迷宮都市の深層で遭遇!“最初の魔王の残滓”と、冥の覚醒
迷宮都市ロストベルの最深部――
そこには「かつて世界を滅ぼしかけた魔王の意志」が眠るという。
「冥、行くの? 危ないよ……!」
「……冥くんだけが狙われてるって、分かってるんでしょ」
「それでも、止められない。だって、“俺の記憶”があそこにある気がするんだ」
そして俺は、セラフィーナと共に深層の封印扉を開く。
そこにいたのは――
“残滓”と呼ばれる、魔王の影。
「来たか……我が分霊よ。いや、“冥王”よ」
その声に反応し、俺の中の封印が弾けた。
右目に黒き紋章、左腕に呪いの鎖。
《冥王装束・第一解放》が発動。
「思い出した……俺は、この世界を一度滅ぼした存在だった……」
――そして、そのとき。
⸻
幻影のヒロイン・出現
魔王の残滓が呼び出したのは、俺の“前世の恋人”とされる存在。
「……あなた、ほんとに変わらないね。優しくて、バカで、愛しい人」
名を――エリス・ノクティス。
白いドレスを纏った、虚ろな目の少女。
彼女の魂は、かつて“冥王”によって不死化され、永遠に封印されていた。
「冥、また私を忘れたの……? 何度生まれ変わっても、私を殺すのね……?」
その言葉に、ハーレムヒロインたちの表情が一変する。
リシェル:「ちょ、まって、前世の元カノ……?」
ティナ:「なんか……怖いっていうか……霊圧が……」
フィーネ:(距離を取りながら魔法詠唱開始)
ルミア:「……ふふ。殺しても、消えない想い……素敵♡」
だが、俺は叫んだ。
「今の俺は、前の“冥王”とは違う! ハーレムと共に歩む中二病だ!!」
冥王装束がさらに進化し、封印呪文《黙示封界》が発動。
エリスの魂を鎮めつつ、魔王の残滓を消滅させる。
エリス:「……今度こそ、幸せに……なってね。冥……」
その言葉とともに、彼女は微笑みながら、虚空へと消えた。
⸻
ラスト──再びハーレムへ
戦いを終え、戻った俺に、ヒロインたちは詰め寄る。
「で? “前世の女”に何されたのか、詳しく聞かせてくれるわよね?」(リシェル)
「べつに怒ってないけど、ちょっとその顔面にネコパンチしていい?」(ティナ)
「無口なぶん、怒ってるの深いよ?」(フィーネ)
「ふふ……冥の心が揺れるたび、首輪の魔力、強くしようかな♡」(ルミア)
「……やれやれ、これだから俺は、“呪われたモテ男”なんだよ」
次回第12話:正妻戦争、勃発寸前!? 冥をめぐる“朝ごはんの座”バトルロイヤル!