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異世界便利屋、トゥットファーレ!  作者: 牛酪
三章.雪月花の勇者御一行、異世界体験!
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66.全てを断て、燻銀剣

いきてる(しんでる)よ?」


フェルは、勝ち誇った笑みでスペクターにそう告げる。


「なっ…………!?ば、馬鹿な!?」

「ふふ、うふふふ!あはははは、やりましたよ皆さん!作戦成功です!」

「だね、リコおねーちゃん!そして魔王ちゃん!」

「うむ、ビームを撃ちまくった甲斐があるというもんだ。なあ、ディアブロ、フェル?」

「うん、私がんばった!皆のお姉ちゃん大勝利、ってやつだね!」

「…………くちほどにも、なし」

「皆さんお疲れ様でーす!やりましたね!」

 「同人的展開にならなかったのが残念ですが、それでも勝利です!」

 「というわけで、貴方の策は封じられました。これで終わりですお嬢様の怨敵(ターゲット)


スペクターが見せた困惑の表情に、あたしときいろ以外が笑って返す。えっと…………ど、どういうこと?


「…………ご、ごめん、水を差すようで悪いんだけど…………クッキーちゃん、何がどうなってるのかさっぱり」

「あ、あたしも。どういうこと、これ?」

「そうだ!!貴様ら、一体何をしやがった!?」 「ちょっと同人でよくある展開にならなかったのが残念ですが…………まぁ、勝利ですよ皆さん!料理作った甲斐がありました!」

 「と


それに対し、フェルは悪い笑顔を浮かべると。


「…………それは、あいつらにきくと…………いいんじゃ、ね?」


そう言って、後ろを指差す。振り向くと、そこには…………


「どうやら、成功したみたいだな!」

「はいっ!ライカちゃんががんばったお陰ですねっ!」


あいつらが、いた…………!




























とらっかで飛ばして、ようやくスペクターの元へ辿り着く!周りを見渡してみると、死屍累々、阿鼻叫喚の地獄絵図!となると、あいつら成功したんだな!


「なっ…………!き、貴様は…………!」

「この前はよくもやってくれたわね、逆襲のリヴィよ。私の能力、返してもらいに馳せ参じたわ」

「よくもやってくれたね、スペクター!やられた分、ボッコボコにしてやるんだから!」


ルミネは腕をゴキゴキと、リヴィは首をゴキゴキと音を立てさせる。…………片っぽは首凝ってるだけだな。


「ちっ…………ネクロマンサーとアルケミストを、しかもアルケミストの方は能力まで奪還されちまったか…………!……でも、それは死霊術の失敗理由にはならないはずだ!能力は確かに俺が持っているはずなのに、貴様ら一体何をした!?」


 その言葉に、六花とクッキー、それにルミネとリヴィも知りたいという風に頷く。どうやら気が付いてないようだな、なら教えてや……


 「ふっふっふ!それはこのライカちゃんが教えてあげましょう!」


 おいしいところ持っていかれた!いやまあ、発案はたぶんエクレアさんとライカだから当然っちゃ当然なんだけどね!


 「まず第一に!この人達一回生き返りましたよ?」

 「なっ!?」


 その言葉に、スペクターは驚きの声を上げる。


 あの時、ライカが掛けた隠密魔法と蘇生魔法。それは、幻霊たちに気付かれずに弱体化を施すためのまほうだったんだ!


 「クソ、やけにあっさりと眷属が倒されていくと思ったら、そういうカラクリか!おのれ、小賢しい!

 「ひっかかったあなたの方が間抜けですよ、幻霊。冥土からやりなおしてきてはどうですか(笑)」


 エクレアが、嘲笑とともに言葉を返す。……そこ、リスタート地点なの?冥土。


 「だが、しかし!貴様らは生き返って弱体化した眷属たちを殺したはずだ!なんで、それでも死霊術が発動しないんだよ!?」


 その言葉に、ライカは。


 「…………あーっはっはっは!わかんないんですかー!?ならば特別に教えてあげましょー、幻霊さん(おばかさん)♡」

 

本日最高級の悪い顔(すてきなえがお)でもって、返答する……!


 「先ほど、あなたは私たちが眷属さんを殺した、って言ってましたよね?」

 「ああ、言った!それがどうかしたかよ!?」

 「()()()()()()()()()?」

 「なっ…………!?」


 面食らった様子で、スペクターがあたりを見渡すと……


 そこには、()()()()()()横たわっている幻霊たちがいた。


 「ええ。私、爪もいだだけで致命傷与えてはいませんよ?死ぬほど痛くて動けないだけです」

 「……ん。フェルも、こおりづけにしただけ。くうきあなあけたし、しなないていどにつめたいぐらい」

 「私も炎で攻撃したけど、こんがり焼きあがる程度にしたよ」

 「魔王ちゃんもビーム弱めだったよね」

 「峰打ちだな」

 「というわけで!あなたは私達の策『リコちゃんの☆死んでないから死霊術発動しないよね作戦!』にハマったってことです!」

 「な、何ーっ!?」


 …………敵を策で追い詰めた、盛り上がるシーンではあるんだけど。


 作戦名のせいで、閉まらねぇ…………。この主人にして、あのメイドありって感じの、センスだな…………。


 「そっか!死にかけなら死霊術も発生しない!あったまい~!」

 「それなら…………倒せる!」

 「死霊術の弱点をしっかり見極めた作戦…………!流石ね、リコ」

 「なるほど、そういうこと…………これは、ボコボコにできるね」


 四人も、納得した様子で頷き、悪い笑みを浮かべる。それは、『今まで溜まった鬱憤を晴らせる』というような様子だった。奇遇だな、俺も鬱憤を晴らしたい気持ちでいっぱいだよ…………!


 「くっ…………なら、今からでも殺して回れば…………!」

 「させるか」

 「やらせない!」


 爪を味方に向けようとしたスペクターを、フェルとディアブロが止める!


 「あれあれー?味方に爪向けるとは、狂いでもしましたかー?」

 「仲間割れとは…………!猟奇モノでいけますかね!創作意欲が…………!そのまましばらく醜態晒し、お願いします!」


 足止めしたところを、ライカとロッシェさんが煽る!


 「というわけで、足止めしたところを…………はい、爪ぷっちん」

 「グァァァァァァァァ!?」


 そこを、エクレアさんが爪もいで無力化!


 「よし!じゃあ、とどめは…………って、幻霊だから物理攻撃通らないじゃん!」

 「…………ハナさんなら、いけるはずです」

 「エクレアさん?」


 エクレアさんは、そんなことを言う。


 「…………そうか!ハナさんの剣は、ツヴィトーク家に伝わる魔剣、燻銀剣(いぶしぎんけん)!全力で行けば、切れるはずです!」

 「…………あ、あたしが?」


 六花が、不安そうな表情を浮かべる。…………ったく、じれったいな!何をいまさら迷ってんだか!


 「六花!」

 「…………玲?」

 「みんなが信頼してくれてるのに、何迷ってるんだ!お前は、ハブられてた俺を守ろうと怖いのに勇気を出して行動できる奴だろ!」

 「っ!あんた、気づいてたの…………?」

 「気づいてたさ、感謝もしてる!お前はそんなことができる凄い奴だ!だから、決めちまえ!みんなの溜まった鬱憤、お前が晴らしてやれ!最後の一撃を、決めてやれ!」

 「…………!!」


 そう、伝えると。六花は感極まったような表情を浮かべ、涙を浮かべ…………。その涙を拭い、剣を抜く!


 「つ、爪が…………爪がぁ…………!」

 「スペクター。あんたは、あたし達を弄んだ。傷付けた。大切な仲間たちを…………!その償い、今ここでしてもらうわ!」


 そして、スペクターに近づき…………!


 「喰らえっ!!燻銀剣!!!」

 「グァァァァァァァァ!?」


 最後の一撃を、決めた!

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