Do Your Best ! 2
私が歩いてる時によろけそうになるといつも、大丈夫? 気をつけて、
と言ってくれた。
最近は言われてなかったけれど、付き合い始めた頃はきれいな美紀さんと
付き合えてうれしい、幸せ者だ、と彼はよく口にしていた。
「そうだね、剛士はラッキーだよ? 私なんていろんな人からお誘いが
あるんだからね。その大勢の中から剛士を選んだんだから。私のこと
もっともっと大事にしないと、他の誰かに持ってかれるよ?」
「うん、分かってる、ほんと大事にしないとね」
剛士の眼差しはいつもいつも私を崇めていた。
私といられる喜びに満ち溢れていた。
なのに、昨日いつものように食事していてもうそろそろ結婚しても
いいわよ、って私からお許しを出した途端・・。
「えーっ、なに? それっ、、本気じゃないよね? 俺ヤダよ、美紀と
結婚して毎日同じ家で暮らすなて、マジキモイんだけど。俺今日でお別れ
するわ。じゃあ、元気で」
「あっ、えっ? なに・・ちょ、待ちなさいよ、、待って、どういう・・」
剛士は振り返りもせず、支払いは済ませていたのか? あっという間に
店の中からいなくなってしまったのだった。