紙袋
そういえば、そろそろ誕生日だ。
そんなことを思ったのは、久しぶりともいうぐらいにカレンダーを見たから。
外に出て行くのも、職場と家の往復ぐらいなものだし、それ以上に家に帰ると誰もいないし、寝てしまうぐらいの生活だ。
だからこそカレンダーも見ようと考えなかったのだろう。
誕生日だからといって休みになるわけでもなく、いつもと同じ日が続く。
仕事に行って、でも今日は直帰じゃなくて少し寄り道をする。
誕生日なんだから、ちょっといいものでも買って帰ろうという魂胆だ。
この時に合わせて、適当に家をあさると、紙袋が一つ出てきた。
これにでも入れていけば、落とす心配もあるまい。