第11話 夢乃と飛鳥からのメール
目をこすって画面を見る。
『飛鳥の事だけど 新一が追いかけていったんだから大丈夫だと思うよ。』
夢乃からのメールはいつもこう。
いつも 私の心配や不安を見透かすような内容を送ってくる。
それを読んで 悲しくなったり 嬉しくなったり 安心したりする。
だから夢乃が好き。
『うん ありがとう!』
返信するとまたすぐ返事が来た。
『気にすることないと思うけど・・・・・・飛鳥はカノン君の事が嫌いなんじゃなくて、燐と仲良くしてたのが気に入らなかったのかもよ?』
・・・へ?
どういう意味?
私とカノンが仲良くしてたから機嫌が悪かったの?
なんで?
「???」
『どういう意味?なんで私がカノンと仲良くしたら飛鳥が機嫌悪くするの?』
そうメールを送ったけど 夢乃からの返事はなかった。
しばらくして 意識が遠のいてまた着信音。
「んん・・・」
手を伸ばし 携帯を持つ。
また目をこすってメールを見ると夢乃。
『返事送れてゴメン 自分で気づいたほうがいいと思う。飛鳥は素直じゃないから・・・意味がわかんなかったらそのうちわかるから気にしないでいいと思うよ』
「???」
やっぱりわかんなかった。
そのうちわかる?
そのうちって いつ?
明日?来月?来年?大学生になったら?大人になったら?お年寄りになったら?
・・・私が その意味を理解するまで みんなは私の側に いてくれるの・・・?
飛鳥 全部教えてくれればいいのに・・・
チャララー♪
「!!」
また着信。
見ると今度は飛鳥。
思わず飛び起きてメールを見る。
『さっきは急に怒ってゴメン。ちょっとイライラしてたから・・・本当になんにもないから。意味なくイライラしてて・・・ 本当ゴメン』
「・・・・」
なんとなく ホッと胸が言った気がした。
よかった
飛鳥からメールが来なかったら 明日私学校行きたくなくなってたかもしんない。
『ううん 謝らなくていいよ?んじゃまた明日ね(^-^)/~~』
送信して携帯をベッドに置く。
寝ようと思ったけど やめて夕飯を作りにキッチンへ向かった。