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使い捨ての友人

作者: 水戸

 仲の良い友人がいた。

 

 そいつとは高校に入った時に離ればなれになって1年くらい会ったりしなかった。

 私は中学最後の日に「高校にはいっても遊べるだろ」と軽々しく言ってしまった分こうした何も無い時間が過ぎるのはとても寂しかった。

 

 でも、もう高校にも私の友達はいるんだしもう会わなくても良いか、と思う自分もいた。あいつにも高校の友達が出来てるだろうし。

 

 それから一年が過ぎ私は高校2年なっていた。その中学校時代の友人がひょんなことから私の家に遊びに来ることになった。

 最初こそワクワクしていた私だったが2年という間を置いたせいか、私の中学生の記憶が間違っていたのか会話は弾まず、私はあまつさえ早く帰ってくれと、早く時間よ過ぎろと思ってしまっていた。


 ようやくそいつが帰る時間になり私は「親怒るから早くかえっとけ~」と笑いながら帰りを促した。

 私の親は厳しく大体5時くらいに帰らないと怒るという噂も中学の時に立っていたのでその友人はすぐに帰ってくれた。もしかしたらその友人も私といるのが楽しくなかったのかもしれない。


 やっと終わったとベッドに入ったのもつかの間、タイミングを見計らったかのように別の友達からゲームのお誘いがやってきた。

 もう疲れている、やりたくない。そう思った私はノートパソコンをパタンと閉じ目を閉じた。


 次の日、疲れが取れていなかったのか高校の友人とうまく話が合わず気が付けば一人になっていた。

 もともと引っ込み思案で強情な性格だったので自分から何かの話をしようということはあまりなくただ一人で話しかけられるのを待ちながらご飯や休み時間を過ごしていた。

 だが、今までずっとほかの人と食べていたということもあり気楽という反面、寂しい部分も少なからずあった。

 

 それに、一人なんだ。と噂されているようで内面とてもウザったいと思っていた。

 

 やがて、中学時代のあの友人から全国模試で良い点数を取ったという報告が送られてきた。

 それを聞いた私は賞賛のメールを送った後同じ高校の同じ中学校を卒業した友人Bに話すと「すげえなあいつ!」と大げさに感嘆していた。


 その声を聞いたほかの人たちがわらわらと私たちの席にやってきて皆口々に「何の話?」と聞いてくる。

 私は中学時代の友人のその功績を話すとやはり友人Bのように感嘆するものもいればそいつの中学時代を聞くものもいた。


 私はそれに答えていると突然ハッとし、あることに気づく。

 会話が弾んでいる。

 友人とはあんなに弾まなかった会話が、中には誰かも知らない奴もいるのに弾んでいた。

 

 私は一人の期間が長かったせいなのかその中にいる全員が友人のような気がしていた。

 あんなに一人を望んでいたのに、今じゃこの時間が長く続くようにと願っている。

 まさか会話の弾まない相手の話題で友人が出来るとは、とか、いつかまたこの関係に飽いて一人になりそうだな、と心の中で思う。

 

――こんなサイクルは何週目だろう。


 もう友達なんてただの"使い捨て"としか思わなくなったよ。

 ごめんね中学時代の友人。君も私が好きに友人を作るための"使い捨て"の"道具"だよ。

 だからあなたも。

 精々私の事を"道具"としてうまく使って飽きたらゴミ箱にでも捨てておいて。

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小説家になろう 勝手にランキング ←押してくれるとうれしいのです by水戸
― 新着の感想 ―
[良い点] うぅ流石の水戸さんの感性ですね。実話の様な雰囲気も醸しつつ。寂しげな空気も漂わせてます! 私、個人的にこの水戸さんのアイロニックな作風がツボなんですよね。秘かに共感してます。『猫オン』と共…
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