表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
僕の生きるこの世界で  作者: KAGE:429
第一部 災厄の復活
3/248

記憶をなくしていた

 カルニアとリザールは今、バステの家にいた。兵士たちと国王に状況を伝えた後、国王が


「カルニア、リザール、少し様子を見て来てくれないか」


「はっ!分かりました!」


カルニアは大きく言ったが、リザールは面倒臭そうにため息をついていた。例の少年は本当に金髪で青と白のローブを着ている、聖職者のような格好だ。比較ではないがリザールの髪の色はきれいな銀だ。魔術師のバステは魔法''回復''(ヒール)で少しずつ治療していた。バステは黒のローブに三角帽子で青緑色の髪の色だ。魔法使いといってもバステはそこそこ若い。


「カルニア、そこのフラスコを取ってくれ」


「はい、これは何ですか?」


カルニアが聞く。


「これは魔法''異常回復''(キュア)を応用した気付け薬だ」


バステは王国指定魔術師の三本指に入るほどの実力者だ。気付け薬を鼻の下に塗られた少年は少しして目を覚ました。


「ここは…?」


「目が覚めたか。気分はどうだ?」


バステが気付き声をかける。


「あ、あなた方は…?」


カルニア達は事情を説明した。


「それは、ありがとうございます…」


「君、名前は?」


カルニアが聞くと…


「名前…?分からない…」


一同は驚いた。洞窟の奥にいたとはいえ記憶をなくしているとはだれも思わなかった。するとリザールが適当に


「じゃあ今からお前はナナシだ。記憶を取り戻すまでその名前で呼ぶぞ」


「あ、はい…」


ナナシと呼ばれた少年は困惑したようだったがすぐにさっきまでの雰囲気を取り戻した。


「しかし君、魔力の量が半端じゃないな…」


バステは感心していったが、カルニアには少しだけリザールは微塵も感じなかった。カルニアは11歳の時に母を亡くし当時すでに父親は行方不明だった。バステはそんなカルニアを引き取って育てた…というより弟子にして育てた。カルニア自身、学校で剣術を少し習っていたので多少の魔法を使える魔剣士という道を選んだ。

評価をするにはログインしてください。
この作品をシェア
Twitter LINEで送る
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ