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連絡手段は大事です

「やっぱりいた。アンタ1人で来てさみしい奴ね。まぁアタシと違って友達いないもんね!」


「俺が優秀だから頼まれて研修の準備を手伝うために早めに来ただけだ。本当、優秀すぎてすみませんね。ミニスカ副隊長。」


爽やかな笑顔を浮かべながらしおらしく謝る態度がさらに杏を煽る。顔を真っ赤にしながら怜司につっかる2人にいつもの事だと無視して中に入っていく。


「それにしても今日の研修担当って誰だったかしら?」


「たったしか、五道様でした。えっと今度の研修の研修って…。怜司さんからもらった紙に書いてありました。」


ゴソゴソと携帯を取り出して写真をみせると穿鬼の眉間に皺がよる。見せろなんて言いながら携帯の画面を確認する。


「…ミニスカ!お前今日の研修の事怜司から聞いたのに紙どうしたんだ。俺は一切見てないが…。」


「えっ?怜司から紙はもらってないですよ。」


「はぁ〜!!何ウソついてるんだよ!連絡しただろ!ヘートに連絡しただろ!」


通称Hell Talk、地獄での連絡手段"ヘート"は地獄で働く人に必須のアイテム。別名社畜の首輪とも言われている。これなくては仕事ができないし誰がどこにいるのか分かるGPS機能も搭載している。忙しい上司の位置も提出期限間近の書類の確認、連絡手段などなど多機能満載のアプリである。反対に上司からも部下の位置が把握されている。


「アンタからのヘートは既読スルーよ!だからこの前勝手に話してかけてきた時に研修あるって聞いただけ!だから紙はもらってないって言ってんじゃん!」


「お前…マジかーー。と言うか!隊長もいい加減携帯を持ってください!連絡取れなくて不便すぎる!」


米神に青筋をたてながらダンっと机を叩き怜司は2人に向かって怒鳴る。杏はウザっと呟き穿鬼は気にする事なく袴の間から何かを取り出した。


「携帯電話は持っている!ただ俺の携帯にはアプリが入らないしなんなら話すか聞く事しかできない!」


「もう、隊長ったら。それは携帯電話じゃなくて糸電話じゃない。糸を伸ばしたらいいって分けじゃないのよ。しかもそれも自分で作ったんでしょ?」


持っている糸電話の束をみんなにみせこの糸伸びるんだなんて説明をするも呆れたように温子がため息をついた。所詮は糸電話である。


「便利なのにな……まぁ、これで不便なことないからまぁいいか。」


「「不便すぎるでしょ(だろ日)!!」」


「わぁ、副隊長と怜司さん息ぴったり…凄い。」


「ハヤテ、そこじゃないでしょ。それより研修担当の五道様はどうしたのかしら?」


温子が周囲を見るも五道転輪王の姿はなく研修用の資料とホワイトボードにデカデカと研修の研修と書かれているのみである。


「俺らを呼んでおいて研修担当来てないとか職務怠慢だろ。連絡はどうなってるんだ?」


「それ絶対隊長のセリフじゃないですよね。連絡手段を獲得してから発言して下さい。」


呆れプラス冷えた目で穿鬼を見ながら怜司はみんなを取り敢えず席に着くよう促す。糸電話は…なんてブツブツと不満を言いながら穿鬼は杏の隣の椅子に座る。


「隊長〜もう仕方ないですよ。研修終わったら絶対携帯見に行きましょうね。絶対ですからね!お願いですからね!」


杏に揺さぶられながら納得はできないと言った表情のまま取り敢えずわかったと頷き手元の資料に視線を落とした。


「すまない!!30秒程遅れてしまった!!よし皆んな揃ってるな!それでは、明後日はぐれ魂の回収に行くからな!因みにバナナとプロテインはおやつに含まれないからな!水筒の中身はお茶か水のみ!以上解散!」


扉が開いたと同時に話すと嵐のようにどこかへ行ってしまう五道転輪王にしばらく動けずにいたが最初に正気戻った温子が叫んだ。


「五道様〜!!集合時間とかは!?」


どどっと再度音がすると再び扉が開く。息切れなくニカッと笑顔を浮かべ、朝5時に閻魔庁の扉前集合と伝え再度走り去っていった。



「この研修の研修っているのか?それより朝5時って……早残つくのかよ…これ。」


穿鬼の虚しい呟きに他の4人も心の中で同意っと思っていたとか。明日から始まる研修、この世界での初めての任務になるなんてこの時は思いもしなかった。



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