トラブルで驚いた
結婚式場で結婚をしたい
レイド村から始まったムーブメントは
瞬く間にウエルザートの国中の若い娘達に
広まった
しかも絵画よりも精工な「写真」というもので
人生で一番幸せな時間を切り取り
残して貰えるのだ
それが娘心を捕らえて離さない
親は親で娘を喜ばしてやりたい
そんな思いで式を挙げさせる
結婚式場が連日賑わうのも仕方ない事だった
普通ならば商売敵が出てきても
おかしくない事なのだが
・異世界の料理
・写真
を真似するのは無理なのである
仮に真似出来たとしても
コスト面からのロープライスに至っては
お手上げ状態なのだ
しかし…商魂逞しい人種は何処にでも居るのだ
その者達が目をつけたのは
結婚式を挙げる人々の交通手段である
元々首都で貴族辺りしか使われてなかった
馬車を使い 交通網まで作ってしまった
適正な価格なら良いのだが…
ゲッタさん曰く月に稼ぐ費用から比べると
些か払うのを躊躇う値段なのだ
しかも雲助のように 運行中の値段の吊り上げ交渉まで
してるようなのだ
その問題をどうにかしたい
姉妹机を囲んで頭を搾っていた
三人寄れば文殊の知恵というが…
妙案が浮かばない
八方塞がりかと諦めかけた時に
以外な人物が その答を持って式場にやってきたのだ




