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砲市、初ポケ王バトルを体験する



「じゃあ僕はそろそろ行くよ」


「しっかりやるんじゃぞ[ほういち]」


「………」


「どうしたんじゃレインボー」


「いや、元気でやれよ[ほういち]」


「うん。じゃあまたね」



 そうして二人に別れの言葉を告げた砲市が城外へ繋がる扉に向かって歩いているその時だった



「待てよ[ほういち]!」


「なっなにかな?」



 砲市を威圧的な声で呼び止めたのは先程までフレンドリーだったレインボーである



「せっかくじーさんにポケ王をもらったんだからさ、今ここでポケ王バトルしようぜ」


「え? いやそれはちょっと……」


「おいおい[ほういち]まさか逃げるって言うんじゃねえだろうなあ?」


「逃げさせていただきます!」


「そうはさせねえぜ!!!」



『レインボーが勝負をしかけてきた』



「ちょっ」



『レインボーはシルビアをくりだした』



〈ワタクシを舐めていると痛い目にあわせますわよ〉



「えっちょっ」



『ゆけ! でぶちん』



〈我に逆らうとは不届き千万〉



「いや勝手に出てくんなよ!」


「どうした[ほういち]! なんだかんだ言ってお前だって本当はワクワクしているんだろう!」


「糞! こうなったらしょうがない! やってやるぞ!」


「そうだ[ほういち]! そうこなくっちゃあ面白くねえよなあ!」


「でぶちん! 怒鳴りつける攻撃だ!」


「来るぞシルビア! 回避しろ!」



『でぶちんの怒鳴りつける攻撃』



〈シルビア貴様! 国王たる我に敵対するとは一体どのような了見だ!〉


〈だから?〉


〈なに!?〉



『シルビアは攻撃を回避した』



「今だシルビア! 女王の鞭攻撃!」



『シルビアの女王の鞭攻撃』



〈ほらほらあ! これが欲しかったんでしょう! このマゾ豚野郎!〉


〈ぶひいいい!!〉



『効果は抜群だ! でぶちんは倒れてしまった』



「おおい!」


「シルビア戻れ!」



『[ほういち]は負けてしまった。バトルマネーとしてお小遣いを半分レインボーに献上した』



「はっはー! どうやら俺が選んだポケ王の方がちいとばかし強かったみたいだな」


「嘘だろ……いきなり殴られた挙げ句お小遣いまで奪われるなんて……」


「いやあバトル楽しかったな!」


「………」


「まあこれから俺とお前はライバルだ[ほういち]! 今回は最初のバトルだったから本気じゃなかったが次からは本気でやろうな! いくら幼なじみだからって手加減したら怒るからな? それじゃーな[ほういち]。じーさんも元気でな!」



 その言葉を最後に颯爽と城外に立ち去るレインボーを未だに放心状態のまま見送っていた砲市にあの機械的アナウンスが舞い降りたのだった



『[ほういち]の手元には戦えるポケ王がいない! [ほういち]は目の前が真っ暗になった』



「は!?」



 気付いたらそこはあの真っ暗闇の空間であった



『名前を入力して下さい』



「ふざけんな! くっそ――――――――――!!!!」



 強制カツアゲと全滅を同時に食らった砲市は悔しさなどが入り混じった感情を声に乗せて怒りを発散するのであった





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