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act19:次の手の間に「弔いは」

お待たせしてしまいました。昨日の晩には投稿しようと思っていたのですが、

所用により。今日に遅れてしまったこの頃です


何はともあれ、今日も楽しい読書の時間を!




前回までのあらすじ

ニアテ:実際、本当に残念だったのだよ、セヴァル殺すのは(´・ω・`)」

特務隊:ぶちのめす」「アルベル:覚悟」「上層部:完了かね」

ニアテ:フははは、お前らのやる事は無駄…ってあるぇー!?」

特務隊:必死の抵抗乙」

ゼス・リア:なでなですりすりナデナデスリスリ(ry」

女性陣大半:おいしく触らせて頂きました」ゼス:婿にいけなくね…orz」


本日のサブタイトル追加:「そして舞台の大仕掛けが回る」


「調子に乗ってくれる…!忌むべきは奴らか…目的は達したが…」


失ったモノが大きすぎた。仮にも軍に紛れ込ませておいたのは志を共にし、

付いてきてくれた同郷で同僚だった。理由こそ、ニアテルス自身と同じかは

定かではない。しかし、彼らと共通する目的が彼らとニアテルスにはあった。


このカドラバに一矢を。滅びとなる一撃となろうそれを。


多少の妨害じみた巨大怪物の出現に少し手こずるも【爆弾の配置】は確実に

行い、後は着火の合図を待つのみとなった。発動すれば帝国全土が戦場となり

誰が誰をおそってもおかしくない、かつての戦乱が訪れる。しかし…それを

治め新たに混乱へ落ちた国を統治するのは―


そこまで考えていたニアテルスの職務室へ



「ずい分と荒れているようだな。何かあったか」


相変わらずの無表情で、無感動そうな男―ドールモートがいた。セヴァルとは

別の方向で機械的に話を聞きに来た軍部のトップに、ニアテルスは苛立ちも

あらわにこう返した。


「分かってらっしゃるのか!北東にて巡回警備していた大半はもしかしたら

あなたが推薦したろう奴らの―粛清:しゅくせい―と言える暴力に屈した…」


声を荒げ、怒った事を主張するニアテルスを意に介さずドールモートは嘆息し

次の一言だけを言った。


「そんな事か」


ニアテルスはドールモートが言った言葉の意味が全く理解できなかった。


「は?」

「そんな事よりも央都に戻ってから西方面の工事音が耳障りでたまらん。

―卿:けい―には確か調停部側の代替任務もあったはずだな?何が政務で

行われている?」

「何を言って―」

「帝国の政治部である重鎮がこの前死んだ。自分がそちらも兼ねる事は断じて

出来ないから任せた。その筈だな?」


最早自分の言葉を言う事しか関心を持たない存在のようにドールモートは

ニアテルスの言葉を聞く耳も持たず言い進める。


「貴さ…仮にも―征夷軍官閣下:せいいぐんかんかっか―の貴殿がそのような

身内をないがしろにする発言は聞き捨てなりません…!そして口を開いたと

思えば自分自身の煩わしさの話が重要ですと…!?貴殿は自分だけが良ければ

いいとでも言うつもりか!?」

「自分以外に意味があるように思えない。必要性をお前の言葉から感じない」

「…―…」

最早口を開閉し言葉にならない言葉を言おうとしながらも結局絶句している

ニアテルスにとどめの一言を


「関係あるか。誰が死のうが何だろうが自分には関係ない。そう言った」


「何にせよ、今言った事は早急にまとめておいてほしい」それだけ言い残し

ドールモートはニアテルスの職務室を出ていく。


ドンッ!!!


震える手でニアテルスは机を殴りつけていた。もしかしたらこちらの本意を

知っていての挑発かもしれないが。あの無感動そうな顔からは何も、何の

感情の揺れさえ見えなかった。それが物語っているのは、間違い無くあの男に

とって軍と言う組織はただ何がしかの命令で従えているにすぎないモノだと

言っているのだろう。最後の一言は間違いなく本心だという確信があった。

何故ならば、そういう表情に何の迷いもドールモートには無かったのだ。


「やはり一番の失態は…!!本当にこの国はどうしようもない…最早…」

変革に手段を選んでいられないことを嘆くようにニアテルスが首を振った時。


―落チ付キナサイ。実際ニ彼ノ心持チハ最早歪ンデイルトシカ言イイヨウガ

ナイノハ見テ分カル通リダロウ―


それは部屋の隅にある暗がりから聞こえて来た。


「…見苦しい失態をさらしてしまい、申し訳ございません」

―正直アレハ人トシテ色々失クシテイルトシカ思エン。ダカラコソ、我々ガ

立ツ時ダト色々根回シヲ、シテモラッテイルワケダガ。本当ニ、君ノ忠誠ガ

嬉シイヨ、老イ先短イダロウ―

「たとえあなた様が天に召されても我々があなた様の理想を作り上げます。

そして、此度の言葉こそ勿体なきお言葉でございます…!」


「全ては計画通りに…!!あなた様が望み【奴】を処刑したあの場所から


―アア、君ニハ初メテ会ッタ時ニ期待シテイタガ…本当ニ素晴シイ―


まるで道化のように見えるニアテルスを前に、その暗闇は音も無くあった。



「さてはて、何やら足止めをくらったような気がするのですが…」


央都にある食事場の一角。エルゼス達の考えにより、央都で1夜明かす予定と

なったレフィーアはレイアに誘われたそこで3人にお冷を配っていた。そんな

彼女に頭を下げているのは、他でもないペールだった。


「申し訳ありませんだ…」

「本当にすみませんわ~、かわりと言うのも何ですが~ここは良い料理が

出るので遠慮なく注文して下さいませ~」

「では、お言葉に甘えるといたしましょう。皆様の方は?」

「決まっているさね。―カニ:ルアトブル―のロノ焼きと惣菜刻みのセット。

最後に皆で食べれる、シーフードジャンボソテーを中央に置いとくれ」

「ジャクシールさま、流石の海幸好きですね…」

ジャクシールの意外なモノ好きにレフィーアが苦笑し、ロットとペールが

「へ?」「んだ?」とジャクシールと手元のメニューを交互に見比べていると


カランカラン…


涼しそうな呼び鈴が音をならし開いたドアからネーペルリアが入ってくる。

彼女は左右をきょろきょろと見回した後、レフィーア達の下に早足で駆けると

思ったら、あるいて来た。挙動が不審だったのは、恐らく厨房にいる男から

注意でも受けたのだろうかと誰もが考える中でペールがネーペルリアに訪ねた。


「んだ。終わっただか?」

「エルゼス、達から…伝言。ありがとう…ごめんなさい」

「彼らの作戦は成功でしたか。この貸しはいずれ彼等から支払わせて貰うと

言う事で?」

(こくり)


うなずいたネーペルリアは席に座る。レイアはネーペルリアに対し確認だけを

取ったら、厨房の男へ注文を言いに行った。


「して…テルラスク調停部長が死んだそうですが…私達は未だして貰いたい

事があると?」


ネーペルリアはそれには答えず1枚の紙を取り出す。それはカドラバ帝国の

全土を描いた地図だった。ネーペルリアは地図の中央にある×の字を指差す。


「央都があるのがそこですね」


誰もが知っている事だ。央都ヴァルガナウフ。アカナチでいう米状の形をした

国の中央にある都市で、東西が狭い大陸はかつて南半分がアナファルジャと

言われる国だった。


ネーペルリアは央都を指差した後に、左上を手でおおった。方角でいうなら

レフィーア達が向かう予定の北西だ。


「これは…私達の行く所で?」

「凄い事…起きちゃうかも」


そこまで言ってネーペルリアは「行くの?」と言うようにレフィーアを見る。

見かけだけなら胸が妙に育っただけの小学生ぐらいに見える娘だが、

そんなネーペルリアに対してレフィーアはこう答えた。


「向かう先を変えるつもりはありません。この帝国で何かが動き始めており

先に何かが起きようとしているのならば、火中の宝でも情報は必要でしょう」


それに頷いたネーペルリアは再度肩から下げたカバンから紙を取り出し、

テーブルに乗せる。その紙に描かれていたのは紛れも無く軍部上層部の1人、

ニアテルス・ヴォーゲだった。ネーペルリアはその絵を指差して言う。


「軍部の…くさった、卵」

「腐った…卵?」

(コクコク)


確かに顔の半分を丸い髪でおおい隠しているのは腐った卵に見えなくもない。

ただ、それ以上にもう少し言い方が無かったのだろうか。そう、レフィーアや

他の3人が思っていると横合いから声がかかる。


「その方に気を付けて下さい。後は…トカゲのランタンでしょうか?」


料理を持ったレイアのその一言で彼らの話は締めくくられた。



「俺もいいのか?」

「うん、お父さんに報告しときたいし。ゼス君や皆の事」


墓造りと葬儀は早々に手筈は付いた。チェトフと知り合い達が墓場を作る

手間を、―機龍軍校:ティスフィーブル―のエルゼスとセルアの教師だった

マイクスが葬儀の段取りを仕切ってくれたのだ。


エアリシドも人間の姿に化け、然るべき黒ずくめで受付のセルアの前まで来た

後、墓の方へ向かった。


当然セルアは顔パス―もとい6本パス―で通した。マイクスが首をかしげたが

セルアとエルゼスの説得で、詳しく

「今日はありがとうございます。マイクス先生」

「何、わしらとしてもセヴァルの坊ちゃんが先に死ぬとは思んかったからの…

今回の事は無念でならんわ」

そう言いながら来た人間の顔を見るだけで、書類のチェックを妖精に任せる

マイクスに2人して苦笑すると。「失礼します」とエルゼスの下に来た妙齢の

ベールで顔を隠した女性が訪ねてくる。

「時間、おありですか?」

「…見ての通り、この後先生が葬儀を行いやす」

「あまり時間はとらせないのですが…」


そう言い、すまなそうに頭を下げている女性の雰囲気が伝わったエルゼスは

セルア達に「ちょっち席外すわ。すぐ戻るんで」と言った後葬式の受付から

数十レープ程離れた場所で、足を止めたずねる。


「で、要件何ですかい?」

「ええ、【姫様】から言伝を頂きました。葬儀が終わった後で話がある、と」

「俺等の隊長からですか」

「はい、場所はこちらの方に」

そう言いながらベールで顔の見えない女性は小さな紙切れをエルゼスに渡すと

セヴァルの墓へと向かった。今の女性が誰だったのか、エルゼスはあえて

考えないようにしてセルア達の元に戻るとふくれた顔の彼女がエルゼスを

出迎える。セルアの顔を正面から見て、エルゼスはキョトンとした。


「今の人、誰?」

「あん?ああ、隊長のツテだとよ」

「本当~?」

「セルア…?」

いつもとは全く調子が違うセルアにエルゼスはいぶかしげに彼女を呼ぶ。

今目の前の少女は自分を見て何を思っているのか、全く見当がつかない。

いきなりのセルアの反応に戸惑っていると


「取り込み中だが、失礼してよろしいかの?」


思わぬ助け舟?が横から来た。声には聞き覚えがあり、セルアとエルゼスは

そちらを向く。


「え?」

「いやはや、年寄りの無粋と言うべきでしょうかな」

「レギット少将…」


軍部の老将がそこにはいた。だが、雰囲気が少し穏やかではない。


「そっか、あなたの部下はヒビキちゃんが頭だけ残したんだっけ」

「ホホ、やはり特務隊隊長と言うべきでしょうか。…ワシのつてである

あの男が死んだ証明をどこに持っておりますかの?」


セルアのカマかけに痛くない腹でも叩かれたというような余裕の返しで

老将は言う。しかし、さっきの量が先程より確実に増していた。


緊張した空気が漂う中でベゼグは言う。


「ふむ、やりますかな?」


「こんな所でかよ?おっさん」

「この老いぼれをおっさんと呼びおるか?」

「【それ位に見積もった方】が油断しねーで済む」

「ホホッ、若いの…いや、少尉どのや。良い目だ」


墓場に死の風が吹き込んだように空気が―慄いて:おののいて―いた。


―act20に続く―

何故だ…!何故ポイントが増えている!?と言う驚がくに思わず土下座が

禁じえない今日この頃です…(汗


そして今回はここまで…本当に短めで済みません。次回act20は

8月10日いないを予定しています

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