act1:編入「対面」
お待たせしました。第2ステージの第1話目です。そして今年最初の1話は
いきなりタイトル変更となりました。…理由はあとがきの次回予告を見ると
良く分かりますよ!内容は前回の予告通り軍部へ行くエルゼス達3人。
そして現れた長年の宿敵。物語はどう動いてくのか!このStage2では前
Stage以上に企みごとや国内の動きが激しくなっていきます。
ではでは、今回も楽しい読書の時間である事を!
注意!:今回も一部15才未満の方々を対象に断らせてもらう性的な表現が
文内にあります。14才以下の方や上記の内容に嫌悪・抵抗のある方は
ページを今から閉じるのを強くすすめさせて頂きます。
「して、準備は進んでいるな?」
黒より暗い闇の中でニアテルスは呟く。返答は彼の部屋の隅から無機質な
機械の音声のように聞こえて来た。
「補給・連絡・計画遂行は滞りなく行われております。知られた者への
口封じ及び、牙を抜いてのコマ化も」
「周到な事だ。いずれ救いへ至る楽園のとびらは、私が開く際に君にも
見せると約束しよう」
「自分に対しては勿体なきお言葉」
返ってきた答えにニアテルスは笑みを浮かべる。彼の腰に下げられた黒を
基本色に宝飾や金の線で装飾された剣。その宝石部分が月光によって輝く。
ニアテルスにとってこれは茶番でしかなかった。部屋の隅で受け答えした
影も同じはず。それでも髪で大半が隠れたその目元がゆえつに歪んだのは
心から歓喜したからだ。いずれ死ぬべきものは死に、生きた者は真の楽園を
手にする。それがどう言ったものなのか語るつもりはないが。そう考えつつ
ニアテルスは楽しむ様にカンテラのネジを回しつつ魔力を流し込む。
その炎が揺らめくカンテラには細いトカゲの装飾が両脇についている。
炎がいたずらに揺れているのはニアテルスが明かりをつつむ特殊ガラスに
伝う魔力をいじり遊んでいるからだ。
揺れている。そして思いだす
炎に抱かれ揺れている。揺れているのは町の悲鳴と炎の波
自らが見下ろす中逃げまどう影達 それすら灰となり悲鳴を上げ燃えて行く
圧倒的な制圧力に火力、そして戦闘力。支配するべき者に与えられた
絶対の力。
帝国はそれを持ちながら今はただ―
フッ
カンテラの灯を消す。次にニアテルスが開いた口は恐ろしく冷淡なものの
それだった。しかし、それが分かる者はこの空間にはいない。そうして
2、3言葉を交わしたニアテルスと影は最後にこう言い会話を終える。
「世界をあるままとするために…」
「はい、全てはあなた様の思うがままに」
そう無機質に影は呟いた。
「彼奴ら―ネズミの動向は把握しておるな?」
同じく月夜に照らされた城の屋上。エアリシドはそばに控える巨大な影へ
語りかける。
「把握、推察も出来ていますが、仮に動いた所で意味を感じません。一応
首の1つ程度は差し出しておくべきでしょうか」
「貴様は…」
「貴様はいつまで現を見んつもりかや?」
睨むエアリシドの目は鋭い。影はそれに対しひざまずく様に動き―最後に
こう言った。影の目はエアリシドから全く離れずに。
「己が目的を果たすまで」
*
「ふ、二人ともお待たせ~!」
セルアの胸が走ってくる勢いに任せてこれでもかと暴れ揺れている。健全な
男性ならばそこに目がいくものをエルゼスはそんなのが無かったかのように
こう言う。
「また下着つけてねーのか?服変わっても中身はまんまかわんねーのなあ、
オイ」
「だ、だって2人待たせ過ぎちゃいけないし…は、初めはしっかり昨日の
内に付けるよう机に準備して来たんだよ?ただ…初めてこの服着るからか
どうしても邪魔になっちゃう感じで…」
「寝る時も付けてねーわけな。…なあ先輩」
「ん?どうした?」
「女性の胸の下着ってどういった意味があるんだ?」
「ナゼソレヲワタシニキクンダイ?」
エルゼスから話をふられたヒビキはものすごく形容しがたい顔をした。
ヒビキの反応は女性として当然の反応なのだが、エルゼスはいけないことに
故郷でも忌子とされた引きこもりだったため、全くそういった常識がない。
そして彼女がどうしてこう言った顔をしたかも分からずこう続けた。
「何となく分かるたぁ思うんスけど俺引きこもりで世間知らずなんスよ。
同じ女の先輩ならあの胸の下着の意味、知ってるかなって」
「…分からない事は聞くのが一時の恥となるからその点はよしとしよう。
だが…その前に……ええとだな…」
「?先輩どうしたんだよ…?」
「女性の胸の話は他の人には口しない方がいい。君は知らないと思うが、
女性の胸は気にする人間が多いんだ。同性の女性は当然として、男性も、
好みの価値観と言うのがあるようでな…」
「…ええと、スンマセン?」
「まあそういう事だから今後気をつけるといい。君ならできるだろう?
そういうこととして…セルア、いい加減下着をつけなければ年取った時に
その胸が酷い形になっても責任は君自身が取る事になるぞ?」
「うー…ヒビキちゃんみたいに包帯みたいので巻けちゃえばいいのに」
「商業区。運良ければ輸入されている」「商業区にあんじゃね?」
結局、いつもの3人であった。ちなみに3人がはなしていたのは
カドラバ城の3階、一見すれば椅子のような休憩するものさえ何もない
一室だった。
「さて、身だしなみは大丈夫か?2人とも」
「問題ないよ~」「改めて整えやした。んじゃ、先輩。いけますかい?」
「当然だ。1度見ただけでもう仕組みは把握している」
そう言い、セルアとエルゼスより壁に対して前に立った後にヒビキは魔力を
壁へ向けて流し込む。
ウィィイイインルゥゥウウ…
水で洗われるような魔力の流れとともに壁が掻き消え見覚えある光景が
3人の前に広がった。
部屋の両端に縦長の窓がいくつも付き、牙か翼のような何かを下部分から
生やしたダイヤが描かれたこの帝国の国旗が8つ。天幕を奥に2重ほど
持つ、いつかと変わらぬ王の間で。数段薄くできている段差の上に置かれた
玉座にてこの帝国最強の魔族であり女王である彼女は快活に笑い言う。
「良く来た。待っていたぞ3馬鹿!」
「3馬鹿はやめて頂きたいカドラバ女王陛下殿!?」
魔の女王の言い分にヒビキは悲鳴を上げ、他の2人は顔を見合わせた。
ヒビキが央都ヴァルガナウフの機龍軍高―ティスフィーブルを卒業する日、
エアリシドが直々にヒビキ達に渡した手紙には次のような内容が
書かれていた。
『ヒビキ・タカナシ。軍備工築区にある本部において汝を上級大尉、
特務部隊隊長へ推選する。返事は今年までにお聞き願いたい。それまでは
自国に戻る事を許可する』
『また特例として、軍務に編入する際にセルア・テルラスクとエルゼス・
クォーレの両名を部隊へ編入する許可を与える』
届け出はこのカドラバ帝国で表向き最大の軍事権力を握る征夷軍官閣下―
ドールモート・ファルチザン。その人だった。
「もし俺らの方が断ってたらどうしてたんですかい?」
エルゼスの問いに対してエアリシドは当然のようにこう返した。
「なぐってでも妾の手元に置くに決まっておろう」
「あぶねぇ…」
エルゼスでもゾッとしない話だった。何せ、戯れたいと言いながら目の前の
魔の女王はエルゼスをこれでもかと痛めつけたのだ。エルゼスを他でもない
彼女自身ものと豪語し、ノレット・イアシェの社会的なエルゼスの追放を
完全に台無しとした日と同じと言うから巻き込まれたエルゼス自身も彼と
共にいると決めたセルアとヒビキの2人も笑えたものではなかった。
「俺、学園生活は一応大切だと思ってたんですけど…」
「勉学・部活・青春、かや。確かにそう言った事へ精を出しているお主や
そこな娘を見てみたい、とも思うがの。理由があるのじゃけ」
「!?お姫さん…!?」
そう言い魔の女王がした表情にエルゼスだけではなく、セルアとヒビキも
おどろきが隠せなかった。彼女のした表情は視線をそらした、言いにくい
事を口にする気弱な少女のそれだった。この大陸全土まで征服の手を広げ、
ヒビキが姫と呼ばれるだろうとなりの国アカナチとも友好関係を築いたこの
女王が。何かに悩まされている顔を自分達3人の前であらわにした。それは
3人して目を見開くには十分な理由であり。それがエアリシドにとって
【それ】を使う隙となったのは当然だった。
「毎度芸がないようでならんがの。こうするのじゃきに」
彼女は目を伏せ右手から伸びた左端の指―人間で言う所の親指と中指に
当たる左から3本目の指をこすりパチンと音を立てた。
ヴェェエエエイィイン!!
セルアの全身を紫色の魔力の球体が包み込んだ。
「「セルア!」」
エルゼスとヒビキが球体に同時にふれる。当然だがそこから先に2人の体は
魔力を指一本も通らなかった。害は無いようだがセルアを包む魔力の膜が
完全な壁となっている。そして
「…!……!?…!?」
セルアの声が聞こえない。ただ、セルアが何を言ったかはエアリシドには
聞こえているらしく。玉座から立ち上がったエアリシドはすまし顔で歩き
身構えたエルゼスとヒビキのもとまできた後、セルアの方を見て言う。
「安心せい。今度は時間をかけぬよ。その証拠に主の前で話をしよう。
もっとも、妾が許可した発言以外は通らぬし、解除する方法はないが、な。
【それ】はの」
そうセルアへ言ったエアリシドはヒビキとエルゼスの方へ向き直り、2人に
こう言った。
「相変わらずのことで悪いが…あ奴の友である主らにこそできると思った。
だから頼ませて欲しい。…妾を最終的に憎んでくれて構わんかて」
そう前置きをしエアリシドが口にする。真剣な顔に苦悩の色を見せた女王を
ヒビキとエルゼスは正面から緊張の目で見ることしかできなかった。
*
何で どうして 何故
そんな言葉に答えてくれる人がいない。答えを出すにも材料がない。そして
(全く音が響かない…!?)
答えすら言わせて貰えない。そしてヒビキちゃん達の方からも声が聞こえて
こない。エアリシド…様が魔力を球体状にし、あたしを閉じ込めたみたい。
でも、そうまでして2人に何を話しているの?私にとって都合の悪いもの、
それは……どう考えても【あれ】の話だというのは間抜けなあたしでも
簡単にたどり着く答えだった。
ユルサナイ
長年。長い間、【あれ】を呪った。生きている限り【あれ】を思いだけで
呪おうとして、たまたま生きる―方法:すべ―を得て。更に長年呪いながら
思う。もしも【あれ】の身へあたしの手が届くのなら、あたし自身の手で。
【あれ】が指先すら動かなくなるまで害を直接叩き付け潰してやると。
【あれ】はあたしの父親じゃ決してない。ましてや命でさえない。その皮を
被った別の何かだ。否定なんて誰にもさせはしない。あるはずならあたしの
お母さんは【あれ】と顔すら合わせず息を引き取るはずがない。
最後まで、信じて、愛していたあたしのお母さんを。見すてるわけがない。
あたしは記憶の淵―オクソコから引きずり出す。あたしと2度会った時に、
【あれ】が【発した音】を。
『生きていた?知らん。どうでもいいからこの町の支配人及び各開発方面の
責任者を出せ』
『娘?母?見すてた?何を言っている。そんなモノは記憶していない』
『どうでもいい。指示を伝える。今回受けた自分の役目はそれだけだ』
『何だ、お前か』
思い出すだけで吐き気と怒りがわき出てくる。何をどうしたらあんなモノが
存在できていられるの?あんなモノが世界に必要だというの?そんな疑問を
ぶつけられる相手が目の前にいるのに。あたしは何も言えない。
「………」
こちらを見ないで話をヒビキちゃんとゼス君に続けている女王様の背中を
見てあたしは思う。
アナタマデ アタシノ ジャマスルノ? アンナ イノチトサエ イエナイ
モノヲ タダコワスダケノ サマツナ サギョウヲ
あたしのココロで深い所。そこで黒い液体が渦巻くあたし自身も知らない
暗部に落ちそうなその時。あたしの目にあたしが気に入った彼―ゼス君の
顔が入る。その余りの顔にあたしは目を見開いた。目のはしから涙がにじみ
泣きそうに顔が歪んだのをあたし自身自覚した。
ゼス君があんなしかめる様に細めた申し訳ない目であたしを見るなんて。
ゼス君、何でどうして?何でそんな目であたしを見るの?あたしが本能に
突き動かされるままに【あれ】をぶち壊そうとした時、大暴れしたあたしの
ありさままで見たうえで、あたしに思った事を言ってくれたあなたが何を
聞いたらそんな顔になるの?
ゼス君。あの日最悪な気分できたあの場所で出遭っちゃった時からどんな
あたしの言い分も聞いて考えて。そしてどんな言葉にも答えを返してくれた
ゼス君。君は今、あたしを見てどんな気持ちでいるの?何を聞いてるの?
分からないよ。信じてる。信じたい。話してほしい。声が聞きたい。何より
あの日の君の髪はどうして―
イアシェ君との決闘の日に見たゼス君の髪。あれを思い出す度、あたしは
幼い頃に家の都合で離れ離れになった幼なじみの透明な笑顔を思い出す。
ねえ…ムルちゃん。今どこにいるの?
*
「…というわけじゃから頼みたいのじゃ。返答は…今日向かう先でゆるりと
決めてくれ。最後に」
もう1度先ほどと同じやり方でエアリシドがパチンと指を鳴らす。
パリン
「1階での会議も一区切りついている頃じゃろう。ドールモートに主らと
合流後、昼食を商業区で取らせる。その後に軍備工築区本部へ向かうよう
伝えておる。後はこれじゃな」
3人に、6本指の女王から手の平に入る大きさのカードが渡される。その
カードには3人それぞれの顔と、以下の文章が残されていた。
『この身分証を持つ者に軍備工築区での活動及び、施設の使用を許可する』
「軍部での任、しかと頼むぞ。特務小隊よ!」
3人が3階から1階まで下りてくる。城内の使用人達は忙しいらしく、
城内の誰1人として3人に目をくれなかった。しかし、階段を降りきった
3人を出迎えたのはドールモートだけでは無かった。
「卒業おめでとうさんね、タカナシ特務小隊隊長さん」
ヒビキに近づいて来たのは上層部でも上に立つファーニフアルともう1人、
上層部でも老練のベゼグだった。
「エルシェリッド大佐…レギット将官殿…」
「…主らの様な新しい風がこの軍部に来る事をありがたく思う」
「未熟者ながら色々学ばせて頂きます。宜しくお願い申し上げる」
「かた苦しいねぇ、お2人とも。うれしいのはオレっちもだけど」
「大佐よ…主は業務には真面目なのだから、もう少し言葉に気をつけい…」
「後は足の軽さと言う話だったか…?」
「ちょちょちょ、こんな所まで説教をしかもダブルはやめて!オレっちは
スロースターターなの!」
服が正に会議用の令服でもファーニフアルはファーニフアルだった。
ベゼグはもう60を過ぎているからか、ファーニフアルの扱いは手に余る
ようだった。ヒビキも話題を投じる事にした。
「三十路過ぎが言うでない…」
「ええと…そのですな。ここには見られぬ方がいらっしゃいますが…」
「あ、少佐君かい?彼なら今頃は―」
片や、アスカレナとセルアは
「…」
「…」
「…」
「…」
完璧なまでに無言であり
((しまった。気まずい))
完全に同じ失敗を思ってうなだれた。何かを言うタイミングを計りかね、口を
開けない状態だった。このままでは何を話すにしても困る。それこそ互いに
話したい事は山と言う程あるわけだが。
結局、大人であるアスカレナが折れた。しかし彼女が口にしたのは
「無言なのか」
アスカレナ自身でも信じられない内容だった。
「えっ」
「すまない、正直に言おう。気が動転し、言う事を考えていなかった…私は
お前にかける言葉が見つからん」
アスカレナは今彼女が着ている服と持った立場の事を言っているのだろう。
何よりアスカレナはセルアの今のような立場をよく思っていないからだ。
義妹として他人へ害を与えるかもしれない立場となるのを止めていた。
だからこそ
「ただ…今からでも言葉にするなら…」
「何でも言ってくれていいです」
「また下着付けて無いだろう?それは」
「!?」
指差された胸を反射的にセルアは隠す。アスカレナはすごく安らかな笑顔を
浮かべながら失神しかけて慌てて近くの柱に体をあずけ呟いた。
「本当だったのか…」
そのアスカレナの呟きにセルアはしばしぽかんとして考えた後、顔を
真っ赤にした後に言う。
「ひ、酷いです!?カマをかけたんですか!?」
「普通あんなには揺れないからな……それと。
―似合わないぞ」
「…分かっています」
ある意味で2人の中の通過儀礼的なものだった。10年近く前、約半年前と
たった2度しか顔を合わせない貴族の義姉妹。そのやり取りはもう少し
続きそうだった。
「そうか…考え直す気は無いのか?」
「指定や推選でもないと入れそうにないですから。あたしの場合」
「それは…そうか」
「あたしは【あれ】を許しません」
「多分お前の言ってるだろう復讐について言いたい事がある」
「え…」
「問題外…話にもならないかもしれないが…―」
ヒビキとセルアがそれぞれと話をしている間。そこだけがまるで周囲から
空間を切り取ったしゃく熱地獄のようだった。お互いが目を離さない。片や
ただ周囲を見下ろすよう傍観―眺めていた時に、視線を感じた。片や初めから
対象に向けて目をそらす事無く睨んでいた。その2つの視線が1つとなり
数刻。口が動いたのは見られていた方だった。
「フン…異端児か。何を見ている?」
「…」
「誰に許しを得て私や閣下殿、軍部上層部である我々の方へそのような目を
向けていると聞いている。そもそも栄えあるこの城に小僧や小娘が―」
「知るかよクソが」
【温情】も何もかも捨ててエルゼスが言った。初めの2、3は言わせたまま
無視【してやろう】とエルゼスは思ったがそれさえやめる事にした。そんな
エルゼスに対しニアテルスはあくまで高くとまった貴族らしさのまま、
言葉を口から発しようとする。
「品性も無―」
「言葉遊びなんぞしてる時間があるならテメエの手でどかせや無能。そんな
事もできねえで口しか動かねえならオレはテメエに対し、したい事を誰にも
有無言わさずさせてもらう。それだけだが」
「貴様―…!」
ようやくニアテルスは自分自身に向けられた、感じた事の少ない凶暴な
殺意に口を閉ざす。周りすらその殺意に顔を向けた中で。エルゼスは手を
ふらつかせる。周りに目があろうが気にはしなかった。やる時にやる。
この城でエルゼスが裁判を受ける際、セルアがあの男にやったように。
どんなスキを見た時にも動けるように魔力を足と手にエルゼスは込め―
何もかも押しつぶす言葉が発せられた。発したのはドールモートだった。
「昼食の時間だ」
―act2へ続く―
今actと次のactでは時間軸前後を再びやってみようと思います。
少しでも楽しん感想とか待ってます。ではでは、次回はなるべく早く
できるはずなのでお楽しみに!
―次回予告―
「妾自身ではどうする事も出来ん…あ奴はもう妾なしではいられない精神と
肉体となってしまった。だから【2人】の今後をどうか…救いあるものに
してほしい。これは…妾の我がままじゃよ」
女王から語られた忠臣のありよう。その男は今―…
「このような事を認めてよろしいのか?彼ら3人には失礼かもしれませぬが
不信任を申し上げる」
直々の報告と
(当人にしか使えぬ機龍?関係はない。その化けの皮、はがしてくれる。
私自らが興じた楽しみごとの1つとしてな…)
そして余興が幕を開く。
次回Stage2-act2:告白と「不信」




