真冬の裁き
寒さが鼓動を狂わせる
かじかんだ手に吹きかける 白い息
不思議と怒りはわいてこない
気づけば
あまりにも慣れてしまっていた
寒さが言葉を震わせる
見つけた時には手遅れの 落ちた声
優しさも涙も枯れ果てて
私は
「嗚呼、またか」 渇いた心で呟いた
それでもせめて
ありがとうを伝えたくて
期待と後悔とで
筆を執る 午前三時
届かない手紙を書いてばかり
宛先も知らぬまま封をして 溜まる文
償いか裁きを求め続け
二重の嘘 呪った笑顔で立ち上がる
寒さが呼吸を狂わせる
かじかんだ手に吹きかける 白い息
不思議と怒りはわいてこない
気づけば……
忘れられてしまうのだろう
愛を見失ったまま
渇いた心と呪った笑顔で
前へと歩む私に 裁きの哀を