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異世界便利屋、トゥットファーレ!  作者: 牛酪
四章.名・B・探偵、ライカちゃん!
80/110

74.驚愕の真実!?

『なんだか不穏なこの事件。

ぞくっとする気配を感じながらも、調査を開始した。

がんばって真実を探し、辿り着いたのだ。

とても疲れた。ビール飲みたい。ポテチ付きで。

けども、どうやら犯人も勘づいたようで。

まぁ、襲いにきた訳だ…………

せっかく真相に辿り着いたのに、これでは…………!

んぅ、もどかしい…………!魔王、キレそう。

でも、これだけは書き残しておく。後続の為に。

しかし、見つかって消されてもあれだから暗号で。

ただ、難しいから頑張って解いてくれ。


【このじえん はんにには かぬやまさ】』


魔王の残した置き手紙には、そう綴られていた。


「ちょっ、これ、魔王が…………!?」

「一族の王がやられるなんて、どういうことなんですか!?実力化け物ってレベルではないような!?」


俺とコルネさんは、手紙の内容を理解するやいなや慌て始める。だって、魔王が…………!ゲーマーだし変人だけど実力だけは無駄にあってなんかビームとか撃ったりするあの魔王が…………!?


「おいライカ、これって、やっぱり…………」

「…………うーん、ライカちゃん的にこれはまずいと思います」

「や、やっぱり…………!」


真犯人がそれほどの実力者となると、俺達だけで立ち向かうことなんて到底無理だ!そんなの、どうやって…………。


「おっそうじー、おっそうじー…………って、あれ?レイとライカじゃん、何やってるの?」

「ディ、ディアブロ!?」


城に入った時はフェルに応対してもらったので、その存在に気がついていなかったのかさも意外そうな様子でディアブロが部屋に入ってきた。


「…………あれ?そちらはギルドのお姉さん…………コルネさんだよね、いつも討伐やらなんやらでお世話になってます。何か魔王様にご用事でも?」

「あ、はいこちらこそいつもモンスターの討伐ありがとうございます…………じゃなくて、その、魔王さんが!」

「え?魔王様に何かあったんですか?」

「ディアブロ、これ!」

「手紙?なになに…………ちょっ、これ」


ディアブロさんの表情が曇り、わなわなと震え始める。…………やっぱり非常事態なんだ、一体どうすれば…………


「まーたあの魔王様(あほうさま)はっ!事件の謎を解くなんて意気込んでたけど、解けないからって意味深な暗号残して逃げるなんて!バレバレなんですよ!」


黒幕をやっつけ…………


…………今、なんて?


「あのさディアブロ、それってどういう」

「あーっ、暗号解けました!やっぱりぶろりんの言ってる通りです魔王さん逃げました!それで調査とか真相とか、探偵ごっこでも風上に置けませんよ!」

「あ、あのディアブロさんライカさん、私さっぱり言ってる今が分からないんですが…………。ど、どういう?」

「縦読みしてみて」

「縦読みです」


…………渡された手紙をコルネさんが受け取り、二人で覗き込む。文面は…………


『なんだか不穏なこの事件。

ぞくっとする気配を感じながらも、調査を開始した。

がんばって真実を探し、辿り着いたのだ。

とても疲れた。ビール飲みたい。ポテチ付きで。

けども、どうやら犯人も勘づいたようで。

まぁ、襲いにきた訳だ…………

せっかく真相に辿り着いたのに、これでは…………!

んぅ、もどかしい…………!魔王、キレそう。

でも、これだけは書き残しておく。後続の為に。

しかし、見つかって消されてもあれだから暗号で。

ただ、難しいから頑張って解いてくれ。』


…………『なぞがとけませんでした』…………。


「あの、これって」

「敗北宣言だね。いい感じに誤魔化そうとした結果のこれだと思う。おそらく遠方でゲームでもしてるんじゃないかな」

「え、じゃあこの下の暗号みたいなのは」

「それ、多分ゲームのパスワードです。机に置いてあるこれの」


…………目に付いた『ゲームボーズ』と書かれたゲーム機を手に取り、電源を点けてみる。ピロンと言う音がした後、こんな表示が。


『DaikonQuestⅡ START password』


無言でpasswordを選び、『このじえん はんにには かぬやまさ』と入力する。


…………レベル28の勇者御一行が現れた。


「…………えっと、全部ミスリード?」

「そゆこと。仮にも魔王という肩書きを持ってるから、駄目だった事を知られたくなかったのかもね。だからってこれは紛らわしすぎるしありえないと思うけど」

「魔王って…………魔王って一体…………」


ついにさん付けを止めたコルネさんが、気が抜けたように崩れる。そりゃ、意味深な事書いておいて嘘でしたってのは心にくるものがあるよな…………。


「しかし手がかりが無くなっちゃいました…………魔王さんも居ないですし、一体どうすれば」

「ん?ライカ達も件の犯人探してんの?」

「そうです!今の私は名探偵ライカちゃんなんです!という訳で、手がかりとかあったりします?」

「そうだね~…………占いならしてあげられるよ」


占いって、ディアブロ…………。


「占いっていっても、気休め程度にしか」

「魔術を使った100%当たる占い」

「ならないんじゃ…………って、100%!?」

「うん、もう絶対当たるやつ。といっても、本職じゃないからかなりざっくりしたものになるけどね」

「それでも手がかりにはなるって事だろ!?」

「そゆこと。通信教育で習得したばっかだから試してみたいし、やってみない?魔王様も私を頼らなかったのが運の尽きだよね」

「ぜひ頼む!」


手がかりが皆無に等しい今、少しの情報でも有難い!ここは遠慮なくディアブロに頼ろう!


「それじゃ、いくよ!『プレディツィオーネ』!」


ディアブロの指先から光が放たれ、壁に文字を映し出す。古代文字…………といったようなものなのかは分からないが、何やら読めない文字だった。


「ふむふむ、なるほど」

「ど、どんな感じなんですか?ディアブロさん」

「そーだねぇ…………これどういう意味だったっけ…………。あっ、思い出した。なになに、そういう事か。分かったよコルネさん」

「なんて出たんですか?」

「『犯人はあなた達の身近な所にいる』だって」


身近な所…………それって、やっぱりギルド職員のヴェルカー!?


「ぶろりんぶろりん、その『身近な所』ってどれぐらいの範囲なんですか?」

「えーっと…………この街全部位かな」

「いや広っ!?」


ある程度絞り込めたと思ったら、全然違った!?なんだ、そりゃ!?


「…………それ、どうなんですか」

「しょ、しょうがないじゃんざっくりしたものになるって言ったじゃん…………」


それにしてはざっくりしすぎじゃないですかね…………?


「えー、コホン!でも、この街の外に犯人がいない事は確かだから!根気よく捜査すれば、きっと見つかる!…………はず」

「…………はず?」

「…………とにかく頑張って」


…………投げたな。


「ぶろりんの言う通り!下手な鉄砲も数打ちゃ当たるんです!」

「お前それ自分が迷探偵である事を認めてるようなもんだぞ」

「ち、違いますし!しょうしんしょーめーのメイ・B・探偵ですし!」

「はいはい分かったよ、・B・探偵」

「略し方!顔文字みたいになってますから略し方ぁ!!」


…………まぁ、一応ざっくりだけど情報も得られた訳だし、文句言ってても仕方ないか…………。


「じゃあ次、どこ聞きに行くよ」

「そこはもう、決まってます!」

「一体どんな所なんですか?」

「ふっふっふ、それはですね…………!」


ライカは不敵に笑うと、一言。


「ギルドです!!」


そこもう行ったでしょアホなのお前!?

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