの時間はかなり短い。表面が真っ赤の状態で叩かなくてはならず、少しでも温度が下がってミスリル銀特有の銀色が少しでも出たらそれで失敗。込める魔力の系統によって武器や防具などの性質は変わるけど、色その物は変化がないそうだ。しかもこの世界に『鑑定』系統の魔法はないらしく、作成者がどの系統の魔力を込めたのか『印』のような物を彫るなり付ける必要があるらしい。さすがに今回の練習ではやらないけど。
これくらいの錬金が普通に出来ないと、そもそも錬金術は才能がないらしい。本来はさらにいくつかの薬品を使ったりもするそうで、その薬品も炉から取り出した直後にほんの一瞬だけ刃が出来る部分に付けるとか、剣全体に付ける、片面だけに付けるなどのいくつか種類もある。もちろんその辺はどんな物を作るかによって異なる。
そんな訳でミスリル銀の炉に入れながら繰り返す叩くのをひたすら繰り返す。もちろん魔力を込めながら打ち続けるのだけど、とにかく繰り返しが大変で、さらに側に炉があるのでかなり熱い。熱気と時間との勝負。
すでにもう失敗している人も何人かいて、再度一からやり直している。実際才能があったとしても最初から成功するとは限らないそうだ。『名工』と呼ばれる人でも、最初は十回に一回程度しか成功しなかった事があるらしいし。
じゃあ僕はと言うと……叩いていただけなんだけどなぁ。目の前にあるのは一応完成したナイフ?――になるはずだった物。
そりゃさ、魔力を付与しながら叩くって言われたからそうしたまでで、当然魔力のコントロールが難しい僕がやれば、普通の結果が出ないことは当然なわけで……。
今、僕の周囲にはみんなが集まっている。そしてせんせい事お母さんも複雑な表情をしていた。まあ、状況が状況だし仕方がないとは分かっているんだけど、どこか納得いかない。
「よ、予想以上ね……」
「お兄ちゃん、何したの?」
何てのはまだまだ良い方で……。
「元は普通の鉄だったよね?」
「そうだよなぁ。いくらミスリル銀を付けているからって……」
今僕の前にあるそれは、小指サイズの青く光る水晶のような物。どう考えても単にミスリル銀を塗布した物とは僕だって思えない。
「ある意味凄い才能だとは先生も思うわ。ただこういうのは普通出来ないというか、私も見たことがないし……」
「ねえ、お兄ちゃん? どうやって青い水晶を作ったの?」
完成した物は、どう見ても透き通るような青――というか、透き通っている青い水晶に変化した板状の物。どう見ても鉄にミスリル銀を付けた物とは思えない。
「たぶん魔力を込めすぎて、鉄の性質まで他の物になってしまったようね。膨大な魔力を感じるし、魔石に近い性質なのかも。もちろんちゃんと調べないと分からないわ」
お母さんすら分からない物って一体何だろう?
大体重量が根本的におかしい。まるで一円玉のように軽くて、質量保存の法則を真っ向から否定している気がする。前世だったら、それこそインチキとか言われかねない。
まあ、この世界は魔法があるのだし、質量保存の法則が適用されるのかは若干疑問ではあるけども、それでも軽すぎるし小さすぎる。
前世でいう所の紙幣と変わらないようなペラペラな厚さで、反対側が若干透けて見えるくらい。大きさは手のひらサイズくらいでいびつに変形している。例えるなら、板の上に垂らした水滴のような感じだ。
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結局僕が作った者はある種の魔石に近い物だったらしく、僕は錬金術に向いていないと言われた。正確には錬金術を出来るらしいんだけど、僕の場合は違う物に変質させちゃうのでやらない方がいいらしい。
確かに鉄にミスリル銀を付けて叩いただけで、魔石が完成するのはどう考えてもおかしいとは思う。そもそもそれは錬金術とは言わない気がするし。前世では金を作るために違う物質を変化させるのが錬金術といったと思ったけど、実際には科学の発展に繋がったのが錬金術だ。僕がやったのはある意味で本当の錬金術かもしれないけど、かといって金が出来る訳でもないし、何が起こるか不安だし。
それに錬金術を使える人はごく僅か。コントロールはともかく、魔法や魔術、召喚術が使えるだけでも凄いらしいので、錬金術に関しては考えないことにする。何でも出来るって凄いのかもしれないけど、それはそれで違うと思うし。
ちなみに僕たちが受けていた授業で、錬金術の才能がある人はいなかった。これは別に珍しいことじゃないらしく、二百人くらいに一人いれば御の字らしい。
それにお母さんは原則として魔法や魔術を教えているので、錬金術は本来教える内容が違うとも言っていた。本当に錬金術を習おうとする人は、専門の錬金術師の所で才能があるかどうか見て貰うらうそうだ。大抵そういった人はあらかじめその能力がありそうだと、お母さんの所のような広く浅く教える人の所には来ないらしい。
そもそも上級魔法などとなると、お母さんは生徒の数の関係で専門の魔法使いに紹介状を書いたりしている。もちろんお母さんも上級魔法は使えるんだけど、上級魔法専門に教えている人の方が効率が良いのだとか。
ただ上級の魔法や魔術、召喚術を使える人は限られているので、基礎的なことを習う意味ではお母さんのような所に習いに来る人が多いそうだ。
まあ今回は錬金術という物が一応あると言うことで納得することにした。
この世界で錬金術で製作出来る物は金属だけではありません。
薬品の製作も錬金術の一種であり、様々な回復薬はもちろん、毒薬なども製造されます。
二種類以上の物を掛け合わせて魔法効果がある物であれば、全て錬金術とされています。




