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第2話少女の名は…

前回で禊の部屋に突如転移された理由

そして少女と大量にある魔導書の意味が本編でわかります。

禊は本の山から出てきた少女に呆然としていた。というか見とれていた。

少女は透き通った透明感のある白い肌をしており、目は大きく開いているまるで人形のような整った顔をしており

髪は肩ほどの丈で、色は黒色で艶がありよく手入れされている。

というか、この人本の中から出てきたぞ!?そこに驚きだ。


「あの、ここはどこ?」


少女の一言で我に返った。

「あ、あぁここは俺の部屋。」


返事をしてみたがよく考えるとこっちが聞きたい、なぜ本から大量の本が出てきてしかも少女が出てきたことも謎だらけだ、聞きたいことも沢山ある。


「それにここにあるのは私の魔導書!?」


部屋を見渡しながら少女は驚きながらまた俺に質問をしてきた。


「あの、これはどういうこと?魔導書ってなんだ?」

少女は頭を抱えて考え始めた。一方俺は複雑な表情をしていた…と思う。


あれから少し時間だけが経過した。

部屋の中一面に拡がる魔導書とやらだけが残る。

口を開いたのは少女からだった。


「ここはマディアではなさそうね」


マディア?なんの事だ?

「マディアってなんだ?マディアかどうかは知らんけど、なんで本から出てきたんだ」


それを聞くと少女は驚いた表情に変わった。

まさか!!と言いながら部屋の本をかき分けながら俺の元に寄ってくる。傍の机の上に乗った一冊の本を手に取った。今日は図書室に残されてた本だ。


「これは転移魔導書…どうしてこんなものを」


少女はブツブツと言い始めてまた考え始めた。

俺を置いてきぼりにしないてくれ…俺にもわかるように上手く説明してくれよ。


「つまりね、この本は私の世界では魔導書と呼ばれるものでこれは転移魔導書という物なの。この魔導書によって私はマディアからこの世界に転移されてしまったわけ」

それとここにある魔導書。と部屋中にある魔導書に指を指す。


「そうか、魔導書によってこの世界に間違えて来てしまったと、なら帰ればいいんじゃない?」


この世界では魔導書の力が使えないみたいなの。それに転移魔導書は指定した場所で同時に同じ条件の魔導書を開かないと発動しない仕組みになってるの。転移魔導書はこの世界では例外みたいね。

ということは、そっちの世界で同じタイミングで魔導書を使用したと、しかし少女のこの反応を見ると…

私の方で転移魔導書を使う条件は…思い当たることがなかった。

一体誰がこんな事を。


「とにかく、お前はそのマディアとかいう世界に帰れれば良いんだな?」


なら帰れる方法を探せばいい。それが単純明快だ。


「このたくさんある魔導書の中に帰れる方法のやつを探してみたらどうだ?」

少女は残念そうに首を横に振った。


「いえ、残念ながらここにある魔導書には転移魔導書は疎か、私のいたマディアに帰れる方法が書かれたものは無いわ」


それは残念だな、しかしあれだな、この魔導書とやらをまず俺の部屋からどうにかして片付けて欲しい。今更だが

「帰る方法はまた別で考えるとしてこの魔導書どうするつもりだ?このまま部屋に置いておくのも困るのだが」


勿論!魔導書はこのままにしておけないわ!だからある方法を使って整理するの。少女は笑みを浮かべ応えた。

「それはね、記憶に残すのよ!」

は?この量を!?どうやって覚えろと!!?無茶苦茶なこと言いやがるこの小娘。


「違うわ、そんな古典的な方法じゃなくて魔導書の力を使ってあなたと私の魔導書管理をする記憶空間を作り出すの」

言ってる意味がわからなかった。何言ってんだこいつ。また訳の分からんことを言ってる。それにこの世界では魔導書の力を使うことが出来ないんじゃなかったのかよ?


「いいえ、魔導書記憶管理(グリモワールメモリー)は魔導書の力じゃないの。私の魔導書図書館司書(グリモワールライブラリアン)の力で管理するのよ」

多数の魔導書通称グリモワールを持つものに与えられる役職それが魔導書図書館司書(グリモワールライブラリアン)なの。最も魔導書(グリモワール)は本としての見える媒体ではあるが本来は見えない情報媒体である。

「今私の所有している魔導書(グリモワール)はこの部屋にある48冊、この全ての魔導書(グリモワール)を全て魔導書記憶管理(メモリーグリモワール)に移し替える。」

もっとも、魔導書記憶管理(メモリーグリモワール)はお互いの意識共有空間のみにしか発動条件を満たさないけどね。


「ちょっと待ってくれ!!そんな話聞かされてこの量の情報媒体をその魔導書記憶管理(メモリーグリモワール)に送り込まれてもその情報量の多さに耐えれなくなって廃人になったりしないのか?」

記憶管理とはいえこの量を一度に流し込まれたらさすがに混乱する。それにさっき知り合ったばかりでまだ名前すら聞いてないような相手の言うことなんて信用していいのか?


「大丈夫!記憶管理にパンクすることは無いわ。そのために意識共有を行うのだから。それに私はあなたを信頼してるわ。私の感があなたを頼りにしろって言ってる気がするの」

少女の目には自信があった。その目は何処と無くあの母さんにも似ていたのかもしれない。


俺はその時母さんに言われたことを思い出していた…

俺の生きてやるべき事か。

「わかった!俺はお前を元いた世界に帰れるようにする方法を探すって事にしたんだもんな!協力するよ」

無茶苦茶なこと言われてまだわからんことだらけだけど

禊は自信に溢れた返事でそう少女に返した。


さてと、それを始める前に

あなたの名前を聞いてなかったわ。

「私の名前はナズナ!あなたの名前は?」ナズナは笑顔で応えた。

「俺は京禊(かなどめみそぎ)よろしくな!!」

「禊!!それじゃあ始めるわよ!!」

おう!!その返事の後に僅かにナズナから聞こえた気がする。ありがとう禊って


目の前の視界が自分のいた部屋から真っ白な視界に包まれた。


今後禊とナズナの運命は魔導書(グリモワール)によってどのように変わっていくのか

次回は魔導書(グリモワール)単体についての回です。

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