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第9話 キッカケ 見えなかったモノ

「・・・・・」


イライラする


燐 心配してたよな・・・って アイツが悪ィんだよ!!


なんでカノンってのかばうんだよ!


アイツのいいトコなんて聞きたかねーよ!教えんじゃねぇ!!口に出すな!!


・・・って


「・・・わけわっかんねー俺・・・」


何で燐に怒ってんだよ


何でこっちの道に来てんだよ 家向こうじゃんか


何でイライラすんだろ?


ここまでイライラしたことあったっけ?


覚えがない


「あー!わっかんねぇ!!」


思わず怒鳴るとそばにいた親子がこちらを見る。


ハッとしてまたため息をつく。


ポンッ


「あ?」


肩をたたかれてふりむくとそこにはニヤニヤ笑う新一。


どうやら俺を追ってきたらしい。少し汗をかいてる。


「・・・なんだよ新一」


「いや〜お前もわっかりやすい奴だな〜ってさー」


何がわかりやすいんだよ?


またイライラが来る。


「はぁ?意味わかんねぇ」


「燐にあたるなよ お前がムカついてんのはカノンだろ?」


「・・・燐もムカつく」


「へ?」


「カノンって奴のいいトコ俺に教えやがって 知りたくねーよ かばうんじゃねーよ」


こんな事新一に言ったってしょうがないかもしれない


口に出してからやっと恥ずかしくなる。


「べっ別に俺はっ」


「アハハハハッ!!!」


新一が狂ったように大笑いする。


さっきの親子は早歩きで俺等を追い抜く。


「なんだよお前!!アハハッ そういうことか!!」


「は?そういうことって どういうことだよ?」


「自覚ねぇのがお前らしいけどバッカだなー」


「なんなんだよ!早く説明しろよ!!」


「お前さー燐に惚れてんじゃねーの?」


・・・・あ?


「なんだそれ バッカじゃねーの?んなわけねぇじゃん」


燐だろ?


そりゃ可愛いし 性格だって・・・


けど 今さらそんなことあるわけないだろ


「いや、俺も今気づいたけど 考えてみれば一致するよな?4人の女に近寄る男を俺も睨むけど お前って燐の時異常に反応するしな!!」


「は?そりゃ 仲いいんだし・・・当たり前じゃねぇの?」


「バーカ 友達だからってだけで守るかよ。だったら明美達も同じようなだろ?」


言われてみて頭の中でビデオみたいにまき戻しする。


以前ゲーセンに9人で行った時夢乃がナンパされても男を追い払ったのは新一。


その前に明美が痴漢された時なんて俺はみんなが痴漢した奴を警察につきだすのを見てるだけだった。


確かに 燐の時が1番反応するけど・・・


「今まで燐が俺等以外の男と仲良く・・・ってことがなかなか、なかったからな。気づくキッカケがなかったってことか」


「な・・・ッ!?けど燐だぞ!?」


「うんうん わかってるよ。けど 少し考えてみた方がいいと思うぞ?俺は」


考えるって・・・何をだよ?


俺が燐を好き?


んなわけあるかよ・・・


意味 わかんねー・・・


「カノンに嫉妬するのはいいけど 燐を怒らせない程度にな。」


「・・・別に 嫉妬なんて・・・」


「ハイハイ 早く気づくこったなー♪」


新一が妙にご機嫌に歩き出す。


・・・なんなんだ




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