第30話 バカ飛鳥
教室に戻ってため息をつく。
飛鳥のバーカ!!!
私、勇気出していったのに!!
あんな返事が 返ってくるなんて思わなかったんだもん・・・
私と2人がいやなの?
ねぇ なんで不安にさせるの?
頭の中と胸の中がぐしゃぐしゃして・・・・・・
「・・・燐?どうしたの?」
「・・・・・・カノン」
後ろを振り向くと微笑むカノンがいた。
そういえば 告白・・・されたんだっけ?
どうしよ・・・
「カ カノン!あのね 私ね・・・」
「ん?何?」
がしっ
途端後ろから右腕をつかまれる。
「燐!」
・・・飛鳥
なんなわけ?
カノンと私がしゃべるのがいけないの?
変なとこで意見がハッキリしてる
1番 不思議なことには答えてくれないくせに・・・
「カノンとしゃべるな カノン放課後話あるっつったよな?悪いけどそれまで・・・」
「・・・っ」
イラッときて 思わずつかまれた腕をふりまわして手を離させる。
「・・・燐?」
飛鳥の驚いた声 顔は見ない
顔を見たら・・・私・・・
「カノンと喋るなって・・・なんで喋る人まで飛鳥に決められなきゃいけないの?もう・・・全部わかんない」
飛鳥の言いたいこと したいこと 気持ち
全部わかんないよ
言ってくれなきゃ・・・
『いや・・・ちょっと・・・』
そんなせりふではぐらかすくせに
あぁもう なんかやだ
「飛鳥なんて知らない!カノン 行こ!!」
そう言ってカノンの腕をつかんで廊下へ出た。
後ろから視線を感じたけど 振り向かなかった。
もうやだ
なんか 面倒になってきた
なんで悩まなきゃいけないの?
なんでいい加減なの?
そんなのがいっぱい浮かんだけど
1つ1つ考えたくもなかった。
だって 行き着く答えがわかってたから。
飛鳥は 私とのこと いい加減な気持ちだったの?
おかしいな
飛鳥から告白してきたはずなのに・・・
それなのに なんで私がこんな不安なの?
なんで 私が・・・