第27話 お祭り
みんなに変化を教えたのは次の日のことで
教室の片隅に いつものグループを集めて 2人で言った。
「燐・・・なんで飛鳥なわけぇ?」
明美がため息まじりに言う。
「へ なんで?」
「カノン君のが絶対いいじゃん!顔とか!」
「うるせぇよ明美・・・」
飛鳥がむすっと不機嫌そうな顔で言う。
「そりゃ顔のこと言ったら俺なんて・・・だけどさぁー」
「何ぶつぶつ言ってるの?」
ニヤニヤ笑いながら言うと飛鳥は顔を赤くした。
「私はカノンより飛鳥のがかっこいいと思うけど?」
そういうと飛鳥は顔をさらに赤くした。
みんなはため息を漏らす。
「なっなんだよお前ら!ため息なんて!!」
「いや・・・ついこの間まで恋心を否定してた奴がバカップルになってやがると思ってさぁ・・・」
「イチャつくのはいいけど・・・今燃えるとさめるの早いぞ〜」
新一達が口々に言う。
「うるせぇな!バカップル言うな!冷めたりしねぇよ!俺は!!」
俺は・・・?
「・・・そりゃ 燐が冷めたら・・・あれだけど・・・」
なんか飛鳥 昨日から可愛いんだけど?
「私が飛鳥のこと嫌いになるわけないじゃん」
そういうと飛鳥は目をそらした。
「・・・お前ら バカップルだな本当に」
要があきれたように言う。
「あーつきあってらんね 話題変えよー」
新一も「飽きた」というようにみんなにそう言った。
「あ、ねぇねぇ 今度神社でお祭りあるらしいけど どうする?」
「あー・・・この辺祭り多いよな。」
私達の住んでるところでは春1回夏2回秋1回お祭りがある。
その度みんなでいってるんだけど・・・
「どうする?今年・・・みんな一緒で行く?」
明美が明らかに私と飛鳥を見ながら言う。
「・・・まぁ、燐と飛鳥は2人で行くだろ?」
新一が口のはしをわずかにつりあげて言う。
チラッと隣にいる飛鳥を見ると何か考えてるみたいだった。
「・・・いや みんなと行くよ」
飛鳥が言うとみんな目を丸くして口をわずかに開けた。
「なぁ?」
飛鳥はこちらを見て同意を求めてくる。
そんな・・・同意を求められても困るよ
本当のところ できれば2人で行きたい って思ってる。
だってせっかく両思いになったんだし・・・いい機会じゃない?お祭りなんて。
なのに みんなと一緒なんて・・・
せっかく一緒にいるのに話したりできないじゃん どうせ飛鳥男子といるんだもん!!
「え・・・燐 一緒でいいの?」
「え・・・」
飛鳥がキッパリ言うんだもん・・・いやだっていえるわけないじゃん?
「う・・・うん みんな一緒のほうが楽しいだろうし・・・」
そう言うと新一と要が2人同時に大きなため息をついた。
キーンコーンカーンコーン・・・♪
チャイムが鳴り響くとみんな席に戻る。
前の方の席にいる飛鳥の背中に問いかける。
『なんでみんな一緒がいいなんて言ったの?』
ずっとそれが気になって 授業どころじゃなかったよ・・・
だけど本人にも聞けなくて 休み時間はずっと夢乃達といた。




