ヒップホップと大麻について思うこと
まぁ、ドラッグカルチャー自体を否定はしません。
私は中島らものファンでしたし、ビートルズにすらドラッグを題材にした楽曲があります。
ただ、今の時代、世界的にドラッグへの取締は強化されていて、発覚したときの周りへの影響を考えて尚、使用するならば、相応の覚悟と理解をすべきですよね。
まぁ、そんな配慮あれば使いませんが。
先日、人気沸騰中のReggaeDeejay(大雑把にレゲエのアーティストのこと)が大麻取締法違反で逮捕されました。
まぁびっくりはしなかったんですが、内偵が入ってたそうなので、密告されたのかなー、くらいの認識です。
で、ヒップホップ界隈とかレゲエ界隈で大麻の話題が出て、思いだすのはDotamaさんなんですよね、奴隷としては。
まぁ、単純にヘッズ(ヒップホップではファンのこと)のひとりだからってもあるんですが、Dotamaさんは以前、警察庁が行った大麻乱用防止キャンペーンに参加されて、「大麻を撲滅する」とのキャッチフレーズでオファーを受けて活動してたことがあります。
この「大麻撲滅」の広告塔として活動したことはヒップホップ界隈ではかなり批判されて、バビロン(権力側のこと、この場合は警察)の犬なんて蔑称まで付きました。
mcバトルなんかでも、対戦相手にこのネタでディスられることも多かったんですが、「金のためでもプロップス(名声・人気)のためでもなく、ヒップホップが麻薬だらけのカルチャーって思いたくないから、やっただけ」と突っぱねて、吸いたきゃ吸えばいいが、俺は草なんて嫌いだってスタンスはカッコいいと思うんですよねー。
まぁ、Dotamaさんは高校卒業後にラッパーになるために就職してサラリーマンとして働きながら、音楽活動して、サラリーマンとして出世していく中で、音楽活動が制限されるよりはと脱サラして音楽一本に絞ったって異色のラッパーさんですから、目線が一般よりなんですよね。
スーツ姿でmcバトルでは「ディスの極みメガネ」と呼ばれるほどにお強いのに、普段は物腰の低い丁寧で紳士的な方で、地元栃木県の観光大使もされていますし、官庁などから仕事をオファーされるあたりも異色のラッパーですよね。
で、ヒップホップやレゲエで大麻をやってる人たちの中では、ヒップホップやレゲエと大麻は切っても切れない関係で、ヒップホップの歴史には大麻は必ず出てくるし、必要なもので、大麻やらない奴はリアルじゃない、なんて言う奴もいます。
奴隷はヒップホップの20年以上のヘッズでレゲエも好きですが、この考えには否定的です。
ヒップホップは様々なブラックカルチャーが融合して出来たカルチャーですが、音楽としてのヒップホップは1970年代当時の非常に治安の悪かったサウスブロンクスで、黒人たちが互いに流血沙汰になることを避けるためにグラフやラップ(当時はポエムリーディング、曲なしで即興の詩でディスしてた)で決着をつけるようになり、そして、やっぱりサウスブロンクスで行われてたレゲエイベントでヒップホップビートが生まれて、幕間に驚かしで登場したブレイク(型破り)ダンサーたちのダンスとも融合して出来上がったカルチャーなんですよ。
元々、迫害や差別にたいして一致団結して立ち向かうブラックのつよい結束が背景にあるし、ジャマイカの文化的な影響が色濃いんですね。
で、ジャマイカではマリファナは神聖なハーブとして、魂を浄化する大切な薬草なんです。
なので、ガンジャ(乾燥大麻)を吸う文化が元々あるんですね。
日本でも、フォークやロックなどが入ってくるのと同時に様々なドラッグカルチャーが流入しましたし、そもそも、覚醒剤を最初に開発したのも日本ですから、アングラ文化にドラッグカルチャーがあるのは否めませんが、あくまでもアングラのものであり、その中でも非合法の「悪いもの」という扱いです。
日本には大麻を常用する文化はありませんし、人種差別に対抗する、つよいコミュニティの結束があるわけでもありません。
日本に最初にヒップホップを持ってきたのはいとうせいこう氏だと思うんですよね、奴隷の知ってるかぎり。
いとうせいこう氏は「アメリカにこんなかっこよくてスゲーカルチャーがある」って、真っ先にとびついて、ターンテーブルでスクラッチしたり、ラップ曲をつくり、音源として発表したり。
あくまでも、「新しいコンテンツ」として楽曲やダンススタイル、グラフの文化の表面的なところを紹介しながら、自身もプレイヤーとして活躍したんです。
いとうせいこう氏が日本にヒップホップを持ってきて、その後に続くプレイヤーが出てきた流れで「大麻」って、別に必要ないんですよね。
その後のシーンでも、確かにジャマイカやアメリカに行って、「ガンジャ」に染まったプレイヤーもいるかもだし、その影響でガンジャを吸うプレイヤーやヘッズがいるかもしれませんが。
日本を代表するプレイヤーは吸ってない人も大勢いますし、吸ってる割合って、お薬やってる芸能人と同じで、「業界にいたら」一般より手に入りやすい、勧められやすいってだけですよね。
そもそも、普段は「ヒップホップやレゲエなら草やるのは当たり前、批判する奴はワック(偽物)」なんて言ってながら、いざ捕まると「反省してます、世間の皆様にご心配をおかけして、繰り返さないよう、気をつけます」なんてコメントするの、ダサいですよ。
なら、「悪いことなんてしてねーよ。非合法な日本がおかしいーんだ」って、事務所を首になっても貫きやがれってね。
結局さ、「吸いたいから吸う」であって、その言い訳にヒップホップやレゲエを使うなってこと。
Dotamaさんがmcバトルで言ってましたが、法を破る破らない、草を吸う吸わないなんて、自分で決めろよって話なんですよね。
ラッパーだから、レゲエやってるから、海外じゃ合法だから、ジャマイカじゃ神聖な薬草だから、音楽の歴史には大麻は深く関わってるから。
だから何、ですよ。
素直に「吸いたいから吸うの、それで捕まったら自業自得だし、いーだろ」って言うほうがはるかにマシですよ。
結局、文化的な背景が全くことなるカルチャーを表面的なコンテンツとして輸入して、日本独自のカルチャーとして発展させてる訳で、いまはmcバトルシーンなんて、日本はかなり進化したわけですが、その足掛かりには高校生ラップ選手権なんて企画も大きく関与してるわけです。
裾野をひろげ、プレイヤーとヘッズを同時に増やした高校生ラップ選手権ですけど、それこそ「大麻やるのが当たり前」なんてカルチャーだって言われたら、親御さんは大事なお子さんを企画に参加させづらいだろって。
自分たちが勝手に欲望のままにガンジャ吸って「吸うのを批判するのはカルチャーを理解してねー、仲間の足引っ張る裏切り者」とか言いながら、盛大に日本独自のカルチャーとして定着させようと努力してるラッパーたちの足を引っ張ってるってことに気づいて欲しいですね。
まぁ、吸いたきゃ吸えばいいよ。
で、全員ぶちこまれて、スポンサーからも事務所からも切られてくれ。
感想お待ちしてますщ(´Д`щ)カモ-ン
( -ω-)y─━ =3コレハ、タバコダヨ