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第1話 魔導書と少女との出会い

前回の(みそぎ)の過去の話からここから本編の話になります。

魔導書と謎の少女との出会い


あの日から、何気ない平和な、何か物足りない無気力な日常を送っていた。


図書室の天窓から眩しいくらいの日差しが差し込む。

何気ない造りだが陰湿で埃臭い図書室にこれだけの明るい暖かい光が入ってくれば印象も変わってくる。じっくりと本を読むことも出来るし何より電光より遥かに目に優しい気がした。

本の文字から目を離し空気を入れ替えるために図書室の大窓を開け空気の入れ替えをする。外からの新鮮な空気と爽やかな風が吹き込み図書室のカビ臭さを消し去ってくれる。

しかし相変わらず禊の表情は暗いままであった。

また思い出していたのだ。母親を目の前で亡くしたあの日のこと。


「辛気臭い顔してんなー?」


1人の青年が話しかけてきた。こいつは縁伊吹(えにしいぶき)俺の唯一の親友だ。

軽い声と明るい表情で話しかけてくるのはこいつくらいしかいない。

いたのか伊吹。


「またここに来て本読んでたんだな。いつも本ばっか見てて面白いか?」


俺は黙って窓を閉めて帰る準備をし始めた。


「無視かよ。今日はノリ悪いな」

呆れ気味に言った


「悪いな、伊吹今日はそういう気分じゃないんだ。もう帰ってるよ」

苦笑いしながら伊吹にそう告げた。


最後に本だけ畳み鞄にしまうとそう言い残して伊吹の前から去って行った。

1人図書室に残された伊吹は黙ったまま俺の帰る後姿を見送るだけだった。


「親友の俺でも今日の禊ちゃんはダメですか〜」

そう1人で呟き伊吹も図書室を後にした。


夕方となった帰り道、俺は自分の手の火傷あとを見ながら過去のことを考えていた。

いや、さっきは伊吹にも悪い事したな。明日謝っとくか。

そういや今日までの返却しなきゃ行けない本が。

鞄の中を漁り確認し始める。


「あ…やばい、返し忘れてた。」


面倒臭いと思いながらも明日のこともあるし今日中に返しとくか。まだ家まで遠いし今なら学校に戻るにも大した距離でもない。

そう思いながら走って学校に引き返していく。


走って戻ってきてどうにか間に合う。本を返すということで先生から図書室の鍵を借りて図書室に戻ってきた。

この本どこだっけ、本を元の場所に返そうと歩いていると机の上に一冊の本が置いてあるのが目に入った。

誰だ…あんな所に置きっぱなしにしたやつ、少しイラつきながら置き去りにされた本を手に取る。


「なんだこれ。」本を手にした時に何か不自然な感じがした。


「結局家に持って帰ってきてしまった。」


でも、本の表紙、文字からは何が書いてあるか察しもつかないが、何か特別なものの感じがした。なんだろうこの感じ過去にも。

そう思い本を開いたその時本の中から光が漏れだした。

眩しい!?これは!?


本の中から多数の本が大量に出てくる。気づけば自分の部屋いっぱいに謎の本が散漫してる。

な、なんだこれ…なんでこんな…なん

それ以外言葉が出なかった…考えてみろ普通モテモテハーレムとか漫画の展開だと異世界からやってくるのは美少女だったり、自分が本に吸い込まれて別世界に転生したりってそういう流れじゃないのか。と本で読んだことある。

しかし、実際目の前で起こったことは大量の本が部屋に押し詰められた状態であった。


なんで本?というかこんな大量に?

何が起きたのかまだ頭の整理が追いつかなかった。本から本が出てきた、しかも似たようなものが。

すると山積みになった本の中からゴソゴソと音が聞こえ本の山が崩れ1人の少女が出てきた。


「ここはどこ?あなたは??」


この少女との出会いがこれから俺の運命を変えるとはこの時思ってもいなかった。



次回は魔導書の秘密と少女の正体についての回にします

主人公禊と少女はこの先どのような運命を辿っていくのか

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