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俺は新たな武器を手にいれる

投稿まで時間がかかり申し訳ありません。

1話を何度も読んでくれた方ありがとうございます。



「──リノベーションッ」

 

 瞬間、俺のアルムギアが白光し身体の一部が剥ぎ取られる感覚に負われた。

 実際、体内の微々たる魔力が強制的にアルムギアへ向かったようだ。

 白光を続けるアルムギアは吸い取った魔力を鑑定解析し俺に適した武器を精製し始める。

 それはまるで剥ぎ取られる感覚とは異なりまるで新たな身体の一部が出来るような感覚だった。

 虚空から出現したのは片手剣でもなく大剣でもなく、ましてや槍でもなかった。

 アルムギアを発動した俺は直ぐに気付く。

 

 ──身体に何かが装着された、と。

 

 左胸の辺り、正確には心臓がある位置に何か円盤状の物が出現したのである。

 俺はそれを確かめるべく制服を脱いでいくと白銀の少女が真っ赤にした顔を手で隠しながらチラチラこっちを見てくる。

 

 「ち、ちょっと貴方。こ、こんな場所で脱ぐなんて何を考えているの?」

 

 「ん?何ってこいつが何か確かめるためだよっと」

 

 最後の一枚を脱いで上半身裸になった俺は相棒となる武器の正体を知る。

 出現し装着したそれは細く強靭な物、目を凝らしても捉えるのが困難な『糸』が内包された円盤状の武器だった。

 

 「ほう、ツールスレッドかい。実物は初めて見たよ」

 

 「ツ、ツールスレッド!?私、聞いたことあります。アルムギアの中でも五本指に入る武器で戦い方は使用者次第で無限に変わるとか」

 

 「へぇ、そんなに凄い物なのか……ちょっと試してみたいんだけど、あんたに模擬戦闘申し込んでもいい?」

 

 **************

 

 ~ゲーア闘技場~ 

 

 「はぁーい。では、模擬戦闘準備をして下さーい。担当の警護係は私、司書教諭のハム先生でーす。いつも通り司書館で魔書を読んでいたら連れ出されて警護役とかついてないでーす。なので早めに終わらせて下さいねー」

 

 司書教諭なのに白衣を着てコロッセウムの客席に座っているハム先生は対峙している俺らには目もくれず読書に励んでいた。

 あんな人が先生でよいのだろうか何か事故が起こっても本を読みながら司書館とやらに帰りそうなのだが……

 

 ひきつった顔の俺を見た少女が、

 

 「ハム先生は読書していてもちゃんと周りが見えてる人よ。安心して」

 

 「いや……でもほら。今、鳥の群れが微動だにしない先生の白衣を食いちぎってるんだが……」

 

 「ハム先生ー!また白衣が食べられてますよー!………………ダメね。」

 

 「ダメだな」

 

 「でも大丈夫。何故かあの鳥達は先生の白衣しか食べない鳥だから。いつものことだから。────じゃあ模擬戦闘を始めましょうか。──リノベーション」

 

 少女は虚空から現れた白槍を掴み俺に向ける。

 

 「模擬戦といっても戦いは戦い、転入生だからって手は抜かないわよ」

 

 「上等。俺と五本指に入るって言われるツールスレッドの連携を見せてやる──リノベーション」

 

 ツールスレッドを装着した瞬間俺はこいつの使い方が直ぐにわかった。まるで使いなれた武器を持っているかのように。

 まぁ人間一人ごときに倒される筈がないがな。

 俺はツールスレッドから糸が腕をたどり全ての指先まで伸びた所で一度念じるのを止め深呼吸する。

 

 「準備はいいわね。ハム先生!カウントダウンお願いします!」

 

 ハム先生は白衣を食べられながらも魔法を互いの頭上に放った。

 二人はなにげに周りが見えていた!?と驚愕しだすと同時、5……4とカウントが始まった。

 

 

 

 「──っはぁ~降参。お前強いんだな」

 

 「当たり前よ。学年次席だもの。あとお前じゃなくてちゃんと名前で呼びなさい」

 

 まるでコロッセウムのような建物の中心で地面に背を合わせ白槍を向けられている俺はこの学年次席に敗北した。

 

 なんだよさっきまで私体育会系じゃないから戦闘なんて全く出来ないんです。みたいな雰囲気出してた癖にくそ強いじゃんか。

 

 「名前……まだ聞いてないんだけど……」

 

 「あら、これは失礼。では自己紹介しましょう。私はクロノ学園高等部所属、ユークリッド・ルーナ。見ての通り、私の武器は槍。ラウルスって呼んでるわ」

 

 「じゃあユークリッドさん、まずこのラウルス殿を退けてくれると助かるんだが」

 

 「──リストリクション」

 

 ユークリッド・ルーナが言葉を紡ぐとラウルスはその場に無かったかのように揺らいで消えた。

 

 「ハム先生!模擬戦終わりましたよ。警護係ありがとうございます!」

 

 「どこに頭下げてんだ?あの先生ならカウントダウン終わった頃に出ていったぞ。下げるなら反対側の出口の方だろ」

 

 「──っ知ってたわよ!わ、私はハム先生が今丁度この方角に居るのがわかったから頭を下げたのよ」

 

 「何訳のわかんない事いってんだ?ここから見えないだろ」

 

 「もう!そんなことはいいから帰るわよ」

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