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花束
「…これ、やるよ」
「わぁっ うれしい!」
「そ、そうか? ならよかった」
小さな小さなたんぽぽの花束を手渡す少年
少女はそれを受け取り、満足そうに笑う
少年は、それを見てほっとしたように肩を下す。
少女に恋する不器用な少年。
少年に恋する感情を隠しきれない少女。
全てが逆転するその日まで
この時は永遠だと思っていただろう。
○○○という名の少女は
それを信じていた。
少年はそんな少女を見て
少女のいぬ間に、
くすりくすりと笑う。
小説を書くことになったきっかけ。
旅に出ることにしたきっかけ。
○というなの少女はこの世の全てを見極めたかった
そして、話を作った。
いくつもの話
全ての根源が
ここに。
○という少女が書いた
日記…