(機械の国)機械しかいないわけ
「じゃぁ話すよ?この棚一体に書かれていたこと。」
「うん、なになにー?」
「この国は昔人々がたくさんくらしていたそうだ。もちろんここ関所の町でもね」
「うんうん」
僕は順を追って話すことにした。
速読をしていても内容はちゃんと理解できている。
「それで結構繁栄していたそうだよ。でも、ある日戦争がおこったらしい」
「へんそう?」
「せんそうだよ、クロ」
僕はかちっとクロをつめ先でたたいた。
まじめな話をしているのだからまじめに聞いてほしいものだ。
もっともクロはこれでまじめに聞いているつもりなのだけれど
「その戦争はとてもむごくてね人間と機械との戦争だったそうだ。戦争って言っても国と国じゃなくて国内でだから、内乱だけどね。」
「先が読めてきた」
「たぶんクロの予想どおりさ。
その内乱には機械が勝利し、国の町のうち3つは機械にのっとられて人は郊外に追いやられたらしい」
僕は持っていた本をパタンと閉じ
本棚に返した。
「はい、これがこの国のこの町が機械しかいないわけだよ。わかった?」
「うん。わかった」
「そ。じゃぁ小説を読もう。
明日あさってしあさってでもうちょっと調べて行こうよ。人に聞いてね」
僕はまずライトノベルのコーナーに走った。
機械が館内では走るなと言っている。
そんなのわかってるけど、早くよまないとクロがうるさいから
「さぁ~てと、読むかぁーっ」
「アイデア思いついたら即書くんだよ?」
「わかってるよ、クロ」
僕はそれから数時間にわたって小説を読み漁った。
今度は速読は使わずゆっくりと