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蝉の声が鳴き止むまでに  作者: 骨公爵
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馬鹿にはなれない

突然だが、炒飯とは素晴らしい料理だと思う。ただ、具材を炒め、軽い味付けをし、ご飯を炒める。それで誰しもが簡単に作れる魂の料理(ソウルフード)が出来上がるのだから。

料理下手でも炒飯ならば多少の見映えは悪くなるだろうが、失敗する心配はないだろうし。料理初心者でも炒飯からスタートすればなんら問題なく、料理の楽しさ。美味しさを学べるだろうし。


更に言えば、ちょっとしたアレンジを加えるだけで何十もの味を楽しめる。そういうところも高評価するべき点である。


イカやらエビ等を使用したシーフード炒飯。カレー粉。昨日、残ったカレーを使った。カレー炒飯。キムチを使ったキムチ炒飯など。

炒飯だけでも一週間。飽きることはないだろう。


お手軽。安価。更に美味い。こうした料理が早々に見付かるだろうか? 否!


炒飯を生んでくれた人。米を伝えてくれた自然界の神。全てに感謝の意を捧げ。



「いただきま…」



「にしても、夏夜の炒飯はいつ食べに来ても神だな。もう、いっそ結婚してくれよ。」



ピシッ。


手に持っていた割りばしから小さな音が鳴ったのを俺は気付いていない。割りばしなんかよりも目の前の阿保。人がせっかく。感謝をこめた最大限の言葉を口にしようとしたところ。口を挟んできたのだ。食事中は私語厳禁。昔の教えの偉大さを今、正に感じてしまった。



「てか、何でお前いんの?」



炒飯を食べ終わると同時。俺は目の前の阿保。ではなく、山本潤一に軽く苛立ちが伝わる様な声音で問いを投げた。



「あ?そりゃぁ、夏休みだし。」



「答えになってねぇよ。」



夏休みが始まって三日目。野外活動研究会。略して野研の活動は今日はオフ。ゆっくりできるかと思ったら朝早くからコイツが来訪してきた。

虫取り網持って、玄関に立っていたのはさすがの俺も驚いたが。夏休みにテンション上がる小学生じゃないんだから…。



「そいえば、潤一は来週に行く海の準備したのか?」



食べ終わった食器をシンクの中で洗いながら、グダグタと携帯アプリに興じていた潤一に声を飛ばす。てか、何で俺がコイツの分の皿を洗っているのかが分からない。



「準備?んなの海パンと財布持ってけば大体、オッケェじゃねぇの?」



顔は見えないが、数メートル先にいる潤一の気の抜けた声がヤマビコのよう。返ってきた。



「いや、もっと何かあるだろ?タオルやら日焼け止めやら。お菓子やら飲料水とか。後はまぁ、色々。」



言っている途中で気付く。確かに海パンと財布があればよくね?と。



「それよか、夏夜ぁ。お前、夏休みの課題とかやってる?」



「まぁ、ボチボチとはな。てか、まだ三日過ぎただけだろ?そんなに焦ることねぇだろ?」



「んだよなぁ。…おっ!レアキャラ!」



携帯ゲームしながら言うような台詞ではないなと俺は思わずにはいられない。この感じは絶対に夏休みの後半、泣き言を言うフラグだ。

てか、コイツとの付き合いも長いが過去に夏休みの宿題を自分自身の力でやり遂げた所を見たことがない。それで、俺や旗野さんなんかが渋々、手伝ってやるんだよな。はぁ、全く。



「それより、お前。ほんとに虫取に俺を誘いに来たわけ?」



皿も洗い終わり、冷蔵庫にあった棒アイスを二つ片手。潤一の元へと向かう。

こういうアイスを女の子が食べる姿は何かエロの主張みたいなとこれあるけど。あれはいつからなんだろうな?などと、潤一にアイスの片方を渡した時に思った。



「うん。まぁ、夏というば虫取かなと思ってな。虫取とラジオ体操と花火と海。そんで、かき氷とアイスなっ!日本人の醍醐味じゃね?」



「色々と言いたいことはあるが。とりあえず、お前はすっげぇ馬鹿だってことは分かった。」



「んだよ。お前も瑠美華みたいな事、言いやがってよ。」



「いや、だって。実際、馬鹿じゃん。潤一。」



「馬鹿じゃねぇよっ!馬鹿って言った方が馬鹿なんだぞっ!」



「もう、その返しからして馬鹿臭が漂うんだよ。ほんとにお前は昔のまんまだよな。」



「それは、馬鹿にしてんだろ?頭の賢い俺にはソレが皮肉だって分かるぞ?」



「頭良い奴は自分で賢いとか言わねぇよ。」



ブーブー。



「あ?」



「ん?」



話の区切りと言わんばかりのタイミングで俺と潤一。二人の携帯が振動した。二人。と言うことはライラのグループチャットに誰かが送信したのであろう。



〔明日の集会はAM9:30から始めることになりました。遅れないように来て下さい。〕



「予定表とか作れば良いのになぁ~。野雨先輩も毎回、大変だろうに。」



潤一は携帯を片手。後ろに仰け反ると、声と体を伸ばした。



「確かになぁ。まぁ、そうしても野雨先輩が予定表(それ)作るんだろうけどな。」



「まぁなぁ。野雨先輩は我が部活の書記的ポジションだからな。」



「それを言うなら獅子唐先輩の嫁だろ?一応、あの人が野研の部長なんだぞ?」



「はは。そうだったな。ほとんど、野雨先輩任せだもんなあの人?部長会議くらいじゃね?あの人が部長らしいことしてるの?」



「おい、それはさすがに失礼だろ?よく言うだろ?一流の会社ってのは下がしっかりしてるって。つまりは獅子唐先輩はそこにいるだけでいいんだよ。」



「それって、俺が言ったことと大差なくね?」



「ん、まぁな。」



と、そこまで言ったところで。一息入れようと席を立つ。手に持っていたアイスの棒も既にただの木の棒となっていたし。



「麦茶でいいか?」



「ありがたきぃ。」



今日の気温は三十度を越えると朝、テレビで言っていた。今日に部活がなくて本当に良かった。ついでに虫取を断っていて本当に良かった。



カランッ。



よく冷えた麦茶の入ったカップを卓上に置くと、中に入っていた氷が良い感じに音を鳴らした。



「それにしても獅子唐先輩は幸せ者だよなぁ~。」



携帯に目を向けた状態。潤一はそう呟いた。恐らくはまたゲームを再開させたのだろう。



「野雨先輩みたいな美人な彼女がいてって話か?」



「ん、まぁ。」



前も言ったかもしれない。本人達は隠しているつもりだが、獅子唐先輩と野雨先輩は付き合っている。恐らく今日も二人でいるのだろう。先刻、部活の報せが送られてきたのが良い証拠だ。



「けど、お前。野雨先輩、苦手だろ?なんつうか避けてる感じもあるだろ?」



「んー。苦手ってか、野雨先輩。俺に絡む時は大概、スマイルキルしてくるだろ?だからかな?自然と野雨先輩から距離を置くのは。」



「あぁ。なるほどな。」



スマイルキルとは野雨先輩の必殺技みたいなもので、その笑顔を見た者は謝るしかできなくなるのだ。そして、その笑顔の多くは潤一に向けられる。



「潤一。お前さぁ。野雨先輩が下ネタとか嫌いなの知ってて言うだろ?だからだろ?」




「はぁ?俺がいつそんな事、言ったよ?ウンコしてぇとか。チン◯痒い。とかそう言うのを言ってんならそれは違うぞ!それは生理現象だから仕方ねぇ事だ。俺が悪いわけじゃねぇ。」



「ん…まぁ、それを言うとそうなるんだが。何でも口に出さなくてもいいだろって話をだな…」



ほんとにコイツは小学生かよ…。



「あーっ!てか、そんな話がしたいわけじゃねぇんだよっ!俺はだな。」



していた携帯ゲームを中断。潤一にしては真面目な顔を刻んでいた。



「んだよ?ここからどうしたら、マジな話になるわけ?」



とは言いつつも潤一の方に向いてやる。



「俺、この夏休み。瑠美華にコクろうと思うんだよ。」



「…お、おう。」



潤一が瑠美華を好きな事は前々から知っていた。だから、その事に関しては驚いてはいない。ただ、潤一がその事を俺に宣言した事に少し戸惑った。



「…獅子唐先輩達の事を餌に上手いことソッチの方向に誘導しようとしたってとこか?まぁ、お前にしては考えたんだろうがちょっと難易度高かったな。」



「うっ、うるせぇよっ!」



潤一のその頑張りに茶々を入れ、それに反応させた。その場はいい感じに整ったと言っていいだろう。



「んで?瑠美華にコクるのはいいとしてだ。どうして、それを俺に言うんだ?」



「そりゃぁ、俺とお前は昔っからの親友だろ?」



「ん…まぁ。そうだが。」



親友。その言葉をこうして面と向かって言われると何かこそばゆい。



「その理屈なら旗野さんだってそうじゃないのか?俺達は三人共、昔からの幼馴染だろ?」



「いや、欄丹の奴はその…。女だし…。」



潤一にしては珍しく、モゾモゾと口ごもっていた。潤一という人間は言うことははっきりと言う。そういう真っ直ぐな人間なのだ。

馬鹿だけど恨めない。正にその言葉が相応しいと言ってもよい。そんな潤一がこう、悩んでいるというのは。どういうことなのか?



「んだよ?親友に性別なんて関係ねぇと思うぞ?第一、男の意見よりも女の意見の方がよっぽど参考になるだろ?」



「いや…。それはそうなんだが。そういう問題じゃなくてだな。」



どうやら、それ相当の理由があるらしい。ここは潤一が覚悟を決めるのを待つのが正しい選択と言えるのかもしれない。



・・・・・・・・。



「…なぁ?潤一?」



俺は待った。五分。十分は待った。だが、目の前の潤一はいつまで経っても口を開こうとはしない。

いや、開こうとはしているのだが。その一歩が踏み出せないのか、口を開けては閉じるという何とももどかしい行為を繰り返していた。



「別に無理して今日、話さなくてもいいんだぞ?別にだからと言って、お前をチキンとか言わねぇし。てか、別にお前が瑠美華に告白するのは分かったわけだしこれ以上は…」



「いや、やっぱ。お前には言っておくべきだろ?」



「は?何を?」



長いことナヨナヨしていた潤一の表情は、いつものものとなっていた。



「いや、だって。お前…」



そこまで言って、またも潤一の口は閉じる。だが、顔をグッと上げると口を開き直した。そして、俺に向けてこう言った。



「瑠美華はお前の事が好きだろ?」



「へ?え?そうなの?」



真剣な目で言われた言葉は予想できたモノではなく。俺は何が何だ。と頭上にハテナを浮かべるしかなかった。



「いや、お前。鈍いにも程があるだろ?多分、お前と瑠美華以外は全員、気付いてるぞ?」



既に表情の強ばりはなくなっており、潤一はすっかり、氷が溶けきった麦茶を口に含む。



「いや、だけど。そんなこと急に言われても。てか、本人の口からじゃなく。お前からって?」



からかってるんじゃないだろうな?コイツ?



「はぁ~。お前、さんざん人を馬鹿。馬鹿言っておいてお前の方がよっぽど馬鹿じゃねぇか。瑠美華、お前と話す時はめっちゃ意識してるじゃん。何で気付かねぇんだよ?」



「あっ…いや。」



そうなのか?アイツは誰にでもあんな感じな様な?



「まぁ、分かった。瑠美華が誰が好きかどうかは置いておくとしよう。だが、分からない。なら、何でそれを俺にわざわざ言ったよ?俺はお前が瑠美華が好きなのを知っていた。それこそ応援だってしていた。なのに、どうして…。」


そこで、俺はその先。潤一に何を言うべきかを少し、考える。

数秒。数分だろうか?長くは取ったつもりはない。言うべき言葉を見付け出し、口を開く。



「どうして、俺の許可が必要なんだ?お前は俺にどうして欲しいんだ?」



「っ…。」



潤一は言葉を失った。いや、潤一も何を言うべきをかんがえているのだ。



「…俺は多分、瑠美華にフラレる。瑠美華はお前が好きだから当然だ。そしたら、瑠美華はきっと今年の夏休み中にお前にコクる。だから、お前に言っておきたかった。その…上手く言えねぇけど。覚悟?みたいなモノをお前にもして欲しかったんだよ。」



潤一は拙い言葉を繋げるような。そんな話し方であった。

だが、そんな話し方でも。潤一の…。いや、親友が俺に何を言おうとしているか位は理解ができた。




「…それはお前がフラレる前提の話だよな?お前は自分がフラレると分かった上で瑠美華にコクルのか?」




正直な話。その意図も。心も理解が出来なかった。



「…俺はただ、瑠美華に伝えたいからさ。好きだ。って。俺達もう高2だろ?高3になったら、きっと忙しくなる。獅子唐先輩と野雨先輩もいなくなるし。だから…」


あぁ。そうか。と俺は潤一がそこまで言って理解する。



「だから、この夏が最後なんだよ。俺は後悔はしたくねぇ。」



潤一の言い分は最もで。好きな奴が自分を好きではないかもしれない。そう分かっていても想いを伝えるその覚悟も心境も理解ができて。

コイツは馬鹿だけどやっぱ、どうしようもない程の馬鹿だと。改めて尊敬した。




「…分かった。お前はフラレるって言ってるが、俺はお前と瑠美華が付き合える方に賭けるぞ。」



何の前押しにもなってないだろうが、今はこれくらいしか言えない。



「へっ。じゃぁ、お前の賭けが外れたら夏夜が俺を貰ってくれよ!」



「うっ…それは勘弁だな。炒飯を味わって食えねぇ奴とは結婚したくねぇわ。」



ははは。と、俺達は笑う。こうして何でもない日常で。俺がこうして笑えるのは今だからだろう。潤一が言うように。いや。皆がきっと、思っている様にこの時間はいつかは終わる。だけど。だから、今という時間を名一杯、楽しみたい。



「そいえば、お前。まだ欄丹のこと好きなわけ?」



潤一の恋愛トーク?も終わり、空になったコップに新しい麦茶が注がれるとそんな言葉が降りかかった。



「ん?いや、旗野さんは好きだけど。その好きは何て言うか。母親とかそういう感じに向けるようなモノであって。お前が言う様な恋愛的な好きではないんだよな…。」



きっと、旗野さんもそれが分かっているから毎回。毎回。俺をそのネタでからかうのだ。



「でも、お前。前に欄丹にコクってたじゃん?」



「いや、コクってたって。それ、幼稚園位の話だろ?あの時は愛の種類とかよく分かってなかったんだよ。」



「ふぅーん。そうなのか。」



気の抜けた声。このネタで俺を弄ろうとでもしていたのだろうか?




「なら、お前。今は好きな奴とかいねぇの?」



「え?」



予期せぬ言葉に少しだが、肩が揺れる。



「いや、もし。お前に好きな奴がいねぇんだったら、お前が瑠美華と付き合えば良くね?とか思ってな。まぁ、勿論。俺がコクった後だが。」



「あっ…いや。俺は…。」



「ん?何だ?誰かいんのか?」



俺の様子に不審を覚えた潤一は好機と思ったのか目を光らせた。



「んだよ?減るもんじゃねぇし。教えろよ?なぁ?なぁ?」



飲み屋の親父の絡みのように肩を寄せてくる。まぁ、確かに減るもんではないし。第一、潤一にも昔、教えた事だ。



「…湖蝉。俺はアイツが好きなんだ。」



「あっ…」



さすがの潤一もそれには何も。言えなかったみたいで小さな吐息を洩らすだけだった。



「…悪い。変な空気にしたな。気にしないでくれよ。俺はお前みたいにそんな器用じゃないってだけだからよ…。…理解はしてるつもりだからよ。」



空気を明るくしようと口を開いたつもりが更に空気を重くしてしまった。



「…俺、そろそろ帰るわ。」



「お、おう。今日は泊まらないのか?別に気を遣う必要なんてねぇんだぞ?」



「いや、そういう訳じゃなくて。単純に携帯の充電器、家に忘れてよ。お前、スマホだろ?俺はiPhoneだし、充電器合わねぇじゃん?」



「お、おう。そうか?」



「おう。せっかく、誘ってくれたのに悪いな。また、お邪魔するわ。今度は皆で押し掛けてやるから覚悟しとけよっ!」



「はは。それは、確かに色々と覚悟がいるな。覚悟というか準備か?」



「そうだな。皆でタコパとかやりてぇな。俺の家にたこ焼き器あるから今度、持ってくるわ。」



「おう。それいいな。早速、明日にでも皆に予定聞いとくか?」




「いや、今だろ!今からグループに連絡入れるわ!」



「はは。そうか。じゃぁ、幹事はお前に頼むわ。」




「おう。任せろ!」



潤一の気遣いにより、空気は変わった。ただ、空気は変わっても現実は変わらない。湖蝉が死んでいる事実は…。



「んじゃぁな。」



「あぁ。」



「…夏夜。」



「ん?」



帰り際。玄関のドアノブに手を掛けた潤一は何を思ったのかその手の動作を一瞬、止めた。



「後悔はもうするなよ?」



「へ?」



バタンッ。



音を立てドアが閉まり。俺はその場。一人残された。



潤一が言ったその言葉の真意は分からない。ただ、一つ。湖蝉絡みの事だという事は分かっていた。


後悔はするな…



「…悪いな。俺の人生は後悔だらけだよ。」



誰もいなくなった玄関先に一人、呟きを溢す。

iPhoneの充電器は、机の引き出しに一つ。完備されていた事を俺はちゃんと覚えていた。

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