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異世界便利屋、トゥットファーレ!  作者: 牛酪
二章.建築業者系アルケミスト、始めました
31/110

バレンタイン特別編.バレンタイン、二人の気持ち

バレンタインですね。皆さんもチョコ貰ったり渡したりしましたか?今日はレイくんと違う視点から綴る、バレンタイン特別編です。では、どうぞ。

「みんな!今からバレンタイン用のチョコ、作ろう!!」

「……え?」

「ふむゅ?」


……反応が芳しくないなぁ……。

そう、今日はバレンタイン。日頃迷惑をかけて……いやかけまくって……いやかけすぎているレイくんを労うために、チョコレートを作るって決めたんだ!ちょうど今レイくんは魔王さんと一緒にゲームのイベントに行ってていないし!

……そうやって作ろうとしたまでは、良かったんだけどね……

いや、チョコレートちょっと買いすぎちゃって、リヴィちゃんとライカちゃんも……寧ろ二人の方が迷惑かけてるから二人にも作って貰おうと思ってたんだけど……


「「バレンタインって(です)?」」


……ご覧の有様だよ。

まさか二人がバレンタインを知らないとは思わなかった……。この二人、一体今までどんな環境で育ってきたんだろう……?

……いや、でも。説明しないと進まないよね、うん。


「えーっと……バレンタインって言うのは、女の人が男の人……例えば、友達とか、恋人とか、仕事仲間とかにチョコレートを贈るイベントなんだけど」

「なるほど。でもなんか不吉な響きね。破恋叩印って」

「リヴィちゃん字が違う漢字当てなくていいから不吉じゃないから」


何その離婚届叩きつけるみたいな字面……全然ハッピーでもなんでもないよそれ……。


「うーんうーん……バレン……タイン……?……あっ!思い出しました!聞いたことがありますバレンタイン!確か、イチャイチャするカップルとそれを悪とする独り身の方々が爆弾をばら撒きまくる戦場、そしてチョコレートが欲しい亡者達が街中を徘徊する戦闘系ホラーイベントですよね!?」

「どこ情報!?」


いや言わんとしていることは分かるけど!表現と言い回しに明確な悪意がこもってる!その文言考えた人って一体どれだけバレンタインが嫌いなの……?

……まずい、段々収拾がつかなくなってきた。ここは強引に話を進めないと尺的にも余裕が……まだあるけど!とにかく進めないと!


「という訳で、日頃の感謝の気持ちとか込めてレイくんにチョコ作ろうと思ってるんだけど、みんなも協力してくれる?」

「レイに?……まぁ、大切な仲間だものね。レイがツッコミを入れてくれないと、話が進まないどころのレベルじゃないし」

「ですです!暴走する私達を止めてくれるレイさんにお礼をしなきゃですね!」


…………二人とも、自分が暴走癖があって誰かに止められなきゃ止まらないこと自覚してたんだね……。

…………それなら、言いたいことが一つだけあるかな、うん。


「自覚してるなら、暴走するの控えてくれないかなぁ……?」

「「だが断る」」


…………うん、知ってた!














「うーん……うーん……どうしようかなぁ……」


私は今、真剣に悩んでいる。……え?何かって?……この日に悩んでいると言ったら、一つしかない。

……そう、チョコレート。

あの時、私を救ってくれた便利屋の皆さん。特に、レ……レレレ……レイさんに、チョコを渡したくて。

あの人は、逃げる時に私の手を引いてくれたから。

諦めようとする私を、見捨てないでいてくれたから……。

だから、渡したいんです。私の……き、きも、気もももも


「ドルチェ~レイさんへのチョコレート作り順調ですか~♥」

「ちぃぃぃぃぃぃ!?」


お、お姉ちゃん!?い、いつの間に!?いやそれよりもまずは!


「な、何でこのチョコレートをレイさんのために作ってると思ったのお姉ちゃん?」


しまった、声が上ずった……誤魔化そうと思ったのに……お姉ちゃん、すごくニヤニヤしてるし……絶対バレてるよこれ……あぁもう……。


「いや~妹の恋路を応援するのは姉の役目ですし?勿論わかってますよ、ええ♥」

「こ、ここここここここここ恋路っ!?」


思いっきり声が裏返った、最悪だ……何でうちのお姉ちゃんは、普段はえっちな妄想ばかりしてる痛い女なのにこういう時は痛いところを突いてくるんだろう……。


「ねえ今心の中で私の事罵倒しませんでした?何かそんな感じがするんですけど」

「してない」


遂に心まで読み始めた……何なのお姉ちゃん……

…………ああもう!そんなことしてる場合じゃない!

皆さんのため、そして……レイさんのために素敵なチョコ作り、再開しないと!














「っと……こんな感じかなぁ」


とりあえず、自分のチョコレート作りは終了。うん、我ながらいい出来!これを見たら、レイくんどんな顔するかなぁ……ふふふ。

……って、そんな場合じゃなかった。

今までチョコ作りに集中しててあの二人のことちゃんと見てなかったけど、大丈夫かな……?十中八九酷いことになってるだろうから、確認しないと


「わーたーしーにー、かーえーりー♪なーさーいー♪」

「うぇぇ……ひっく、ひっく……ぐすっ」


確認する必要もなかった。ダメだコレ。

……とりあえずリヴィちゃんは一応大丈夫そうだから(ダメだけど)泣いてるライカちゃんの方から状況を聞かないと。


「ど、どうしたのライカちゃん」

「ひっく、ぐすっ……あ、ルーちゃん……ぐすっ」

「何かあったの?調理の手順間違えたとか……うわ」


何この惨状。

ちょ、調理台のうえでチョコレートとかがぐっちゃぐちゃに……何これ、どうやったらこうなるの?


「ライカちゃん……何したの」

「あ、あの……チョコケーキを作ろうと思って……卵を出てきたんです……ぐすっ」

「ほうほう」

「したら……ひっく、爆発したんです」

「え?」

「卵が、ぼかーんって……食材がぐちゃぐちゃに……ふぇぇ……」


あー、爆発系やらかしたかー、やっぱりー……。正直、そんな気はしてた。大方、レンジでチンしちゃったんだろうなぁ……。ここはそれを教えてあげないと。


「ライカちゃん、卵って電子レンジで温めると爆発するんだよ。次から気をつけようね」

「ぅゆ……?わ、私レンジなんて使ってないですよぉ……」

「えっ嘘」


なら、何で卵が爆発したの!?え、本当に何で!?


「あっためる時にマイクロ波ビーム出しただけなのに……」

「十中八九それだよ爆発の原因」


それもう実質電子レンジ。そりゃ爆発するよ。当たり前だよ。


「え……マイクロ波ダメでしたか……?」

「うん、ダメ」

「がびーん……」


そういうライカちゃんの顔は、悲しそうで。

…………しょうがないか。


「ほら、手伝ってあげるからもう一度作り直そう?」

「……え?いいんですか?」

「勿論。二人で美味しいチョコ、作ろうね」

「ルーちゃぁぁぁぁぁぁん!あぁんルーちゃん大好きですぅぅぅ!」

「ちょっ……落ち着いて落ち着いて」

「は、はい、落ち着くです……よし!チョコ、二人で美味しく作っちゃいましょー!」


泣き止んで機嫌も直してくれて、良かった……。ライカちゃん、ウザいってレイくんに言われてるけどこういう純粋で素直な所は可愛いよね。……爆発さえなければ。


「……あの、今私のこと心の中で罵倒しませんでした?」

「してない」


心を読まないで。何でそんなエスパー能力身に付けてるの。


「きーせーきはおこるよー♪なんどーでもー♪魂のサフ~ラ~ン♪」


……あっちは順調そうだし、ほっとこ。作ってるチョコ何となく検討つくし、そうだとしたら味見したくないし。
















「ドルチェおねーちゃーん、こここーすればいいのー?」

「そうそう、上手上手」

「えへへ~」


自分のチョコ作りを終えた私。今は、シフォンにチョコの作り方を教えている。シフォンも、そんなに大きくなったんだなぁ……なんか、感慨深い。

……そういえば、シフォンは誰にチョコを渡すんだろう?


「ねえシフォン、今作ってるのって友チョコだよね?」

「うん!二人に渡すの!」

「へー、誰に渡すの?」

「まず一人はすーちゃん!」

「仲良いもんね」


すーちゃん。最近シフォンがよく遊んでいる女の子……らしい。私は一回も顔を合わせたことがないから分からないけど。


「ちなみに、もう一人は?」

「魔王!」


…………呼び捨てかぁ。

まぁ、魔王さんにも懇意にして貰ってるし、別にいいんだけど……。

魔王を友達と言って呼び捨てにする小さい女の子って、どうなんだろう……うーん……。


「ドルチェー、ちょっといいですかー?」

「あ、お姉ちゃん。うん、いいよ。何?」

「これはとあるSさんから聞いたんですけどね?そろそろ出かけてたレイさんが便利屋に帰ってくるそうですよ?」

「っ!」

「仕事は今日は大丈夫だから、行ってきたらどうですか?」

「お姉ちゃん……いいの?」

「いいですよ。その代わり、お土産話期待してますね♥なるべく萌えるやつ♥」

「……はいはい、分かりました」


本当意地悪だなぁ、お姉ちゃんは。

…………でも…………

……ありがとね、お姉ちゃん。

























「んー?あれレイさんですー?」

「うーん……見た感じ女の子ね」

「え?まさかの依頼?」


あの後、何とかチョコを作り上げた私達。ライカちゃんのやつも美味しそうに出来たし、その……リヴィちゃんのも、個性的でいいよね!サフランとか!

…………え?私?

私は…………そうだね。日頃の感謝の気持ち、伝わるかな。


「皆さん、こんにちは!」

「あれ!?ドルチェちゃん!?」

「まさかの」

「まさかのですねー」


これは予想外だ。…………あー、でも何となく分かった。レイくんにチョコ渡しに来たんだな。

……何だろうね、そういうドルチェちゃんを見てると何だか胸がチクチクするのは。

別にレイくんがドルチェちゃんに好かれるのはいい事だと思うんだけど……何だろう、この気持ち。

……いつか、この気持ちにも答えは出せるのかな。


「皆さんにチョコ、渡しに来ました!どうぞ!」

「わぁ!友チョコですぅ!The・女子って感じしちゃいます」

「しちゃうわね」

「これ……ドルチェちゃんが作ってくれたの?」

「はい!皆さんのために作りました!」

「ふふ、ありがと」


…………まぁ、答えを出すのはゆっくりでいいか。いつか、きっと見つかるはずだよね。


「あとはレイさんを待つだけですね!」

「私もレイさんにチョコ渡します!よ、喜んで貰えるかな……」

「きっと喜ぶわよ、レイはアホだから」

「それ、リヴィちゃんが言う?」


今はこの、みんなでわいわいする時間を楽しめたら、それでいいと私は思う。だから……何となく分かるこの気持ち、しばらくそっと閉まっておくね。


「あっ!レイさんです!」

「うぅ……緊張してきました……」

「リラックスよ、ドルチェ」

「それじゃあ、みんなで……」


帰ってきたレイくんにかける言葉は一つしかない。今日だけ使える、色々な気持ちを内包した、素敵な言葉。


「「「「ハッピー・バレンタイン!!」」」」

お陰様で、ブックマークが10件超えました!ありがとうございます!

……さて、皆さんは覚えていますでしょうか?私が「ブックマーク10件超えたら一週間毎日投稿する」と言ったことを。

……ええ、やりますとも!

ただ、リアルな事情で来週再来週は忙しいので、3月4日からの毎日投稿になります。すみません。

死ぬ気で書きますので、期待しておいて下さい(自分でハードル上げていくスタイル)

それでは、また来週。

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