扉が開かれ驚いた
鳥が鳴いてます
優しいけど 存在感を感じさせる光が射し込んできます
昨夜 少し飲み過ぎたので 眩しすぎる位です
段々目が慣れてきたのですが…
見馴れぬ風景の中に居ました
ログハウスのような部屋の中に居るのです
無論昨夜寝入った部屋ではなく
誰かの家に三人が連れ込まれたかのようでした
「由起子 由井菜起きて」
妹達を揺すり起こします
「「後五分寝かせて」」
低血圧朝は弱い由井菜はともかく由起子も昨夜の深酒が祟ったのでしょう
二人とも起きてくれません
そんな悠長な事にかまけられない
なんとしても起こさないと
「おきなさーーい‼」
力強く起こします
その時でした
「誰だ‼」
低い声です
ノックも無しに部屋の扉が開かれました
咄嗟に枕を掴み扉方向に投げました
「キャァァァァァ」
「すっすまん」
闖入者は扉を締め その向こうに体を置いたのですが…
「あーーお嬢さん方 ここは俺の家でお嬢さん方が侵入者なのだが
取り合えず話合いしたいのだが」
彼は本来人が良いんでしょう
実に紳士的な態度で会話を望んでます
でも此方は寝間着姿なのですパニックに陥ったまま
衣服を探します
しかし…この部屋にワードロープなんぞ在りません
だけど このままの姿で男性の前に出られるわけもなく
何かないかと探したら
どうしてなのだろう
自分の掌で衣服を掴んでました
「もうちょっとだけ待ってー」
私は懇願しながら衣類を着替える
妹達は まだ半分寝惚けてますが…
なんとか着替えたのいいですが
妹達の姿も どうにかしないと
「何か羽織る物ありませんか?」
その問い掛けに返事はノーでした
布団を引っくり返して せめて何かないかと探します
そんな私に向かって由起子が
「お姉ちゃん 私達の服もってるやん」
「へ?」
いくらなんでもおかしい
でも今は それを追及する状態ではないので
「二人とも これに着替えて」
なんとか人様の前に出られる姿になりました




