FILE0:女のこと。
この話は事実に基づいたリアルな内容になっていますが、登場人物の名前やその他名称は架空のものです。
私の名前は、アヤ。
27歳、A型、仕事は水商売。
最終学歴は私立校卒業。
今は、実家を離れて一人暮らし。
OLもやったし
パチンコ屋で働いたこともある。
今まで付き合った人数は10人以上。
経験人数は、もう少し多い。
家族は父、母、兄が二人。
親友と言える友人は何人か居る。
知り合いもそれなりに居る。
特別な特技だとかはなくて
どれもこれも何となく好き。
流行モノも、そうじゃないモノも。
でも何となく人と同じは嫌だって思ってる。
だから時々、特殊なモノを選んでみたりする。
だけど余りにも周りからはぐれてしまうと不安になる。
それなりに「個性」を主張したいだけで
それなりの「協調性」は持っていると思う。
性格は、決して乙女チックなほうではない。
見た目も含めて。
よく他人から言われる第一印象は
「怖い」「気強そう」
こんな感じ。
決して話し方も綺麗だと言える方ではないし
大人しいほうではない。
27歳としては、少し落ち着きがないと思われているかもしれない。
気が強いのも確かなのだが
それは小心者の裏返しだったりする。
私は、激しく小心者だ。
お調子者になってみたり
姉御肌になってみたりするけれど
実際はとても小心者だ。
常に人の目が気になるし
嫌われたくないって思ってきた。
だから、人間関係はそこそこ上手くやってきたつもりだ。
でも、その小心が悪化しすぎて
私は自分を見失いがちになった時があった。
よくある「情緒不安定」ってヤツだったんだろうけど
気がついたらそれは世間一般でいう「病気」に進化してしまった。
不眠、自己嫌悪、被害妄想。
それは止まる事を知らず
階段を転げ落ちるみたいに私は壊れていった。
自殺願望、薬物依存、幻覚幻聴、過呼吸、自傷行為、フラッシュバック。
そして私は「鬱病」と診断された。
最初は認めたくなかった。
でも今は思う。
よくある病気。
風邪と一緒じゃないか。
ココロが何らかの菌に侵された。
それだけのことだ。
今の世の中、よく「鬱」って聞く。
日本人って病んでるって思う。
だから、私は特別じゃない。
だから、私は変じゃない。
何年、鬱と戦ったんだっけ。
よく判らないけど
今は大分落ち着いていると思う。
普通に仕事も出来るし、会話も出来る。
毎日何十粒という薬なんかなくても
それなりに生活している。
もう、鬱ではないんじゃないかとも思う。
そりゃあ不眠は治ってはいないし
たまに堕ちることもあるけれど
そんなの誰にでもあることだと思うから。
特になんてことはない。
私は、よくいる女でよくある日常を過ごしている。
極普通の、27歳の女。