狼にお仕事
天「私が報酬です」
狼「それ以上いけない」
「は?」
「お願いしますね♪」
「まぁ待てなぜお前が行かない」
「かよわい女性に危険地帯を巡れと言うのですか…?」
「かよわい女性なんて居ないぞ」
「いいじゃないですかー、貴方だってここ50年以上は基本村に居るじゃないです」
「俺は守護神だぞ」
「私が『貴方の』村は責任持って預かりますよ?」
「含みのある言い方だな…」
「そんなに嫌なら出雲にそのまま居て私の相手を…」
「さー!どこに行くんだ!?」
天照がなんか怒ってるがそんなの知ったことじゃねぇ出雲にそのまま居ると搾り取られるのは目に見えてる…!
なんで依頼先があの連中なんだよ…!
「で?」
「はい?」
「この書状の内容は?」
「宴会を開くので集まりませんか?」
「矢文出せ!!!」
「あそこは矢文出せないですよ、流石に遠すぎます」
「ぐぬぬ…つ、月夜見なら…」
「…月夜見はちょっと」
「あいつが問題起こしたのか?」
「お、起こされた…と言うべきか…」
「…?」
「相手が男性なら酒の席でセクハラされ、相手が女性なら常時セクハラされて…」
「…同情するぜ」
「実際適任があなたしか居ないんですよ…」
「須佐乃男はどうせ過去にやらかしたんだろ?」
「え、えぇ…書状等は届けたんですが届ける場所全部で大暴れして…損害請求を…」
「なんという現実感…」
あーすっごく嫌だ…
しかも行く場所全部で下手に目立つわけにもいかないから跳ぶわけにもいかないしな
はぁ…
「何箇所だ」
「4箇所です、他は矢文が有効ですので」
「鬼山と黄泉と?」
「天狗山と龍泉ですね」
「うーん…行くのは問題ないが…」
「?」
「一人で行くのは勿体無いな…」
「…!」
「天照…村の結界は任せていいんだろ…?」
「はい!任せてください!」
「よし久々にあいつに構ってやれるな…」
「え」
「えーっと、術式展開位置隠し祠と…妖鶴ー!」
『はいはい主様、どうしました?』
「おう今度各地に行く仕事貰ったから一緒に行くぞ」
『ここの護りのお仕事どうするです?』
「天照がな強い結界張ってくれるってよ、だから隠し祠も大丈夫だろ」
『わかりましたです、準備致しますので一日時間下さいです』
「わかった明後日迎えに行くな、閉っと…ん?なんだ天照?」
「…ふん」
「えー…」
「まぁいいでしょう…ではこれが書状ですよろしくお願いしますね?」
「任された、報酬あんの?」
「私を…」
「秘蔵の酒を樽でくれ」
「もう!朴念仁!!」
天照は怒りながら退出して行った
それにしても曲者しかいねーぞ…
鬼山は別に大丈夫だが
黄泉と龍泉が問題だな…
天狗山はあの馬鹿をひっ捕まえれば大丈夫だろうし
準備の金はここに請求すっか
あの阿呆烏は鬼山に居るかな…
ー鬼山ー
ズドオオオオォォォン!!!
うぉら!この阿呆烏!
なんでテメーは人の酒を飲むんだよぉ!!
タダ酒って美味いじゃん?
気持ちはわかるだがしかし天誅!!
三十六計逃げるに限る!!
逃がすかぁ!!
ドゴオオォォォン!!
完全に殺る気じゃねーか!?
万死に値する!!
ー狼梅村隠し祠ー
主様とお出掛け〜
ここの食料で腐りそうなのは…
無い…かな?村の人達に渡そうかな
あ…今代の巫女と村長の娘さんまだ怒ってる…主様忘れてるのかな?
うーん…主様怒られるの見越して食料は二人に渡そう
ー狼梅村ー
弥生そろそろあいつ帰ってくるかしら
矢文も届いて出雲での用事は終わったようですしそろそろ帰ってくるかな?
フフフ…待ってなさい…
私はもう気にしてないんだけどなぁ…
果たして狼は無事に出立できるのか…!?
出て来てないけど
登場人物:須佐乃男(スサノオ
天照と月夜見の弟
武神須佐乃男
喧嘩大好き
やっぱ物理解決だろ?
暴れん坊って訳では無いが言動や態度でよくイザコザを起こす
姉と兄が大好きで三人で遊びたがる
能力は持ってはいるが余程のことが無い限り使わない
武器は十束の剣
須佐乃男が振ると並の武器は一瞬でサヨナラしてしまう為に特別製のひたすらに頑丈な剣
須佐乃男が暴れると軽ーく地図を描き直さないといけないので姉と兄は本当に困ってる
容姿はとてもワイルド
兄貴ぃ!と下級神に呼ばれている
姉と兄に余計な虫が付かないように目を光らせてる