act13(後編:接触「都市からあふれた【蛇】へ」
お待たせして申し訳ありません。少しでも余計なアイディアが浮かび
成功しかかると、ロクな事がないと言う…(汗)中々うまくは行かない
ものですと思いつつ。
レイアの真っ黒モードはここが今Stage前半のクライマックス!!
少々色ごとが過ぎた気がしたので直接的な表現は可能な限り避け…れたと
思いたいです。アウト!やセウト!だったら指摘をお願いします(戦々恐々
後…待たせただけあってすごく長くなってもーたよ!あれぇー?
では、本日も楽しい読書の時間を
―前回までのあらすじ―
アスカレナ:何やってるんだ皆そろって」「何故か会って…」
ペルリア:答え…3!?」
エルゼス・レイア:逃げ場があると思った?残念、容赦もなしでした!」
ロット:ドリルとアホ毛に気をつけろ」「3バカ:行ってらー」
本日のサブタイトル追加:「イアシェ暗策編」
注意!:今回も一部15才未満の方々お断りな残酷な表現が文内にあります。
14才以下の方や上記の内容に嫌悪・抵抗のある方はページを閉じるのを強く
すすめさせて頂きます。
また、今回描写されている行為は世間一般で言われる犯罪行為です。殺人等
もっと重い犯罪が描写されている手前ですが
実践、駄目、絶対!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!
「よう、悪いな。ほったらかして寝ちまっててよ」
グル?
ルァアゥ
エルゼスがエクスドの前に出てくると、エクスドはこちらを向いた後にまるで
心配するかのようにうめいた。ほえ方から感じたのは無事と分かっていた上で
エルゼスの身を案じたものだと聞きとれたエルゼスはこう返す。
「何か察してたっつーツラだなあ、オイ?」
ルゥア…クァー
まるで「最近調子乗り過ぎなんだよー」と言い出すみたいにかぎ爪の一部を
エルゼスへ向けてほえるエクスドに、エルゼスはまゆをひそめて毒づく。
「このヤロー…ま、いい。:ルル…:あん、どうした?」
エルゼスはエクスドをけげんな目で見上げる。エクスドはエルゼス以外の
何かを探すかのように首を動かし始めた。その誰かを探す仕草にエルゼスは
あてずっぽうながらつぶやく。
「ペルリア、か?」
グル
うなずいた所を見るに恐らく「ペルリアはどうした?」と言いたいのだろう
自身の相棒にエルゼスは少し視線を泳がせる。仮にレイアが罰を与えると
言っても、―しり叩き:あんな事―をしたのは引け目がエルゼスにはあった。
「まー、何だ…俺らが入ってる乗り物の中でゆっくり寝てるよ。明日になりゃ
必ず会える」
ガル?
いぶかしげに眼に半分装甲をかぶせてエクスドはエルゼスを見る。明らかに
エルゼスが何かを隠しているのを見破ろうとする目だった。ふとエルゼスは
考える。
(こいつまさか、普段からペルリアとかにあってたりする?だが、それをあの
女が許しているとも思えない…)
そうであればネーペルリアはエルゼス以上にエルゼスに近しいこの機龍と凄く
仲がいいはずだった。しかし、ネーペルリアは要塞砲撃型の中で1度たりとも
エクスドに会いに行った事がない。
「それよりも今夜だ。:グル?:ああ、予想通りなら今日の晩、寝る前に―
あ?」
グアアァゥ…
エクスドが視線を寄こした先にいた影はさっと隠れる。しばしエルゼスは
周囲の気配を探った。恐らくこれからエルゼス達が発つ宿泊場の利用者と
考えたがどうにも動く気配からエルゼスを未だうかがっているようだった。
(まあ、こんなバケモンみてーのと話をしていればこう言う扱いにはなるか)
そう納得しながらもエルゼスはエクスドに手で合図しベルク達が待っている
要塞砲撃型へ戻った。
*
私はしがないカドラバ大陸南西の生まれで、央都に来た結果偶然名のある
老かいな将軍どのの目に引き立てられた身だ。私は影ながらあの方のために
忠義を尽くし、命令を全うする事を天命とした。道を誤っているなどとは全く
思っていない。今日も私達の1日は変わらない。言われた通り、【ここ】の
建設を進めるのみ。夜に要塞都市でヤるのは別として☆…そのはずが…
ここへ【来る予定が無い】はずのエッチェンバルグ中佐どのは私の目前で
正気を疑う程信じられない事をおっしゃっております。
「さて、君達には義務が2つある。まず1つは、このカドラバ帝国が治める
大陸の東側を南北に分断するように央都から伸びたこの要塞壁を説明した
報告書を作ること。更に、私達が出る前にここの戦略面や治安面と言った
必要性をしかと記した資料を作るように。期限は明日の夕刻までだ。私達も
それまでは待てん。私達の任務期間内でこの存在が公にならなかった場合、
お前達に明日の日を拝める権利は無い。そう思っておくべきだろうな」
それにしても目の前の―螺旋髪の女傑:らせんがみのじょけつ―で有名な
エッチェンバルグ中佐どのだが、実に…いい胸をしている。長身で軍人なため
露出の無い服が残念だが、胸の大きさが全くけしからん程隠れていない。
思わず心の中で「ディーディーディー!」などと叫びたくなるね☆
だが今はそれどころではない。何とかこの空気が読めてない最近編隊した
少年隊と呼ばれるあそこの監視役に任命されたこの方から出しぬく余地を
引き出さなければ。
「あ、あの。他に手立ては…」
一応控え目に言ったらこのアマ、こんな事言いだしやがったよ。
「それは私の方が聞きたい所だな。ここの存在がばれた場合、央都の軍部に
対抗するよう作られた調停部の者達はどう動くかな?因みに、私達はこんな
軍部がかたむく施設をあずかり知らないと言って様子を見るぞ。何せ、私達は
本当に【このようなものの建築などあずかり知らなかった】のだからな。
後は、お前達が調停部と手を組み私達をおとしいれようとした場合だが―
あのお堅い調停部部長とここに付いてどれだけ交渉できるかな?私達も別に
彼らより惨忍に君達を扱いたいという考えは無い、が…ああ、そうそう。1つ
言い忘れていた。私達は君達の上司を軍から切れるものをもっているので、
逃げるのなら近い内をすすめよう。後は、君のようにどこにでもいるような
人物を取り立てる席は無いが」
そう言いながら両手を机の上で組んで見下ろす形でこっちを見てくる。ドMが
イッてまう笑顔やろぉ!アカン、感じちゃうビクンビクン…と冗談はそこに
置いといて。よし、今夜文字通り襲うの決定な。裸にむきゃー流石のこの女も
アンアン言う可愛いドリル令嬢になるだろうからね☆逃がしはしないとも、
この私のテクの見せ所だ、ZE!そう考えをさとられないように言う事は一応
言っとかないとね~。
「わ、分かりました。ただ、今日来る特務隊の皆様や中佐どのも任務延長など
見当の程をどうかお願いできませんか?この通り、作る手配と作業は早急に
行いますので、どうか…」
「分かった。良い返事を期待できるかは分からないが、明日要塞都市の通信で
―打診:だしん―しようか…では、やるべき事にはげみたまえ」
そう言って彼女は部屋を出てった。あのアマめー、絶対アンアン言わせたる。
その前にいわせるべきは近くにいるけどー。
体と言葉でしっかりコミュニケーショーン☆これものっそい効果あるよね☆
分かる人には分かるのサ♪さてさて、は~じ~め~ま~SYO~♪
「それでね、今から来るらしい軍高から抜てきされたカワイ子ちゃん達ごと
仲良くなっちゃおうと言うスンポーなのですGA!!君はどう思う?」
「んくっ…ああ…ええ…んっ…皆様も…な、中まで…」
「うんうん、そうねそうね!それじゃあもう何発か入れたら色々お願い☆」
「ああ…んぅ…はい…はぁああっ…あなた様の…おっしゃる通りに…んっ…」
「果てちゃう?ねえ果てちゃう?それじゃあ往かせてあげまSYO!!」
と考えもまとめれないよう後ろからこの私のナニをつきながら彼女越しに窓の
外で後から来て合流したらしい、件の特務隊達を私はおがむわけですよ。そう
ここを統括する支配者のごとく!ここ重要です、テストに出るのでしっかり
覚えましょう。さて、現在私達がいるここより北西にある要塞都市イアシェ。
その近辺からやってきたこの特殊部隊ですが、成程。目に見えたのは我ら軍で
新たに作られていたと言う移動に補給、砲撃による要塞を目的とした超技術の
機龍が目に入りました。
いいねいいね、あの試験型も頂きましょう。確か乗ってるのは例の怪しーくて
いけすかねーイケメン様の女部下だしNTRしてもどうとでもなるのです!!
…と?うわー、何あれ。ホント厨二病ですわー、痛いわー。あれが若さか!!
もしくは名状しがたくはいよるあの子!的な!!何をどうなったらうちの国で
学校にあったらしい兵器はあんなんなるの、誰か新着情報はよ!そしてあれを
作ったという噂の方々が中佐ちゅわんの元に試験型から出てくるなり、歩いて
彼女の元へ来るのざます。
ほほう、あれがあの有名な2色髪君ですか。性別転換でもさせればお連れの
子達共々私がかわいく愛でて差し上げるものを。と言うか見ただけで4人も
女を連れてますよ!中佐どのも当然含めて。噂通りのたらしやなあれは…。
リア充は爆発しろ、これ神もおっしゃるというものです。あ、神も大半が
リア充だろうから滅びると思うよ、やったね!
だが残念無念にも君は、今日の晩死ぬ事になるのだよ。それが運☆命!ああ、
ショタでも食っちまうウホ…ッて感じのイカシタ子達に寄こしちゃうのも
いいNE☆
と、言いながら私はすっきりしたよ、スッキリしたともー♪ホント肉便器と
なったお付き副官どのとかはたまらんですわぁー。ただ、しまりが少し悪く
なり始めたから後で適当に奴隷扱所で売り払っちゃおっと☆さあ、今晩も
お楽しみですわよ!!
(さあ始まりました、今晩の宴!このオレ様の指先からアソコからほとばしる
テクに酔いな!!)
そう思いながらも、この央都から長壁のように伸びる砦を統括する男が下す
指揮は夜中でも―むしろ夜中だからからこそかもだが―さえ渡っていた。
こと、男は仕事に関して【自由】にやらせて貰える分【有能】だった。今まで
仕えて来た将軍の影として多くの汚れ役を買っては、その全てを望み通りに
進めて来た実力がある。そして今回この男に相応しい問題が起きた。今回、
この男が相手取るのは自分達の上司が与する企みを文字通り無きものとする
部隊だった。
自分の上司が賛同した計画の最高責任者が出した指示。化け物の群れを央都へ
さし向けるよう工作した自分達の策を阻止したと言う特務隊と呼ばれる部隊。
都市伝説によって選ばれた戦士やら、万の魔物を駆逐できる破壊の使いやら
噂は軍内で山と流れているようだったが男が信じた噂の1つは正解だった。
忌子とされる2色髪を抱えた部隊で、機龍軍高から征夷軍官閣下の指示の下
選ばれた若いエースの集団。未だ20より届かない年齢でありながら軍へと
抜てきされた本物の強者達だと。しかし、男にとって噂と呼ばれるそれらは
ある意味どうでもいい事だった。
どんな形、相手であれ【排除】は確実かつ徹底的に遂行しなければならない。
男にとって失敗は許されなかった。すれば上司の将軍に命そのものであれ、
社会的にであれ死をもって処されると分かっていた。しかし成功すれば、その
未成熟な体の持ち主である友好国の姫や令嬢達を文字通り好き放題にできる。
男はこれ程失敗代償と成功時が天にも届く大きさの―均衡:バランス―が
取れた仕事を与えられた事に軽い興奮を覚えながら、この砦の全戦力が夜襲の
準備を完了する報せとなる小さな花を部下から受け取り。
(ゆくぞ!)
手ぶりの合図を部下に出す同時に部屋前へ音も無く躍り出、扉を蹴り壊す。
そして部屋への第1歩を踏んだ時、
男が歩んできた人生の全てはその命ごと凍りついた。
「やぁ、待っていたよ。それにしても、夜ばいには早過ぎではないかな?」
そこは全体が凍りつき結晶となった部屋だった。その部屋でくつろぐように
寝台に座っているヒビキの手には影ながら納刀されたアカナチの刀、と呼べる
武器が握られている。
柄が月光に照らされ、きらめきが滴となり滴り落ちる。剣とは違い持ち手の
先に丸い珠が置かれている以外は装飾が全くないが、細く研ぎ澄まされた
鮮麗さがある。それがヒビキの持つ―聖遺物:アルク―だった。
初めから魔力を部屋全体に張り巡らし、どこから何が起きても凍てつかせる
魔力がすでに部屋全体に展開されていた。侵入者はただでは済まされない。
部屋に入った最初の1人が自分の魔力で投資したのを確認したヒビキは何を
考える事無く魔力を空いた通路へと解き放つ。通路にいたヒビキ達を狙う
砦の兵達は大半がそれだけで物言わぬ凍死体となる。
その中でかろうじて動ける者は2,3人ほどいた。彼らは全神経を駆使し、
その場の離脱を必死で行おうとするも―
「逃がすとお思いでござるか?―板垣烈震流:いたがきれっしんりゅう―…
―礫葬鳶:れきそうえん―!!!」
ベルクの片手剣からくりだされた刃の舞が通路全体に吹き荒れる。それで
数百レープにわたる通路内へ出ていた全ての兵が切りきざまれた。しかし、
彼女が使った剣技はどうやら魔力を使ったらしく刀身が赤く
「ファッ!?」
パアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアンッ!!!
彼女の注ぎこんだ魔力で魔力石ごと剣が破砕した。口をあんぐりと開けたまま
ベルクに向けてヒビキが言う。
「すまない、私が倒しきっておけば―」
「何、気にする事は無い(川´_ゝ`)」
「何故そんな顔をしたか言ってられるヒマがないぞ。私達も出ないとな。
爆撃はすぐに行われるだ―」
ドゴォオオオン!!
ヒビキの話を爆撃がさえぎる。ヒビキ達がいるのはこの央都から東の端まで
―数万ヴェント:数万キロ―伸びた砦の2階だった。
「とと、始まったようだ。それでは脱出だ、軍曹どの」
「あいよ。エル君も相当おっぱじめてる―」
ドゴゴドゴゴゴゴゴゴ!!
「おいいいいい!?こっち狙い撃ってない!?」
「やり過ぎだな。後でしかるぞ?エルゼス。大体、女性の寝間着を見るのは
礼儀に反するぞ」
爆風は室内のヒビキやベルクを巻き込んで無差別に数百レープを破壊した。
しかして無事だったのは―ヒビキを背後から抱きあげたツヒオリメが彼女の
魔力で作り出された霧を支援した結果、ベルクとヒビキに命中するだろう
爆撃を全て無力化したからだった。
ヒビキが男の襲撃を受けた際、彼女は部屋全体を凍らすと同時にツヒオリメで
いつでも脱出できるよう背面壁のすぐ下に配置するようベルクに頼んでいた。
もし、ベルクを説得できてなかった場合魔力の遠隔操作でツヒオリメを現状の
主であるヒビキ自身の元へ誘導しても間に合わない危ない所だった。
そしてそんな事になりかけた当の本人、エルゼスは夜空でエクスドと既に
舞い上がりこんな事をヒビキ達に向けていった。珍しく申し訳なさが言葉から
聞きとれる。
「スンマセン。撃つようにしたのは俺なんですが…こいつ機嫌が良すぎたのか
弾数抑えないでやってしまいました」
「エド君、もう少し大人しくなんないのー?あちしよあちし!」
ベルクの非難の声に反応したのはエルゼスの機龍だった。
ルガ!?
本気で気付いていなかったらしくベルクを見て固まったエクスドに、誰もが
白い目を向ける。乗り手であるエルゼスまでもが白い目を向けこう言った。
「ああ、壊すのに夢中だったらしいです」
「全く―」
ヒビキがため息を尽きかけたその時。
ジイヂヂヂリリジヂヂヂジヂジヂジヂジバババババババババババババ!!
数十レープほど隣の部屋から黒い雷がヒビキのいた部屋のちょうどとなりまで
寸分違わず発生し破壊しつくす。黒い煙がモウモウと広がる中、3人とも
思ったのは間違いなく容赦なさ過ぎと言う言葉だった。…しばらくして、
口を開いたのはエルゼスとそれにつられてほえたエクスドだった。どちらも
遠慮した口調で。
「…中佐ー?:ガルーァア?」
エルゼスの声にがれきの中心で平然と立っているアスカレナはエクスドを
見上げて言う。彼女の隣では、とんでもない事が周囲で起きたにもかかわらず
夜中と言う事で船をこいでいるセルアの寝間着姿があった。
「加減はした。容赦は要らないはずだが私にも一応の慈悲はある」
「さようですかい…ってな!」
流石にエルゼス達が空の方で暴れているのを見つけたのか、無数の矢がまず
エクスドめがけて飛んでくる。が
ヒュンヒュンヒュン…
機龍に乗ったエルゼスに届きもしていなかった。仮に届いた所でエルゼスが
乗っているのは鋼鉄の体を持つ化け物だ。乾いた音で弾かれている。
それでも売ってきた事には何か意味があるはずと視線を巡らせている所に
空に昇ってきたツヒオリメを駆るヒビキがエルゼスに言う。
「病み上がりだろう、下がるかい?」
「魔力の方は問題ないっすよ。こいつが守ってくれるから、こんな奴らの
攻撃じゃ、かゆい程度みてーですし―」
言ってる最中にエルゼスは大砲の並列音を聞く。そちらに目を向けると、
闇夜に黒光りした大砲の列がおおよそ100前後ほど見えた。それらの砲身を
エルゼス達に向けて運んでいる兵達がこちらを引きつった顔で見上げたのも
とらえたエルゼスは1度だけエクスドと顔を見合わせた後。
同時に「ニィ」と音がする程の笑みを浮かべ、大砲の列へ向け、突進した。
「あ、コラ。やり過ぎるなよ?」
「アイアイサー!」
後ろから聞こえたヒビキの言葉に冗談で答えつつ、その場にいる気配の位置を
把握すると同時に。
カパァ…フィン…ッ!
エルゼスが乗る場所の背後に付けられた翼の一部が外れ虚空を飛ぶ。そして
「―…そこだな」
いくつも並べられた砲台の真ん中辺りまで飛び、高速回転をしだした。
ズパズパズパパパパパパパパザザザザザザザザザザザ…!
大砲はほぼ壊滅、運んでいた兵士達は見るも無残な肉片へと姿を変えていく。
そしてエルゼスはエクスドの頭越しにソル・ヴォルグの射出口を向ける。
キュバァッ―!
放たれた光は外れた回転している赤い羽根にぶつかり弾け―
「数だけ灼けな!!」
その弾けた光がまだ生きている兵達まで灼き尽くす。それはもう虐殺と言える
光景を見ながらエルゼスは少しまゆをひそめていると
ルゥウウウウウウウ…
「まだいる」とでも言う様に機龍が鳴く。エルゼスは深く眼を閉じて深呼吸を
した後、鋭くしていった。
「行くぜ。エクスド」
ガァアアアアアッ!
機龍はまるで使い手をふるい立たせるように咆哮を上げた。すでに砦内にいた
兵達はほぼ壊滅状態で逃げまどうだけとなっている。そこに追い打ちをかける
ヒビキの駆るツヒオリメとエルゼスのエクスドを止められる者は何1つとして
なかった。
明け方までの【掃討戦】は完全勝利を収めたのだった。ちなみにこの戦いで
一番使い物にならなかったのは、何も覚えていないセルアだった。
*
―表現の仕様に付き会話+効果音だけの構成をお楽しみ下さい―
「ただいま戻りましたわ~、リアちゃ~ん。イアシェでリアちゃんが大好きな
クシカツも買ってきましたよ~」
「…2本」
「あらあら~、言うとは思いましたが2本食べてしまうのですか~?」
「…2本…よこすの」
「もう~仕方ないですね~皆さんには内緒ですよ~?」
「ん…(もふもふもふもふ……ゴクン)…それで…今夜?」
「はい、今日やることで残るカギは1つとなります…」
ポロン…
「せがれ、どうだ?」
「へえダンナ、変化はありやせん。恐らくうまく行きそうですぜ」
「くっくっく、まさか我々がこの軍部の兵器…その試験型を確保するべく
動くとは例の特務隊共も気付くまい!軍のあの軽い奴の指示と言うのは少し
気が引けるけどな…」
「ダンナ、あの党首の家方面もしかける準備はできたようだぜ。数分前に
合図が上ったのを確認した」
「くくく、オレ達の組織がどれ程の戦力を持ち、どのような目的で動くか軍の
間抜け共は全く気付くまい…全てはオレ達の楽園のため、これは誰のためでも
ない、ビルオラの姐貴に捧げるオレ達の大きな第1歩だ…」
ガン・ガン・ガン!!
「チ!固ぇ…!?まるで地面を叩いてるみてえだ…だが…せがれ!」
「あいよ、ガチャッとな…電子信号チェック…暗号は…ヒヒヒ―へ」
「せがれ!どうした!?」
「あ、あ、おれの腕―ぎゃ」
「せがれ?へ―あ…なあああああああああああ!?」
ズパズパズパズパズパボトボトボチャビチャボチャ…
ギャアアアアアアアアアアアアアア!ヒイイイイイイイイイイイイイイ!
ワァアアアアアアアアアア…
………
「…終わり?」
「ここは、そうみたいですね~。では…行きましょうか。【あの子】が―邸:
あの場所―の地下で待ってます」
「ん…」
「では、始めるぞ…」
「はっ…しかし、例の者達が合流していませんが」
「知った事ではない。あちらはどうせ仕留めるにしても手間どる。それを
分かってない奴らだからな」
「…分かりました。邪魔する者は…」
「頭だけのが地面に転がるだけだ」
(どうせあの女どもとは決着をつけねばならんが今は小賢しくも身を寄せる
下々の奇形がいるようだ。全くもって理解できん。強さで見れば分かるが
あんなの共のどこがいいのか…)
「頭数がいただけか…これだから我々を理解できない者共は)…逃がさん」
「およ?こんなところに、おにいさんはなんのようじできたの?」
「知る必要はない。消えろ」
「あはは、おあそびにきたんだ?」
「それが最後の言葉か、貴様の―」
「じゃあ、きえて?」
ファッ…!ジュッ
「ガ…ハァ…!?ゲ…グ…」
「アハハハハハ!だから言ったじゃん、おにいさんたちホントまぬけ!!
なにもかもやくんだよ?いらないすべてをなくしてえらびわけするために、
このひかりはつくられたものみたいだから」
「な…」
「だからピアのきぶんでなにもかもなくなるしぃピアのきもち1つきまった
いま、このおわりはとまらないんだよー。ふふ、ピアはすべてきえちゃえば
いいとおもうのぉ。そう、あなたたちぜーーーんぶ!!」
カァッ…
「あーあ、やっぱりなくなっちゃった。これをあびてきえないものなんて、
ほんとないかも。このまえうえにいるなにかがさそってきたきまぐれにでも
つきあったのはすこしおもしろかったけど…どうせピアなんて―」
「そうですね~、その気持ちが分からない事もありません」
「…(顔を階段に再び向ける」
「あなた自身が悟っている通り、その光は直接受けたモノを全て滅ぼすよう
作られたものです。その光を偶然人の手に持てるようしたのは他でもない
私達の一族の―業:ごう―でしょう」
「だからなに?」
「使えなくさせます。そして、その光であなたの魔力と心の相互浸食の果て…
精体け―」
「むずかしいことわかんないやー。つまんなそうだし、けすよ―(ポシュン)
あれ…?」
「何やっても無意味ですよ、ノイレイピアちゃん。―太陽:高き灯―が選んだ
娘さん」
「何と言っても、地上の―邸:やしき―からここ周辺の魔力をどこか遠くへ
吸い出す魔術を発動しましたから。その魔力がどれ程大きくても何の意味も
ありません」
「え、なにそれ…え…(ポシュン)え…(ポシュン)!?」
「かと言ってその空間も限りはありますし、発動時間は短く使い所はこんな
時ぐらいしかありませんが。さて、時間は有言ですから始めましょう~、
そんなにおびえなくても大丈夫ですよ。私達はあなたに危害を与えようとは
思いませ~ん♪(と言いつつ、壁にノイレイピアを連れていくよう指示」
「だったら、なにをしようとしてるの!?それと、なにをしたの!?」
「これから、あなたの【あるモノ】をいただこうと思いまして~。すぐに
事は済みますから天井のシミでも数えてて下さいね~」
「いや…!!ねえ、そこのむひょうじょうさん。はなして…」
「では、これとこのオシメも取って…と。失礼しますね~」
「やぁ、なんでそんなおしっこするとこ…んッ…!」
ぴちゃぴちゃうぐちゅぴちゅぴちゅ
「レイア」
「あら~?リアちゃん?」
「お胸の方…なめる?早く、済ませる…いいと、思う…」
「そうですね~♪お願いできますか~リアちゃん?」
「わかった…ぺろぺろ…」
「やぁ…やぁ…なに…やて…るの…や…!」
「あらあら~、こっちもいい感度ですね~♪では、こちらは~?」
「イヤ!なんでそんなとこ!?ダメダメだ…め…やなの…やなのぉ…!」
「さあ、さあ~我慢せずグッと~♪(さらに踊るような指の動きを早める」
「おねがい、だめ、だめ、や、ヤダヤダヤダダメダメダメ!!」
「ンゥッ―――――――――!」
「軽く果てましたか…ですけど、もう1回やっておくべきのようですね…」
ピチャピチャグチュネチュペチュペチュペチュ…
*
「んで、問題はあの要塞都市っつーわけだが…?」
「はい~、何事も無い事になりました~♪」
エルゼス達が央都の―要塞道:ようさいどう―に似た長大な砦を破壊した
頃にはイアシェの都市外にある出口でレイアとネーペルリアは特務隊達を
出迎えた。何事も無い事になったと言うのは昨日何かが起きたのを彼女が
隠ぺいしたのだろうと言うのはエルゼスじゃなくても予想できた。
「そう言えば、あの都市内で太陽の御子が再誕したそうですよ~♪何でも
かわいい女の子のようで~」
「あん?」
「ノイレイピアちゃっていうお人形みたいな子らしいですよ~♪」
「……」
思わずエルゼスはレイアをかつて無い程ものすごくやるせない表情で見た。
いつもと変わらず「ウフフ」と笑った後に、レイアは普段トロンとした目を
真剣な形に開いてエルゼスを見る。
「大丈夫ですよ。あの子の破滅はまぬがれました」
「あ?」
「あなた自身が気にかけるなら今度会いにここへ来る事も出来るでしょう。
一方的に言うようで何ですが、元気な彼女に会えると思いますよ~」
「…何でそうした?」
「私自身の目的のためとたまたま合っただけ、でしょうか~」
「……だろうな」
そしてまたコロコロと踊るように笑いながら最後にレイアはこう言った。
「これで、少しは信用して下さいましたか?エルゼスさん」
「―」
エルゼスにとっては肩をすくめるしかない言い分だった。しかし、その表情は
少なからず苦笑がもれていた。
「それはともかく―いい加減重いから下りてくれねえ?」
「…」
背中におんぶしていたネーペルリアにエルゼスは言う。エルゼスと会うなり
ネーペルリアは後ろからエルゼスの首に手が届くよう飛びついたのだ。そして
「やだ」
「ヤダって、おい…」
「絶対、やだ!」
完全に取りつく島がないふくれた顔をしているだろうネーペルリアの説得を
諦め、エルゼスはレイアの方を見る。彼女ならネーペルリアを何とかすると
思ったエルゼスだった。
「ウフフ~」
しかして、レイアは笑いながらもエルゼスから距離をとる。エルゼスは悲鳴に
近い形でこう言いつめる。
「笑ってごまかさねーでくれ!?アンタの相方だろうが!?!?」
「あらあら~」
「エルゼス、しっかり、持つ!」
「何でこうなっちまったんだ…」
そうぼやき、気と肩を落としながらエルゼスはレイアとベルク達が待つ場所へ
歩いて行く。この3人のやり取りから数分後、特務隊と客人の2人は帝国の
北東区域から央都ヴァルガナウフへ帰還するのだった。
―act14に続く―




