何も知らない少年達
その昔、レセルスという神がいた。その神の間に双子の神が産まれた。
その後、兄のゴーガは反乱を起こし……封印された。
弟の名は…否、今は伏せておこう…
物語の要になる存在の名を…
子供が母親に聞く。
「ねぇお母さん。お父さんはいつ帰ってくるの?」
その子供は悲しそうだが平然を装って自分の母親に聞く。
「………………………」
しかし母親は何も答えようとしない。
「お母さん…?」
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「………ア……ニア………のか…」
外から声が聞こえる。
「カルニア!!カルニア!!いないのか~!ゴブリン退治に行くぞ~!」
その声に赤い髪の少年は目を覚ます。
「ん…この声はリザールか…」
少年は眠そうに言う。
「ん?ゴブリン退治?しまった!!すぐ行くよ!!」
カルニアと呼ばれた少年は外に聞こえるように大声で言った。
「(そういえばまた同じ夢だったな)」
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洞窟の中で最後のゴブリンを斬ったカルニアの元にリザールが帰ってきた。
「なぁカルニアここってこんなにモンスターいたか?」
「いや、ここ最近出るようになったらしい…」
リザールは自分から聞いたのにどうでもいいという風にため息を吐きながら言った。
「それより腹減ったぜ~朝飯食ってねぇんだよ…」
そう言うと出口の方に歩いて行ってしまった。
「あっ!おい先に報告…って、全く…」
カルニアは呆れながらもリザールの後を追った。