十二の詩《うた》 第十二回
十二の詩 第十二回
① イチジクと檜の香り。
② 時間と空間に潜む泥棒。
③ キリンから見る景色に眩む太陽。
④ 常用が非常になる瞬間、月は再び地に落ちる。
⑤ 食パンに生えるカビ、それを見つけてはしゃぐ子供。
⑥ たとえ話が長い、明朗会計。
⑦ 女、子供に容赦しないパンダ、笹から覗く不思議な眼。
⑧ うにといがぐりの競演、そこに現る中学生。
⑨ サラバと投げ打つ、一番打者。
⑩ 雲に乗って現れる人形兵器。
⑪ 宇宙より飛来する、隕石又は流星。
⑫ 命を賭けた大勝負に負ける、帰る場所を失う。
平成二十四年一月二十六日 記す