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act13(中編:接触「街の【穴】と外の【もの】と」

引き続きレイアの真っ黒ターン!!…そう思ってた頃がボクにもありました。


すみません、真っ黒ターンは次回となりそうです。



前回までのあらすじ

何も無いはずの村でほのぼの:エクスド「そのアーパー好きじゃねー」

「セルア:ここの村の皆には許可取ってあるからあるとこ案内するねー」

視線後奇襲。エルゼス大ダメージ

森外に逃げようとするもエルゼスだけ閉じ込められて戦闘!

「エルゼス:当たらなきゃどうという事は無いのはお互い様だが…な」

レイア登場、エルゼスの首しめ「少し実験させて下さい~」エルゼス気絶。

「ヒビキ:私もう疲れたよエルゼスにセルア…」

「ベルク:遠慮スキル持ちのあっしが着物系ジョブに後れを取る筈がにぃ!」

「アスカレナ:ただいまー」「ベルク:お姉様センサー…まさしく愛だ!!」

エルゼスが起きるとそこにいたのはかつて負かした男の従者

「エルゼス:紅茶ウマー」「セルア:応急処置友情コンボー!」

「ペルリア:エルゼス…うわーん!」「セル・エル・レフィ:何のこっちゃ」

「ペール・ロット:このアマぁ…!」「レイア:リアちゃん!?」

「ロット:ここであったが百年目だと言ったな」「エルゼス:あれはウソだ」


本日のサブタイトル追加:「ペルリアちゃん危機一髪orイアシェ合流編」


注意!:今回も一部15才未満の方々お断りな残酷な表現が文内にあります。

14才以下の方や上記の内容に嫌悪・抵抗のある方はページを閉じるのを強く

すすめさせて頂きます。


「隊長さん、近くに反応があるよ。恐らく都市外の周辺にできている宿泊場に

2人がいるんだと思う」

「―…」


要塞都市イアシェの門前。中佐が都市の門番に話をしに行って数刻、計器を

見ていたベルクがヒビキに言う。その言葉を聞いて何を思ったのか、ヒビキは

顔をくもらせた。


「―?隊長さん?」

「いや、杞憂だといいんだが…」

「一体何が…?」

「何か嫌な予感が頭をかすめたと言うか…」

「ゲ!?」

「そんなロコツにいやな顔をされてもな…」

「いえいえいえ、姫様。私、存じておりますことよ?」


ベルクの口調が変になっているがそれは同様のせいだと言うのがヒビキでも

分かった。アカナチにおける王族の立場はいわゆる神からの掲示やそう言った

直感を鋭く察知する能力・魔力をもっている。その事を、片方の親から彼女は

聞いたのかもしれない。しかもヒビキの血族は―


「王族の直感と聞いたら嫌な予感しかないでヤンスよ。私、人間またやめる

類のさわぎはもうこりごりですから」

「そんなのは誰でもたまったものではないだろうが、な…セルアやエルゼスは

別として」

「身内びいきはんたーい…と言うよりは?」

「あの2人以外に知り合いの中ではどうにかなってしまいそうのが、私には

全くいないからな」


肩をすくめるように言うヒビキを見て、ベルクは内心でホロリと泣いていると

プシュッと言う音と共にドアが空き、アスカレナが入ってくる。


「今、話を付けて来たぞ。中への駐車は可能らしい。正確には駐車と呼んで

良いか、悩む所だがな」

「失礼する、中佐どの。一つ進言したい事が…」

ヒビキは先程ベルクとしていた話の内容を伝えた。


「2人なら…大丈夫とも思えんか」

「いくらワイヴァーンがあったとしても、何か下手な事が2人の身にかかった

場合。そして、その身に起こった事でワイヴァーンに乗れなかった場合、

事態は急を急ぐ事にもなりましょう」

「それだけの事情が起きる予感がしたと言うのか?アカナチの姫君どの、

あなたは一体…」

「説明している余裕ないです、中佐。一応、待つか行くか先に決めてからでも

話は出来ますぞよ」

アスカレナは顔のそばに指をそえ考える事数秒、こう答えた。


「大丈夫、とも思えるが行くとしようか。…と言うより、アカナチ特務隊長。

君が決めるべきだったのではないのか?」

「しかし、私は…指揮官として未熟者」

「ようは心の持ちようだ。いかに何かしら自身の身に起きようとも、心の

持ちようが確かならば恐れるものはそれ程と言ってない。心と力は近しく

あるのだからな」

と言いながら、アスカレナは後部座席に座り、肩をすくめてこう続ける。

「―と、世の中がそう簡単にできていればいいのだがな」

「願望ですか。あなたと言う人が」

ベルクがめずらしくアスカレナに対し真剣な口で聞く。アスカレナはそれに

こう続けた。

「現実はそんなに単純でも甘くもない。私でも…子供でも、知っているさ。

それはともかく…」

「はいな、出発先は多分外の宿泊場でござーい」


そうしてベルクが扱う進軍要塞・砲撃型がイアシェを出て数分後。道中は特に

何事も無く、1体の機龍―エクスドがベルクとヒビキ、宿泊場で利用者達の

邪魔にならないように停めた機龍を見下ろしていた。


「暴れ―機龍:ワイヴァーン―君のいる宿泊場に付いたぞ!」

「…そうだな」

「ただ…お姉様の機龍をイアシェに預けておけばよかったと後悔します」

「流れでそうなった以上誰もとがめはしないだろう。この…機龍には乗り手が

宿内にいるはずなのだからな」


ヒビキが途中で言いよどんだのは正に目の前の機龍が生き物ようだったからに

他ならない。そんな思案顔をしているヒビキを今もエクスドは見下ろす。


グルルゥ…


まるで品定めでもしているかのように2人を見て目に装甲をかぶせている。

恐らく、2人の想像通りこの生物とも言える兵器はベルクとヒビキが自分の

乗り手である少年に相応しいのか、値踏みをするようにうかがっている。そう

2人は確かに目の前の兵器から感じていた。ヒビキは思う。


(帝国はもしかしたら―私の国:アカナチ―で証明できない【あの理論】を

証明する手立てがあるのではないか?いや、今は…)


気になる事があった。エクスドがこの宿の近くで野放しになっている事。

宿内に他の旅人や運営員がいたら騒ぎの1つも起きていていいはずである。

こんな兵器に見えないバケモノを置いていると言うのに全くさわぎが無い。

否、周囲の人間はエクスドに少なからず視線が行っている。ただ、大人しい

あれを見て陰口のように話こそしているようだが、何かかん口令の類でも

しかれているように誰もエクスドに近づかない。嫌な予感しかしなかった。


「イアシェから少し外れたここにこの機龍がいると言うことは…エルゼスと

セルアは中か?」

「やはり2人の身に何かあった?ここ周辺も安全とは限らないと…」

「すまない、2人とも。あそこで何か…」


アスカレナが指差した先はイアシェ方面からとは違う宿伯場の別方向から

空いた出入り口だった。そこに人だかりができているのをヒビキ達は見る。

「すぐに向かいましょう」

「はいな」「よし」


向かった先にいる人だかりの誰もがアスカレナに目を寄こす。人付き合いが

苦手な人なら―畏縮:いしゅく―するだろう妙にものものしい旅人達に何の

迷いも無くアスカレナは声を張り上げた。


「軍のものだ!これは何事だ!?一体このような所で何をしている!?」


声を張り上げ、何のためらいも無く人だかりの作った道を歩いて行く姿は

流石の貴族と言うべきか。アスカレナは散っていく人だかりの奥へ足早に

向かう。人だかりが散っていく中で待っていたのは。


「中佐!」

「あ、誰―渦巻き髪なんざ初めて見たぞ。どこの…って中佐だぁ!?」

アスカレナの声に反応したのはエルゼスとノレットだった。他のにらみ合いを

作っていたレフィーアにセルア、ジャクシールにロットとペール、そして

ペールとレイアの手をそれぞれ左右の手でつない手でいたネーペルリア。

アスカレナ―に続いて入ってきたヒビキとベルクの乱入に声を上げたのは

ジャクシールだった。

「何だってさね!?」

「カドラバ軍中佐、アスカレナだ。特務隊監視員としてこの宿泊場での合流に

同行したがこのような人目をはばからず何を話していた」

「…黙秘権は「ない、と言うよりは必要なのか?」…そこの軍人になったとか

いっているコゾウに少し用があった」

「クォーレ少尉達に、か?一体何の用事があった」

「(マジで軍人になってんのか…)あのコゾウが連れである彼女達の不満を

買ったみたいな感じで…」

そういう話をしている間にエルゼス達はこちらに来たベルク達と話をする。


「なあ、ベルクの姐さんよ。その丸く爆発した髪はどうしたんだ?」

「お姉様のあ「中佐のかわりに私が切ろうか(ヒィン…」誓って決して何でも

ございませんことよ!?」

「(突っ込んだらいけねーみたいな)中佐、用事はもう…?」

「―央都:ヴァルガナウフ―での仕事が増えたのはいただけないがな。だが

今はそう言ってられる場合でもないな。クォーレ少尉、聞く所によると…この

客人の少女に何か酷い事をしたそう…なのか?」

「…」

エルゼスは考えた末、こうロットの方へ言う。


「俺、目を覚ましてから半日寝たきりだったんだが。何をしたってわけでも

ねーのに…」

「見え透いたウソ吐くもんじゃねーだろ。そうじゃなきゃこのお嬢ちゃんは

お前さにべったりだ、って―言質:げんしつ―は持ってんだぜ」

「ええとだな…」

「ああー、まだるっこしいな、コンチクショウが!ハッキリ言うぞ」


「女事情でテメエに懐いた女の子泣かすたあ男のする事じゃねえ!」


「は?」「えっ」「はい?」

「何?」「…フム…」「オンドゥルラ・ルラギッタンディスカ?」

全く察しが無いと言う風にレフィーアとエルゼスセルアは?マークを出し、

つられてアスカレナとベルク、そして何かを察したようにヒビキは視線を


「あん…?」「んだ?」「!!!」「あらあら~?」「どう言う事さね?」

そして、結果的に全員の視線がペルリアに注がれた。

「ペルリアが…泣いた?」

エルゼスが訪ねようと見た相手はレイアだった。レイアは事情を知らないと

思われるエルゼスへこう言う。

「ええと、2色髪さ~ん。こちらから申し上げたい事があるのですわ~」

「ああ…」

今度はレイアが進み出てこうたずねた。


「リアちゃんが2色髪さんに何か誰にも話せない程のはずかしめを受けたと

私達は聞いたのですが~」

今度はエルゼス達が顔を見合わせる番だった。

「あれかね?」「あれ…ですよね」「多分あれだよね」と3人で話あった後、

エルゼスが口を開く。

「ペルリアがこのお姉さんの腕に抱き付いて得意げな顔をしたのを微笑ましく

生温かい笑顔で見た、ぐらいしか思い出せないんだが」

「何ですって?」

レイアがネーペルリアに対し笑顔以外の顔を向けたエルゼスは初めて見た。

口調も間延びしていなかったので、エルゼスもおどろく。そんなエルゼス達へ

レイアはこう話した。


「2色髪さん、リアちゃんを連れて少し宿場の裏まで来てほしいのですわ~。

影になるあそこの方で」

「信用しろと?」

「北東の森であった件は後々…いえ、近くにある私が仕えていた方の名がある

都市でご精算させて頂きますので~…いい薬の為にもこの通りです」

そう言いながらレイアは自然な動きで両ひざを地に付き、祈るように両手を

体の前で握りこうべをたれる。

「分かった、分かったから俺みたいのにそういうのはカンベンして下さい。

それと」

「!!」


グワシッ!


そろーっと逃げようとしていたペルリアをエルゼスの手は見事にわしづかみ

退路を断つ。そしてペルリアをつかんだ頭ごとレイアの前に持って行く。

「流石に相方を怒らせたツケは払え。自分の身で、だ」

「~!~!~!!」

ペルリアはジタバタして何とかエルゼスの手から逃れようとするがレイアの

目が笑ってない笑顔を目前にして、まるでヘビににらまれたカエルのように

動きを止める。レイアはそれを見届けた後、ヒビキに向かってこう言った。


「それで~、特務隊隊長様?そんなこんなで少し時間を取らせて頂きますか?

ほんの10分ほどで構いませんので~」

「分かった。その後、宿内でそれぞれの話を聞こう。イアシェ卿の知人方も

それでいいか?」

「ウス」「あ、りょうかーい」「分かったでヤンスよ」

「宿場内の部屋の手配をして来よう」

「従うぜ」「分かりましただ」

「立派になったね元生徒会長様、従わせて貰うよ」

「かしこまりました。温かいものを用意しておきましょう」

「はい~。ありがとうございます~」


そう言ってその場は解散という空気になった。ロットが呆けた顔で口にする。

「結局、なんだったんだ?」「んだ」

「何か…とりこし苦労だったようさね?」「平和だったと言う事、では?」

「恐らく、奉仕服の娘が言った通りだろう。客人である彼女の連れが何か

変ないたずらでもしたのか…まあ、後でエルゼスと彼女に聞けば分かる」

そういったアスカレナをまじまじと見たレフィーアは納得と言ったように

こう言う。


「なるほど、お姉様ですか…」

「……頼むから止めてくれ」

「苦労してそうさね…「ジャクシール様と同様に―」レフィーア?」

「はい、すみません」

「お姉様、こんな所で出会えるとは…」

「げ、タカナシ…特務隊長殿。頼むから人目のある所では、その呼び方は

カンベン願えないかい?」

そうワイワイとしゃべり始める女性達を見て。


「女ってわかんねーよな」

「兄貴ぃ、知らないのに手ぇ出そうとしただか?」

「…今では反省している」



あたしは多分、生まれてから最大の危機に立たされていると思う。目の前に

いるのは大好きな2人。エルゼスとレイアだ。問題は1つ。


その2人が目だけ笑っていない笑顔であたしを見ている。


それも2人の周囲にゴゴゴゴとかドドドドとか凄いまずい気迫みたいのを

まとっているみたい。逃げ場はない。エルゼスはあたしの速さになら付いて

来れる…と言うよりレイアがあたしの全力を許すはずがない。


ここで選択肢を3つ思いついたから並べてみる。


1、誰か知らない人が幸運にも助けてくれる。

2、賢いあたしは何かこれから起きる事に名案が思いつく。

3、これから起きる事はどうしようもない。現実は非常である


1番は普通に期待できそうにない。連れ込まれるのを沢山の人が見てた。

そして目の前の2人に対抗できる人なんて簡単に来るわけがない。エルゼスは

強いし、レイアは何をさせる前に間違い無くエルゼスを盾に上手く立ち回ると

思う。


でも諦めたら絶対【お仕置き】される。3番はどうあってもさけなきゃ。

分かってはいたけど何とか2番で切り抜けないと…そうあたしが考えている

間にレイアがエルゼスに言う。


「では2色髪さ~ん、リアちゃんを腰から持ち上げちゃってください~」


ひょい


あたしは腰回りから片手で抱えあげられる。エルゼスの腕、結構太かった。


「では、私の買ったはきものから脱ぎ脱ぎしましょうね~」

「…」


あたしは大人しくされるがままにしておく。こう言う風に持たれるのは

昔お母さんに甘く咥えられて地下をグルグル遊び歩いた時を思い出す。

お母さんは結局レイアの知り合いに連れてかれちゃったけど、悪い扱いは

受けていない…はず。だって、受けてたら【あたし達】はゆがむ。それは

あたしだけじゃない、エルゼスまで。それとこれとは別に今は―


「2色髪さ~ん、その白いのまで取っちゃって下さいな~」


!!!!!


あたしは顔だけレイアを振り返る。ただでも冬をこしたばかりのこんな寒空の

下で、人間状態の下半身さらされたらあたしでも寒さは感じる。そして今、

レイアがエルゼスに何をやらせるのかはっきりと理解できた。前よりももっと

ジタバタする。お願いエルゼス、あたしの恐がりように気付いて!そんな

あたしの様子を察したのかエルゼスがレイアにこう話した。


「…マジで何をやるつもり?」

「当然、お仕置きですよ~?子供へのお仕置きには」

「あ、なーる」


納得したようにエルゼスまでやる事を始めた!?マズイ、マズイ本当に誰か

助けてもらわないと地獄がもうすぐそこ…


「では、強くやっちゃってくださいね~それはもう全力で~♪」

「…おう」


パーンパーンパーンパーンパーンパーン!!


【それ】は始まった。すごく痛い。嫌だ、止めてお願いエルゼスやめてお願い

助けてレイアにエルゼスお願いだから止めて痛い痛いのお願いもう止めて!!


…結果的に言うなら。最終的におもらしまで見られた。…エルゼスのは魔力が

付いていたからかすごく大きくて痛かった。




「何かすごい音が鳴ってたけど2人で、えーと…ペルちゃんに何したの?」

「「尻叩き(です♪)」」

まるで当たり前のように2人は言った。確かにネーペルリアは誰がどう見ても

そう言ったお仕置きが必要な年齢に見かけは見えるものだったが…セルアは

少し悩んだ後エルゼスに訪ねる

「もしかして…」

「魔力手の平にのせて容赦なく引っ叩いたぞ。そうするよう言われたからな」

「大丈夫ですよ~♪リアちゃんなら4つんばいで少しすれば治りますわ~」

そんなネーペルリアはベルクの機龍内で文字通り4つんばい状態で休ませて

来た。やり過ぎたとは思うのでエルゼスは後でイアシェの中で何かおいしい

ものでも買っていこうかと考え、レイアに話すと笑顔でこう言った。


「―エミア:アメ―とムチは重要なのですわ~♪ウフフ~♪」


そういう彼女も先程ネーペルリアの様子を見に退室していた。


今この場にいるのは3バカことエルゼス・セルア・ヒビキの特務隊3人と

ジャクシール・レフィーア・ロット・ペールの合計7人だった。ベルクと

アスカレナは【ある場所】へ先に向かっている。


「まあ…先程の件は置いとくとして。アイハウトどの。話を聞きたい」


「初めに言っておく。オレ等から言える事はそんなに多くねえよ」

「んだ」

その返答にエルゼスはこう返す。

「まあ、簡単に―ニアテルス:奴―から切られているあたりそこまで期待は

してねーよ。それに、実はもう何かしらつかんでたりはするし、な?」

エルゼスが見た方向でセルアはうなずく。

「うん。これまでの計算でごまかしと言うかだまして得ていた物資をどこに

持って行ったのか…複雑ではあるけどあのふわふわさんが教えてくれたの」

「「人の名前で言ってやれよオイ…」」

ロットとエルゼスの声が重なる。2人同時のいいように少し縮こまりながら

セルアはこう答えた。

「何て言うか、あの人少し怖いんだよね。内面が見えないと言うか、心の底に

あるものが何かカスミがかって見えない、って言えばいいのか…」

「ものすげえ程どす黒いもんだぞ。…セルアが見れないならそれでいいって

俺は思うけどな」

「それと、え―とね…こう言う言い方も何だけど。ゼス君だってあの人の事

名前で呼ばないじゃん」

「あー、呼ぼうと思えば呼べるが…」

「「信用できない」」

「何と言うか…仲がよろしいのですね。お二方は。これは…あの方が入る

すきは無かったと、そういう事でしょうか?」

そう言ったレフィーアにあえてエルゼスはこう言う。


「アンタの主としていた人の命、丸ごと奪ったに近い俺を許せたんですか?」


「許しませんよ。許すわけ無いじゃないですか。あなたは当然、しかけた

レイア様本人とて許すつもりは毛頭ありませんとも」


いつもと同じように、自然に穏やかな表情でレフィーアはエルゼスへ言う。

そう立ち直るまでにどれ程の事があったか。


「おぉ、こええこええ。夜道にゃ気をつけろって感じですかい?」

「ウフフ、月明かりの中で仕掛けるのもしゃれていそうですね。けど、大抵は

非効率だと知っているでしょう?」

「あー、妙な話の所すまないが、本題入るぞ?」


世間話のように物騒な話をし出したエルゼスとレフィーアをさえぎりながら、

ロットが少しためらった後に言う。

「ベルク・イタガキとアスカレナ・エッチェンバルグ」


聞いた瞬間、部屋の空気が緊張で凍りついたのを誰もが錯覚する。何故この

男から彼女達の名前が出て来たのか。それも分からないままロットは続ける。

「まだ、調べきってるわけじゃねーが…あの2人を信じきっちゃいけねえ。

腹に隠しごとがあるぞ。本人達にその気がなくても、だ」

「…それを信じろと?」

「信じるかどうかはそっちの勝手だ。オレ等は早い内にこの都市を出た後、

央都を経由して南西を調べるつもりでいる。そっち方面にある件の監視役が

形式上治めている街に行くつもりだ」


そう言い、部屋を出ていくロットとペール、それに続いてお辞儀をしながら

レフィーアとジャクシールがそれぞれ出ていく。3人の誰もがそれを静かに

見送った。恐らく今日、彼らはイアシェ内で夜を明かすつもりなのだろう。


エルゼス達には次に向かう場所がイアシェの他にできていた。


―act13(後編)に続く―


次回こそact13のクライマックス…え、都市内探索はどうしたって?それは

後々分かります。後は彼女にあの一言は言わせておかないとなー


次回、要塞都市編最後は6月6日以内にお届けできたらと思います。

それでは~


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