表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。

曇らせ展開はお好きですか?

初めましての方は初めまして

そうでない方はこんにちは


さて、早速本題に入るのですが、貴方は曇らせ展開はお好きでしょうか?

このエッセイのタイトルそのままの問いかけなので、ある程度興味を持ってこのページを開いてくれたとは思いますが、自分は好きです。

いえ、大好きと言っても過言ではないでしょう。


特にこのキャラいいなぁと思っていたところに唐突にぶちこまれる曇らせ展開には胸が踊りますね。

まるで交通事故のようになんの心構えのない状態から、いきなり殴られるあの衝撃。

思わずポカンと口を開け、読み進める手も止まるほどの思考停止。

読んでるこちらもキャラクターと同じ心理状態を覚えることができ、一体感が生まれるわけですね。


なんでこんなことするのぉぉぉぉぉぉっっっっ!!!!

この子がなにをしたっていうんだ!!!!可哀想すぎるだろ!!!作者さんは鬼か!!!


そんな胸を襲う憤りに、心が壊れそうになるなんてしょっちゅうです。


ですが同時に、心のどこかでは思うのですよ。


あ、この子の絶望してる顔、曇ってる顔、いい…すき…と。



経験、ありますよね?

あるはずですよ。だって今このエッセイに目を通しているのですから。

絶対にあるはずです。言い逃れはできません。

ええ、できませんとも。では理解したうえで、さらに話を進めましょうか。



この考えを悪趣味という方もいるかもしれません。

目をそらし、こんなこと思ってないと言う人もいるかもですね。

確かに曇らせは悪意によって生まれる展開がほとんどですし、無自覚ならそれはそれとしてタチが悪いと言えます。


好きなキャラクターには幸せでいて欲しいし、ひどい目にあってほしくないという意見も多いことでしょう。

ええ、それは当然です。全く持って当たり前の意見だと思います。

自分だってそうです。



でもね?それでもやはり、曇らせには抗いがたい魅力があるんですよ。



長年一緒に過ごしてきた幼馴染に彼女ができて、胸の痛みを覚えた瞬間、「あ、私、アイツのことが好きだったんだ… 」と、自分の気持ちを初めて自覚する。

だけど、気付いた時にはもう遅く、同時に失恋の気持ちを味わい涙する…


幼馴染のことがずっと好きだったけど気持ちを伝えることができずにいたら、彼に好きな人ができてしまい、自分の気持ちを押し殺して幼馴染の恋路を応援し、見届けた後にひとり静かに泣き崩れる…



少し例をあげてみましたが、やはり胸が痛くなりますね。

だけどその痛みが心地いいというか…こう、癖になるんです。わかります?


俗にいう負けヒロインの展開ではありますが、負けたからこそ引き立つ魅力もまたあります。

自分は負けヒロインが好きですし、負けるなら曇ってから負けて欲しいとも思うのです。


それは邪悪な楽しみかたかもしれませんが、少なくとも自分は救われた気持ちになります。

もっとそのキャラクターのことを好きになれるのです。


曇らせはキャラクターの別の側面を浮き彫りにしてくれる、一種の劇薬です。

それがないと物足りなくなってしまう、禁忌の快楽…負の底無し沼と言えるでしょう。


ですが、あえて言いましょう。

曇らせ展開はいいぞ。


皆ももっと自分に正直になりましょう。



もう一度言います



曇らせ展開はいいぞ


評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
[気になる点] ストーリーの一要素として、見事だなあとか思ったことはあるけど、そこまで好きいぃぃぃぃい、とか好み! とか思ったことは無いですね。曇らせ展開は、ああ、ここで盛り上げたいのか、とか感じます…
[一言]  私はこの提言に大いに賛同します。  ゴムゴムの海賊さんがなんの苦戦もなく敵をただバッタバッタと倒すだけの物語になんの魅力がありましょうや。一段下げてからの二段上がり、それで晴れてハッピーエ…
[良い点] よくわかる [一言] 出来れば作者様のおすすめ作品を挙げてもらえればうれしいです。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ